【文字組み教室】第1回知ってる?知らない?文字の組み方

クリエイティブ系の職種を希望する美術系学生のみなさんの実際の就活では、面接官として現役デザイナーと直接会う機会も多くあります。やはりそこは本職。ポートフォリオを見るときにはセンスやデザイン以外にもちろん「文字まわり」に目がいきます。作品を作ることに一所懸命で文字はただ打っただけ……という方、実は結構いませんか?もしくは「詳しく文字組みのことは知らない」という方も多いのではないかと思います。そんな方に必見です!
これまで文字組みに真剣に取り組んでいなかったという方は、これを機に意識してみてはいかがでしょうか?

文字組みが必要なわけ

もちろん職種によりますが、大抵のクリエイティブでは少なからず「文字」もデザインの一つと捉えています。少なからずクリエイティブ系の職種であれば文字は表現として使うことが多いと言えます。

文字を扱う仕事に応募しているのに、文字の配慮が欠けていたら、どんなに作品が良くても面接官はがっかり。しっかりきれいに文字が組んであれば、それだけで「できるデザイナー」と言えるほど文字組は大切です。

どうして文字組みが必要なのか?

日本語には「ひらがな」「カタカナ」「漢字」があり、それぞれ「カタチ」が違います。「ひらがな」は曲線の多いかたちに対して、漢字は画数が多くなるほど角ばった印象になります。

そのため、文字を詰めずにただ並べるとひらがなは余白が多く、漢字は詰まったように見えてしまうのです。

英字の文字組は?

英字はアルファベットが大文字、小文字しかありません。ただ並べただけでも、ある程度はバランスがとれます。英語は基本的に横書きですので、横に並べた時にラインがきれいに見えるように作られています。

日本語は英語と比べて様々なかたちがあり、そもそも横書き用に作られた文字ではないので、横書に並べる時には工夫が必要です。

全体の完成度があと一歩というポートフォリオは、文字がきちんと組めてないことが多く見受けられます。タイトルを普通に文字を打つだけの「ベタ打ち」はフォントによってバランスが悪くなってしまうのです。

そこで
・トラッキング
・カーニング

という手法で「文字詰め」を行うと劇的に見栄えが違います。フォントの選び方も重要ですが、選んだ後もきちんと文字組することが大切です。

【文字組み教室】では何回かに渡って、基本の文字の組み方をお伝えしていこうと思います。ぜひ参考にしてみてくださいね。


次回!文字組み教室:第2回【文字をきれいに見せつコツ!】「トラッキング・カーニング」についてです。お楽しみに!