《ライター編》クオリティを高め、スムーズに仕事を進めるための「クライアントの発注方法」はこうだ!

本コラムではクライアントがデザイナーやライターに発注する際に、イメージの共有や制作物の最終的なクオリティを高めるため、発注側が注意すべきことやちょっとしたコツなどをお伝えするとともに、デザイナーやライターといった受注側としても仕事をスムーズに進めるために把握しておいたほうがよいポイントをご紹介してきます。今回は、前回の「デザイナー編」に引き続き「ライター」編です。

 

発注時・受注時に気を付けたいこと

具体的な内容に入る前に、まずは発注・受注時に気を付けたい基本を理解しておきましょう。
発注をする際には、最低でも以下のような項目が網羅されていると、受注側も請ける、請けられないの判断がしやすくなります。

・記事のタイトル、内容など
・想定読者ターゲット
・掲載媒体
・文字数
・納期
・ギャラ
・構成はライターが考えるのか(用意があるならば構成を伝える)
・取材の有無(撮影が必要ならば必ず伝える)
・取材の場合、取材対象について
・記事内への画像やグラフなど挿入の有無、入れる場合どちらが用意するか
・SNSでの拡散など、執筆以外にして欲しいこと

この中で、特に「構成」と「取材の有無」はギャラや納期に大きく関わる項目です。同様に仕事量も変化しますので、できるだけ詳細に伝えるとよいでしょう。

また、最近では記事公開後に「SNSでの拡散」を求めてくる媒体も多いですが、「フォロワー数が多い」「拡散力が高い」ライターに発注の場合は、執筆料とは別に「報酬」を設定するか、最初に執筆料へ上乗せしておくのが良いでしょう。

企画段階で決定していない事項がある場合は「決定していない」ことを伝えるのも重要です。

受注側としては主に上記のようなポイントを元に、足りない部分をヒアリングしていくと仕事がスムーズに運びます。

 

案件の摺り合わせは面倒でもしっかりと行う

ライティングは「準備が9割」と言っても過言ではない仕事。その9割をより充実したものにするためにクライアントができることは「案件の摺り合わせ」をしっかりと行うことです。

上記、気をつけたい基本で列挙した項目を補強したり、箇条書きの情報では見えない「読者にどんな気持ちになってほしいか」、「企画に関する思い入れ」などを伝えることで、ライターも「それではこうしましょう」と具体的な提案がしやすくなります。そうすることで、発注側のアウトプットも強まり、見えなかった課題や答えが見えてくることもあります。

また疑問・質問などは、この段階でしっかり解決しましょう
質問攻めも限度がありますが、「まあいいか」はクオリティに大きく関わってくることになります。これは受注側も同じですので気を付けるべきことです。

案件の詳細、具体的な内容など、ついライターに「丸投げ」してしまいがちですが、「摺り合わせ」を疎かにすると、原稿アップ段階ですれ違いが起こり、納品遅れや要らぬ修正が発生する可能性が高まります。
ライター側も「丸投げ」されたままではなく、クライアントの希望や思っている情報を取りにいくことが大事です。せっかく書き上げた原稿がクライアントの望むものにならず、後々面倒な修正に繋がることにもなりかねませんので、しっかりとコミュニケーションを取り、お互いの方向性を定めておきましょう。

 

とにかく具体的な表現を心がける

気持ちよく案件を進めるためには発注側も受注側も、関わるすべてのことを曖昧にせずできるだけ具体的に表現していくことが何より重要です。どちらの立場でも同様ですが、

例えば
「週明けまでに納品お願いします(納品します)」
と、曖昧な催促や進捗報告をしてしまってはいないでしょうか。

「週明けまで」という言葉ひとつでも、相手のニュアンスによっては「日曜日中」、「月曜朝まで」、「月曜中」といくらでも解釈することができます。
そのため、上記のようなケースでは「週明け」ではなく、「月曜日の正午まで」などと、具体的な時間を記載することで、誤解が生じずに済みます。

 

ライターを信用して、なるべく急かさない

発注後、進捗の確認や納期数日前から「カウントダウン」を始めるクライアントは意外と多いものです。このような「遠回しに急かす」ことはライターにとって非常に大きなプレッシャーとなり、その上、発注側の「信頼の低さ」として認識してしまい、執筆に支障をきたす場合もあります。

確かに、納期を守らない、突然連絡が取れなくなるライターが少なからず存在することも事実ではあり不安になる気持ちもよくわかります。
ですが、わざと締切を飛ばすライターはいません。何とか間に合わせよう、クオリティの高い原稿を納品しようとがんばるライターが多いことも事実です。

「待つ」ということもクライアントの「仕事」として捉えられるようになると、ライターはとても仕事がやりやすくなる上、信頼関係が積み上げられていくことになります。

ライター側が締切を守るのは当然のこととして、もしクライアントが不安そうであった時、締切に厳しい状況が生まれそうな時は、急かされる前に自分から進捗報告を送れば、要らぬ催促を受けずに、そしてお互いが気持ちよく仕事を進めて行くことができるでしょう。

 

まとめ

案件を進めていくうえで、一番大事なのは双方の「信頼感」です。ギャラをしっかり提示しない、曖昧な企画でライターに丸投げではライターの信頼を損ねます。逆に、ライター側も締切にルーズであったり、クライアントの質問や修正などを曖昧していたのでは同様になってしまいます。

そして、回数を重ねた仕事関係はもちろんのこと、初めての間柄で仕事をするならより一層、発注時・受注時の第一印象は気を付けるようにしたいところです。
本記事で、改めて自らの仕事を見直す機会としていただき、今後の良好な関係構築に役立てば幸いです。

 

《デザイナー編》クオリティを高め、スムーズに仕事を進めるための「クライアントの発注方法」はこうだ!

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