【教育】社員の価値観を2時間で変える方法とは?

グローバル企業が参考「社員の価値観を2時間で変える方法」

今、自社の理念や価値観、考え方などを社員に浸透させることが注目されています。
以前は大企業特有の文化・手法でしたが、様々な会社カラーのベンチャー企業が増えてきたことや、競争激化の中、社風や会社文化をサービスの武器とする傾向が強まってきていること、そして、会社への帰属意識を高めることによって離職率を低下させる効果的な手法であることなどから、中小規模の企業でも「自社の価値観」の浸透に取り組んでいる企業が増えています。
それでは、どのような取り組み方がより効果的なのでしょうか。

 

グローバル企業の取り組みに注目

会社の価値観を徹底することに苦労している企業は結構多いですが、この苦労している企業というのは、だいたいのケースで、社員に対して行っている手法が同じだったりします。

価値観やビジョン、ミッションなどをわかりやすく冊子や文章、カードにまとめて配る。社員が日ごろ目につきやすいところに提示する。経営者自ら登壇して直接社員に語る。ワークショップで討議する。朝礼で暗唱する。理解度テストをする・・・。このワンパターンにまとまります。
しかしながら、この方法だと社員は頭で暗記しますが、心に響くほど浸透しません
それは伝える側の理屈でしか考えず、伝えられる社員の心理を考えていないからです。

価値観浸透は時間が解決する。同じ釜の飯を食べていれば、いずれ我社色に染まるという考え方もいまだに根強くあります。ですが、現在はメールを通したコミュニケーションも増え、”飲みにケーション”も死語となりつつあるなど、まわりの社員と深く話し合う時間が減りました。
そもそも、昔から離職率が高い傾向にある制作会社などでは、元々あまり価値観の浸透という文化がなく、新卒から制作会社に入ったデザイナーなどは特にその傾向が強いと言えます。

価値観が違う人を、短時間で我社色に染めるにはどうしたらよいか。

実はグローバル企業にそのヒントはありました。
グローバル企業では様々な国籍、性別、年齢、宗教の人が働いていますが、すべての社員に同じような物事を判断して仕事を前に進めてもらう必要があります。それだけに、会社の価値観を社員に浸透させることに優れているのです。
 

「個人の価値観」と「会社の価値観」は別物と切り離すのが重要

日本企業は個人と会社の価値観を切り離すことは過去やってきませんでした。
そのため、自分の判断と違う意見が出ると自分の全人格や経歴まで否定された気分になり、徹底的に争うか、必要以上に傷ついてしまいます。
ですので、まずは「個人」と「会社」の切り離しをスムーズに行うことが価値観浸透の要諦になります。
 

簡単なカードゲームで価値観の切り離しは可能

どうやれば個人と会社の価値観の違いに気づき、会社の価値観で判断できるようになるか。
グローバル企業が導入している、簡単なカードゲームを使用したディスカッションを実施すればすんなりいきます。時間も2時間程度で十分です。

用意するカードは2種類。

一つは状況カード。
「入稿日直前なのに、かなり大幅なレイアウト変更の依頼がきた」など、実際の現場で判断に迷うことを10件程度ピックアップします。

もう一つのカードはアクションカード。
実際に現場で取りうる正解のアクションを多数用意します。

そしてゲームスタート。
状況カードを1枚めくり、参加者それぞれがどれもが正解と思えるアクションカードの中から「自分だったら」と思える1枚を選んで場に出し、その理由を説明するのです。そして我社の価値観に合わせるとどれが望ましいアクションかを討議を通して決めて発表してもらい、最後にマネージャーや経営者が正解と理由を話すのです。

このプロセスを繰り返すと、「たくさん正解はある。私の案も正解に一つで間違いない」と安心させ、その上で「会社を一人の人格と見立てるとこう判断すればいいのか」とすんなり腹落ちできるようになります。

そう、価値観は暗記するものではなく「条件反射的に判断する基準」なのだと気づくのです。

状況カードも10くらい実施すれば、カードをみた瞬間に「自分ではなく我社の価値観ならこの行動だ!」と瞬時に判断できるように鍛えられるのです。

 

会社の価値観で判断すると仕事が速く楽になることがわかる

このカードゲームを通した方法は、多くのグローバル企業で実施されています。

個人の属性が異なる方々に価値観を浸透させるには、理屈で議論しあうことではなく、「価値観は暗記するものではなく、物事の判断基準である」ということを短時間で教え、目線を合わせることができるからです。

さらに、日本企業では「個人と会社の価値観は別」と理解させるのにはもってこいというだけでなく、「会社の価値観に沿って判断すると物事が速く確実に進むので現場の仕事が楽になる」とメリットを体感、共有していただけます
現場の大勢が得だと感じてくれたら一気に広まり、浸透していくのでオススメです。

会社の価値観は、スローガンから「Yes/Noの判断基準になるように」

日本企業の価値観・理念などは、どの会社でも通用しそうな「スローガン」のように定義されていることが多いです。
スローガンは、目指す方向を示すものとしてはいいですが、判断基準にはなりません。もしスローガンのような価値観の定義であれば、Yes/Noの判断基準になるように加筆調整をしておきましょう。スローガンのままではかえって混乱を招きます。

判断基準への加筆修正方法ですが、まずは価値観がハッキリしている会社をいくつかピックアップして例示してみるといいでしょう。

例えばハーレーダビットソン。「ワイルド」「タフ」「ごつい」など特徴が出てきます。そうすると「何をしないか」=「Noの基準」が見えてきます。この「Noの基準」に従えば、レーサーレプリカや50ccのスクーターは絶対にハーレーは作らないでしょう。

個性的に成功している会社の特徴を洗い出していけば、その会社の判断基準が見えてきます。
いくつかの会社で例示してみてYes/Noの判断基準を出してみると、設定方法の勘が掴めるので、ぜひ作成してみてください。

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