【セミナーレポート】紙とWeb、仕事の進め方の違いとは?Webライター育成セミナーvol.2

12月14日、優クリエイト主催の第2回Webライター講座が開催されました。セミナーは紙媒体でのキャリアをもつ方々が対象。第1回では、その経験を活かしながら、Web媒体で活躍するために必要な基礎的ポイントをレクチャー。今回は、営業の仕方や編集部とのやりとりで注意することなど、より具体的で、仕事に直結する内容。講師として、第1回に引き続き、現役で紙媒体とWeb業界に携わり、知見のある簗場久美子さんが登壇しました。

 

アジェンダ
1. Web媒体からの仕事の依頼、営業のしかた
2. 編集部とのやりとりで注意すべきこと リモートワークのデメリット回避法
3. ギャランティ、および交渉について
4. 納品についての注意点

 

キュレーションサイトとキュレーションプラットフォームの違いとは

セミナー開催日は、DeNAが運営する大型キュレーションメディアがすべて閉鎖された直後。そのため、当初予定していたアジェンダに加え、このニュースによって生じるWebライターへのメリット、デメリットが紹介されました。
また、キュレーションサイトとキュレーションプラットフォーム、それぞれにおけるライターの立場についての説明も行われました。

キュレーション=編集、と考える簗場先生。
その上で、「キュレーションライターという仕事そのものは、本来なら魅力のある仕事」と言い、「きちんとした取材経験と知見のある紙媒体出身者こそ、読者に有益なキュレーション記事がつくれる」と説明。一方で、Web上にある他の人の原稿をリライトして記事を作成するキュレーションライターについては、厳しい目線をもち、引用・盗用・流用の違いについても紹介がありました。

今回の参加者は、全員、紙媒体出身者であると同時に、すでにWebでのライティングも経験がある方。
当然のことながら、引用についての知識は全員が「ある」と回答。ただし、盗用との差や、流用とはなにかについてはあいまいな部分も。

 

引用・盗用・流用

参加者の中に、クライアントから複数のキュレーション記事のURLが送られてきて、“これらの記事をまとめて、同様の記事を制作してほしい”という依頼を受け、ギャラに折り合いがつかずに断ったという人がいて、「その仕事はライティングではなく、リライトですね。引用と明記しないまま記事をつくると盗用とされる場合もあります」という講師の言葉には、会場にどよめきが。
それを受けて、リライトとは何か、ネットのモラルやレギュレーションについての説明がありました。

講座終了後のアンケートでは、「Webライティングとリライトは同じかと思っていた」との回答が。
実際にWebでの仕事を希望し、すでに関わっている人でも、その仕組みについてはなかなか理解しがたいよう。俯瞰で見る目を養わなければと、改めて実感させられました。

 

営業とギャラの交渉の仕方

セミナーは前回同様、随所に質疑応答の時間が盛り込まれました。

「営業の仕方がわからない」という悩みや「ギャラが安い」という不満にも、ひとりひとり、丁寧に回答。個別の質問も、悩みや不満を具体的に聞くことで、参加者全員が共有でき、有益な情報を得ることができました。

編集者とのメールのやり取りの注意点についても具体的に説明。
「〇〇社から××円で書かせてもらっているのに、御社の仕事を△円で受けるのは、〇〇社に申し訳が立たない」と伝えて断ったら返事が来なかった。書き方がまずかったのか」という質問には、「受けたくない仕事は受けなくてよいのです」とキッパリ。
「ギャラが安かったり、納期が急だったりする仕事でも、ちゃんとやれば次にいい仕事が来るかもしれないから、という期待で受けるのはよくない。Web媒体はとくに、そういうことはない。万が一、時間やお金に余裕ができたら、編集者は自分がもともと仕事をしたかった人に頼む」とシビアな回答がありました。

そして、「他社のギャラを比較対象に出すのは自分の価値を伝えるのに有益」としつつも、“高額で依頼してくれる会社に申し訳が立たない”という返答には、「自分は受けてもいいのだが、〇〇さんに悪いから受けられない、という保身に読めてしまう。〇〇円なら受けられるが現状だと厳しい、と簡潔に書いたほうがビジネスメールとしてエレガントです」と講義はビジネスメールのマナーへまで広がります。

「紙媒体の経験がギャラに反映されない」という不満にも、営業ツールの使い方や、交渉術で回答。
また、効率よく、自分で納得できる金額でWebライターを続けるコツなど、体験談を踏まえた内容に、「そんな方法があったのか」と参加者は目から鱗。メモを取る手も進みます。

 

充実した1時間半はあっという間に過ぎ、第2部へ

第1回と同様、優クリエイトからの業務委託案件の面談会が開催。
すでに優クリエイトでの仕事を始めている方以外、全員が参加。ただ書くだけではなく、マーケティングとブランディング力を高めるコツが盛り込まれた講義を受けたことによって、Web媒体で活躍できる手ごたえが得られたようです。

優クリエイトでは、2017年も紙媒体経験者及びWebライターのためのお仕事直結講座を開催予定です。Web業界にご興味のある方、また、現在活躍中で、さらなるスキルアップを求める方への有益な情報が満載。ぜひご参加ください。

~過去のセミナーレポート~
【セミナーレポート】お仕事直結 紙媒体からWeb媒体へ~編集者、ライター経験者がWeb業界で生きる道Vol.1
報告レポートはこちら  http://www.y-create.co.jp/forcreator/report/

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*