【フリーランス・起業への道 第1回】~独立後、こんなはずじゃなかったと後悔しないために~

フリーランス・起業への道 第1回

グラフィックデザイナー、Webデザイナー、イラストレーターなど、クリエイティブ業界で働く方々は他の職種と比べると独立志向が強い傾向があります。実際、キャリアの先にフリーランスや起業を考えたり、実際にそうしている方が多くいらっしゃいます。
しかし、準備不足のためにうっかり落とし穴はまり込む人も少なくありません。
3回連載の予定で、実際に独立・起業経験のあるクリエイターの実体験をもとに、独立してから困らないようにその準備についてお話しします。
第1回の今回は、フリーランス・起業の本格的な準備に入る前に重要な心構えと下準備をお伝えします。

 

〈第1回〉
心構えと下準備~独立を考えたらチェックすべき7項目~

実際に独立をするとき。それは人それぞれ、きっかけやタイミングがあるはずです。
知り合いなどから仕事を発注するよと言われ、流れで独立してしまうケースもよく耳にします。これ自体は悪いことではありません。むしろ、そのような信頼を得られているのは素晴らしいことですし、このような「きっかけ」も大事な一歩です。
ただ、独立して生計を立てていく、継続していくというのは非常に大きい決断です。しっかりと心構えと下準備をするに越したことはありません。
大事な7つのポイントが下記になります。

 

【1】準備は1人静かにスタート

独立。それはつまり会社の退職を考えることです。考えるのは良いですが、それを表明する前に準備しておくことが多くあります。計画が明確になるまでは1人で考え、相談相手も信頼できる一部の人に限定しておく方が良いでしょう。

一般的に、会社はあなたの退職の意思を知った時から「あなたの事より会社の事」を考えます。冷たく聞こえるでしょうが、会社の存続とはそう言う事です。
まずは、深く静かに進めましょう。
 

【2】なぜ独立か、多角的に検討

なぜ独立するのでしょうか?

Q.1 今の会社への不満ですか? → 転職ではダメですか?
Q.2 友人が独立して成功しているから? → あなたと友人は同じ条件ですか?
Q.3 他人より高いスキルを持っている? → それは高く売れますか?
Q.4 仕事をくれる人がいるから? → いつまで続くのでしょうか?
Q.5 組織内の人間関係? → 外部との人間関係は大丈夫ですか?
Q.6 実現したい夢があるから? → 夢への過程でも収入を得られますか?

意地悪な質問と答えですね。。。「この質問に答えられないと独立するな」と言うことではありません。

例えば、
「Q.4 仕事をくれる人がいるから?」その仕事が半年だけだとしても、その間に他のルートが確立できるかもしれません。
「Q.5 組織内の人間関係?」外部との人間関係が上手く築けなくとも、オンラインを中心に仕事が回ってくるかもしれません。
「Q.6 実現したい夢があるから?」これはむしろ大事にしたい要素です。仮に実現過程で収入が途絶えても、生活できる蓄えがあれば良いだけの話です。

重要なのは、多角的に検討する事です。なぜ独立するのか?何度も自問してください。
 

【3】今の会社内の仕事内容を把握する

今あなたが働いている会社は良くも悪くも参考例です。客観的に会社内の仕事の様子、通常自分が関わっている仕事以外もよく観察してみましょう。

(知っておきたいこと)
-どういうルートで仕事を受けているのか?
-どのくらいの価格設定で受注しているのか?
-支払い、入金の仕組みはどうなっているのか?
-営業活動、また接待などはどのようにしているのか?
-クライアント内にどんなネットワークを構築しているのか?
-クライアント、発注業者、競合などからどう見られているのか?

仕事を受注する流れは当然重要ですが、その他の会社の運用、そして会社の評判も重要なポイントになります。

・今後は、全て自分1人で
上の内容は今の会社内にそれぞれの担当者がいることでしょう。
しかし、今後は全ての担当者が自分になります。相談できる上司や同僚はいません。請求や支払いなどの経理・事務仕事も同様です。
フリーランスの人はまさに1人になります。会社を設立する人もスタート時には全てを自分で行う方が良いでしょう。後々部下や外部へアウトソーシングするにしても、その全容を代表者であるあなた自身が把握しておくべきです。
 

【4】自分の限界を知り、外部ネットワークを構築する

自分1人で全てをこなす独立のイメージができたら、次は自分自身を客観的に見てみましょう。

自分の「強み、弱み」。

何とかなるさではなく、自分の力の限界を見つめましょう。自分でできないことはアウトソーシングするしかありません。繁忙期にヘルプをしてくれるデザイナー、自分では対応できないコーディングを任せれる人、苦手な経理処理、外出時の電話の受け取りなどなど、事前に準備を整えましょう。
 

【5】自分(自社)の強みを考える

あなたが今から始める商売、デザイナー、ディレクター、イラストレーター、プログラマー、その他、その仕事にどれほどのニーズがありますか?

仕事を出す立場で考えてみましょう。
あなたに仕事を出したくなるような「強み」を見つけられると心強いです。仕事内容で差別化が付けられなければ、人柄、土地の利、価格なども含めて考えてみましょう。他人が見落としがちなニッチな部分も考えてみてください。

なお、知人や現職の制作会社から仕事を依頼してもらえるという話になっていたとしても、これらはぜひ考えておきましょう。
会社に在籍しているときに、レギュラーの仕事がなんらかの理由で終わってしまったのを経験したり見たことがあると思います。これは独立したときも同じです。思いもよらない形で定期案件がなくなってしまい、営業をして新しい取引先を開拓しなければいけなくなることは、フリーランスであっても起こりえます。
 

【6】資金の目安を計算する

仕事が終了して、請求書を発行し、そして入金になるまでには一般的に2か月程の時間がかかります。その間の蓄えが必要です。

さらに、
・仕事はいつ途絶えるか分かりません
・クライアント側からの支払いが遅れるケースもあるでしょう
・先行投資として支払いをする必要もあるかもしれません
これらの蓄えも必要ですので、「生活を維持する」資金だけでなく、「事業を維持する」資金も、あらかじめ計算してみましょう。
 

【7】多くの人に告知するタイミングを図る

独立が近づいたら今度は独立を周知する事が必要です。
会社に辞意を伝える前、社内でオープンになった後、その時々に応じて友人、仕事仲間、他部署、クライアント、業者などに積極的に伝えます。その他SNSなども利用して「いつから、どこで、何の仕事を始めるのか」を明確に広げましょう。

独立前のこの時期に、あいさつ回り、業界の集まり、勉強会など積極的に動いた方が良いでしょう。
特にSNSを利用する方法は、告知表現さえ工夫すればソーシャルグラフと言う各人の人間関係に乗って、見ず知らずの人の元へ情報が届きます。

 

さて今回は独立前夜の心構えと下準備をお話ししました。残り2回ではフリーランスの準備、起業の準備をそれぞれお話しします。

【連載1/3】 独立を考えたらチェックする7項目
【連載2/3】 フリーランスになるための準備
【連載3/3】 起業するには
 
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