【クリエイター採用】「人材紹介」と「人材派遣」分かりやすい使い分け

「人材紹介」と「人材派遣」分かりやすい使い分け

デザイナーをはじめとしたクリエイティブ職は、一般的な職種に比べると離職率が高い傾向にあります。また、業界的に見てみると、残業・深夜帯の対応が多く、時季的な繁閑の差も大きい業界です。そのため、クリエイティブ業界は人手不足感が強い傾向にあります。
では、この人手不足をどのように解消するのがよいのでしょうか。今回は、正社員採用の「人材紹介」と派遣スタッフ採用の「人材派遣」、この2つの使い分けについて解説します。

 

人材紹介とは

人材紹介とは、企業が希望する人材の条件に合った候補者を、人材会社が紹介してくれる採用支援サービスのことです。そのサービスは、厚生労働省から許認可を受けた民間企業(人材紹介会社)が請け負っています。よく電車などの広告で「転職エージェント」という言葉を目にする機会があると思いますが、意味は人材紹介と同じです。

本コラム含め、様々なところで人材紹介のメリットが語られていますが、主には下記のようになります。

1. 完全成果報酬制なので、広告出稿に比べリスクが低い
2. 人材会社がセグメントした層のみと会えるので効率的
3. スケジュール/条件調整を人材会社が行うので手間が省ける
4. 資本力/知名度の差をカバーできる

「1」については、どの職種・業界でも共通した内容です。ただし、その成果報酬(1人あたりにかかる費用)は、だいたい年収の約3割。決してコストが低いとは言えないので注意が必要です。

「2」は、クリエイティブ系職種・業界で特に大きな点となります。
デザイナーなどのスキルを面接のみで判断するのは非常に難しいのですが、人材会社というフィルターを通すことができます。
また、メーカーなどでは一般募集をすると、条件に当てはまらない方含め相当数の応募が集まってしまうケースがあります。その中からピンポイントの方を選ぶという業務効率・選定リスク(本当にいい方が埋もれてしまうリスク)を考慮すると、人材会社を経由して厳選された人材のみに会うのも一つの選択肢となり得ます。

「3」「4」は比較的中小規模の企業にメリットが大きい内容です。
「3」については、現場のディレクターや営業が採用担当を兼任するときに業務負荷を下げることができます。
「4」は意外と知られていない違いですが、多くの人材会社では、いわゆる「コーディネーター職」が登録者に直接求人の紹介をしています。そのため、求人広告とは違い、知名度が高くない企業であっても企業の魅力が伝わりやすく、応募者を集めやすくなる可能性があります。
 

人材紹介のしくみ

人材紹介には、大きく分けて登録型とサーチ型があります。

登録型は、人材紹介会社に既に登録している転職希望者の中から、企業の希望条件に合致した人材をリストアップして紹介してもらえる手法です。条件の合う人材がいればすぐに人材紹介会社からリストが送られてくるので、企業側は候補者からの応募を待つ必要はなく、スピーディーに書類選考を開始できます。
また、プロのコーディネーターは、常日頃候補者と面談を重ねているため、マッチングの精度も高まります。この登録型が、一般的な人材紹介のしくみです。

一方、サーチ型は「ヘッドハンティング」や「スカウト」などとも呼ばれ、企業が求める人材を人材紹介会社が探して紹介するしくみのことを指します。その多くは、企業の経営幹部や管理職といったハイクラス層です。

クリエイティブ系職種の場合、デザイナーやライターであれば、ほとんどが「登録型」です。
ディレクター・アートディレクター職も基本は「登録型」のケースが多いですが、プロジェクト規模や組織上のポジションによっては「サーチ型」も視野に入ってきます。
 

人材派遣とは

「求める人材を紹介してもらう」という点においては、実は人材派遣も同じです。しかし、その中身は大きく異なります。

まず1つ目は、雇用元。
人材派遣サービスを使って確保した人材は、その人材派遣会社と既に雇用契約を結んでいる派遣社員です。そのため、受け入れ先の企業で正社員として直接雇用するわけではありません。したがって、交通費や福利厚生などもかからず、人件費を抑えられます。

2つ目は、契約期間があること。
派遣を活用する場合は、1ヶ月、3ヶ月、1年など、企業が必要とする期間だけで契約できるのが特徴です(ただし最長3年)。
繁閑の波が激しいクリエイティブ業界ではこの特徴が非常に大きなメリットとなります。つまり、忙しいときに、必要な期間だけ人材の確保が可能になります。
例:クリプラス:18時までのご依頼で、翌日から数日程度のデザイナーを派遣します。

3つ目は、サービスに登録している人材の志向性です。
人材紹介会社に登録している人は、正社員として働くことを望んでいます。一方、人材派遣会社に登録しているのは、様々な理由で勤務時間や勤務地などの希望を優先して働きたいと考えている派遣やフリーランスの人たちが多い傾向にあります。最近はフリーランスのデザイナーやクリエイターが空いた時間に派遣として働くケースも増えており、派遣市場に優秀な人材が増えたと言う声もよく聞かれます。
 

人材派遣のしくみ

人材派遣も人材紹介と同じように、企業が求める人材の条件をあらかじめ派遣会社に伝え、登録しているスタッフの中から条件に合った人材を紹介してもらう、というしくみで成り立っています。
そして、前述の通り直接雇用するわけではないので、受け入れ前に給与やボーナスなどの交渉を行う手間は発生しません(派遣社員の給料は、雇用元である派遣会社から支払われます)。基本的な条件面さえ合えばすぐに派遣してもらえるため、人材紹介で採用する場合に比べて人材募集から勤務開始までのスピードが速いというメリットもあります
 

必要に応じて、人材紹介・人材派遣の使い分けを

クリエイティブ業界では、「必要に合わせて人材を増減させたい」というケースも珍しくありません。スポットで急に人手が欲しくなった場合や、大型プロジェクトに合わせて期間限定で増員したい場合には、やはり人材派遣がオススメです。
一方、プロジェクトのリーダーやプロデューサーを任せられるような、会社のコア人材を確保したい場合は、正社員志向のあるハイスペック人材を狙い打ちできる人材紹介を活用すべきでしょう。

名前は似ていても、内容は大きく異なる両者。それぞれの特徴を正しく理解した上で、ぜひ上手く使い分けていきましょう。

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