海外のクリエイティブ事情~街のイメージを守りながらもしっかり訴える、カナダ・モントリオールの広告展開

カナダ第二の都市モントリオール。人口約170万人が暮らすこの都市には歴史的建造物が多く、街の景観を守ることに力を入れています。そのため、野外の広告には規制が多くあります。そんなモントリオールで広告が多いのは、地下鉄の駅構内やバス停などです。今回は、街と調和するモントリオールの広告を紹介します。

 

街に調和することが求められる野外広告

モントリオールでは地区によって、野外の広告の設置場所、サイズ、デザインなどのルールが細かく決められています。厳しい地区では、商業施設の窓の大きさに対する広告の割合が決められていることもあるのです。

世界中から多くの観光客が訪れるモントリオール。ダウンタウンの中心部では、高層ビルと、当コンテンツのアイキャッチ画像でも使用しているような歴史的建造物である古い教会などが混在。北米のパリとも呼ばれ、美しい景観を維持することは、芸術の都市でもあるモントリオールにとって、大切なブランディングの1つなのです。
そのため、人通りが多い場所ではとくに、広告は街に調和することが求められているのです。

 

モントリオールの地下鉄構内の広告

広告への規制が多いモントリオールでも、地下鉄の駅構内では比較的目立つ広告が見られます。近年は、日本の主要駅と同様、利用者の多い駅を中心にアナログのポスターから電子スクリーンを使った広告への移行が進んでいます。
電車を待つ人々がホームの反対側から見るため、はっきりとしたデザインのものが多いのです。

利用客の多い駅では、ホームの壁に通常のサイズよりも大きな広告がある場合もあります。
期間限定で貼り出されますが、利用者に大きなインパクトを与えています。

また、大きな駅では、エレベーターや改札口付近が巨大な広告スペースとして使われていることもあります。利用者が移動をしながら見るので、最低限の文字情報で視覚に訴える広告が特徴です。

 

モントリオールの地下鉄車両の広告

モントリオールの地下鉄の車内には、日本の電車のような中吊り広告はありません。広告スペースはドアの横にあります。
通勤、通学に多く利用される地下鉄では、専門学校、貸金業、テレコミュニケーションの広告が目立ちます。

また、年に何度か車両全体に広告が描かれたラッピング電車を見かけます。日常的にこのような広告車両が運行されているわけではないので、目にしたときには、めずらしいものを見ることができて運が良かったという感覚になります。

 

モントリオールのバス停とバス車体の広告

冬にはマイナス20度以下の日が続くこともあるモントリオール。そのため、風や雨、雪を避けるためにバス停の多くには小さな待合所があります。
この待合所の壁の1面が広告スペースになっています。他の面がガラス張りなので、壁の内側の広告も歩行者の目に留まりやすいのです。
地下鉄の駅の構内と同様に、バス停の広告もアナログのポスターから電子スクリーンの広告に移行しつつあります。電子スクリーンの場合、いくつかの広告が数秒ごとに切り替わるようになっています。

街中に広告を設置することが難しいモントリオールでは、路線バスの車体の側面も重要な広告スペースです。地下鉄の車内とは異なり、子どもから大人まで幅広い年齢層をターゲットにした食品やレストランの広告が多くなっています。

 

街に溶け込みながらメッセージを伝える広告

広告の設置場所、大きさ、デザインなどに多くの規制があるモントリオール。厳しく管理することで、街の美しい景観が保たれています。街に溶け込みながらも、すっきりとシンプルなデザイン、ダイレクトでわかりやすいコピーで、謙虚とアピールのバランスが優れた広告事例と言えるでしょう。

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