労働者派遣法案のゆくえ Part3 


労働者派遣法案のゆくえ Part3 

今回は、Part2で伝えした法案がこのまま通過したらどのような影響が出るでるか私なりの意見を述べます。

指定26業務以外の派遣は原則禁止になりますので、派遣業界にとってはこれが一番大きな影響となります。

この分野の派遣は、請負契約に切り替わると思います。
既に製造業の派遣は大半が請負契約に切り替わっています。
その際に、派遣と請負の違いをしっかり理解していないと、派遣会社とクライアント双方に労働局から指導が入ります。
特に擬装請負になっていないか注意が必要です。

指揮命令者は請負会社が行うことになります。
従って、結論的には、相当数の人数と指揮命令監督者をまとめて請け負う形になりますので、ひとつのライン単位で請け負うようでないと採算が合いません。

対応できない企業は業務転換をすることに迫られます。
この場合、その会社の登録者は大手請負会社へ登録変更、派遣先へ直接雇用、他業界へ転職、失業のどれかになります。
現実的には業務請負会社へ登録変更の道を選択すると思われます。
これが自然の流れです。

今回の派遣法改正の目的は直接雇用への流れを期待していると思われますが、企業は社員採用には慎重です。
 
現在の雇用情勢では、労働者過剰保護とも思える労働基準法、労働組合(ユニオン)、社会保険負担増加、教育・研修負担など、日本企業を取り巻く雇用環境は世界的に見て厳しく、なにより景気に先行き不透明感がある以上、組織は柔軟に対応できるようにしておきたいのがホンネです。

年末になると「派遣村」などの言葉が出てきます。
秋葉原の無差別殺人事件でも「元派遣社員」と紹介されましたが、派遣社員は悪、正社員は善という考え方が前提になって今回の法案ができているように感じます。

2ヶ月以内の短期派遣はダメ、3年以上の長期派遣はダメ。180度異なる解釈が混じっています。

また、マージン率の情報公開などは他業界では考えられない内容で、国家が関与するべき内容とは思えません。企業は企業競争により企業努力をして切磋琢磨しているのが資本主義社会であり、商品は仕入れ単価を明記して販売しなければならないという法律ができるのと同じですね。

ルールを守らない企業は指導する必要がありますが、ルールは企業が自らの成長のために顧客視点を持ち、思考錯誤して新しいサービスが次々に生まれるように努力させるためにあるべきだと思います。

そのためには、できる限り少なく、わかりやすくして欲しいですね。