【現役フリーランスが解説】フリーランスでよく言われるメリットは本当?

フリーランスのメリットは本当?

「フリーランスのメリット」と聞いて、皆さんはどんなイメージを抱くでしょうか。例えばネットを検索してみますと、「好きな時間に仕事ができる」、「自分の都合で休みを取れる」、「人間関係のストレスや悩みが少ない」など、さまざまなメリットが書かれた記事が見つかります。
でも、それって本当なのでしょうか?実際にフリーランスの身から考えると、当たらずとも遠からずと言ったところでして、どれも「メリット」を強調し過ぎな気もします。そこで今回は、よく引き合いに出される5つのトピックをもとに、巷でまことしやかに囁かれている「フリーランスのメリット」は本当なのか?という疑問を、現役フリーランスである筆者が解説いたします。
ちなみに、筆者のフリーランス歴は約5年、業種はグラフィックデザイナーです。

 

自分の好きな時間に仕事ができる

「自分の好きな時間に仕事ができる」「自分のライフスタイルに合わせて」などは、フリーランスで働くメリットとして、必ずと言っていい程挙がります。

確かに、朝5時から仕事をはじめようが、深夜0時を回ってから作業をはじめようが、まったくの自由です。前日飲み過ぎて夕方から仕事をはじめるのも、溜まった洗濯物を片付けてから作業をはじめるのも、これまた自由です。

だからと言って、「好きな時間に仕事ができる」と決めつけてしまうのは早計です。なぜならば、仕事には、依頼してくれた「クライアント」が存在するからです。そして、クライアントからいただいた仕事には、当然ながら締切が存在します。

ですので、正確には「締切に間に合えば、自分で好きに時間を調整して仕事ができる」が的を射た言い方でしょう。

 

自分がやりたい仕事を選べる

これは確かにメリットであると言えます。ただ、「選べるほど仕事があれば」の話ですが…。

駆け出しフリーランスの場合、独立してからすぐに仕事が大量に舞い込むことは、余程客を持っているか、有名でない限りはそうありません。ですから、持てる者には多大なるメリットですが、持たざる者にはまったく関係の無いトピックであると言えるでしょう。

正直な話、ほとんどのフリーランスはやりたくない仕事、そして食べるためにやらなければいけない仕事が業務の大半を占めているのではないでしょうか

しかし言い方を変えれば、本当に「やりたいな」と思った仕事と巡り合った時に、他のことを気にせず注力できるのは、メリットだと考えられます。

 

働いた分だけ収入が増える

お給料がある程度決まっている会社員と比べて、仕事をこなせばこなすだけ収入がアップするのは確かにメリットだと言えるかもしれませんが、これもやはり「そこまで多くの仕事があれば」の話です。

仕事を選ばなければクラウドソーシングで低単価の案件を受注する手もあるでしょうが、それなりのお金を稼ぐためには、プライベートと体力と精神力をガリガリに削らなければ不可能です。そして多くの場合、低単価の案件は自分のキャリアに何の影響も及ぼしません。

「自分がやりたい仕事を選べる」と同様に、すでに知名度があり、高単価の案件を引っ張ってこられるような方でしたら、メリットであると言えるでしょう。つまり、多くの駆け出しフリーランスには悲しいかな、ほぼ関係の無いトピックです。

 

ストレスや悩みが少ない

良く言われるメリットの中で、確実に間違っていると断言できるのが「ストレスや悩みが少ない」というフレーズです。

いくらひとりで仕事をするからと言っても、クライアントだったり、間に入ってくれる仲介者だったりと、必ず「相手」が存在します。極論を言えば、制作物を見たり読んだり、手にとってくれるユーザーもそうですよね。

なので、普通に会社勤めをしているのと同様に、ストレス、悩みは絶対に尽きません。むしろ、金銭面や健康面に関して言えば、フリーランスのほうがよりストレスが溜まり、悩んでいることでしょう。毎月決まったお給料は振り込まれませんし、動けなくなったら仕事ができず、その間の収入は途絶えてしまうのですから。

 

定年退職がなく、ずっと働ける

年金の支給年齢引き上げや、受給金額の引き下げなど、先行き不安な老後を考えると、定年制度がなく、働き続けることができるメリットは、確かにあるかも知れません。

でもちょっと待ってください、何度も申し上げましたように、すべて「仕事があれば」の話です。余程独特のスキルや知識を保持している方以外は、何のメリットもありません。

むしろ、退職金が貰えない、年金は国民年金のみ、などなど、フリーランスはデメリットだらけです。「お金が無かったら働けばいいや」では、正直厳しい老後が待っているでしょう。

 

うまい話には裏がある

つらつらと「フリーランスでよく言われるメリット」を解説して参りましたが、大事なポイントは、ほとんどの場合が「条件付きでメリットである」ということです。

昔から「うまい話には裏がある」と言いますが、メリットとデメリットは表裏一体、紙一重です。メリットだと思っていたことが、ちょっと見方を変えるとデメリットになってしまうこともあるのです。甘言に乗せられて、勢い独立開業して後悔しないよう、計画は慎重に立てましょう。

フリーランスで仕事をしてみたいという方には、少々暗いお話になってしまったかもしれませんが、「こんなもんだな」と心構えをしておけばいざ開業したときの精神的ショックが少なくて済むのでは、と思います。
それでもフリーランスは、気楽で結構楽しいですよ。

 

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