【助成金】減らそう!クリエイターの離職率「人事評価改善等助成金」とは?

ひと昔前は居酒屋や牛丼などの業界で言われていた人材不足。少子高齢化や各社の採用意欲の高まりをうけ、今ではどの業界・雇用形態であっても採用難易度が上がっている状況です。クリエイティブ業界も同様で、以前のように辞めたら新しく雇うではデザイナーが確保できなくなり、いよいよ様々な対策を求められる企業が増えてきています。
優秀な社員をつなぎとめるためには、社内の環境や教育体制、賃金制度などの整備が必要です。そこで、今年4月に新設された「人事評価改善等助成金」をご紹介します。

 

どのような制度なのか

「人事評価改善等助成金」とは、会社に勤める社員一人ひとりの生産性を高めるための方策を検討・導入した上で結果を出した企業に対し、助成を行う制度です。
助成金の支払いが「【A】制度の内容を検討し、導入した時点」「【B】導入した制度を実施し、目標をクリアした時点」の2段階で行われることに特徴があります。

実際に助成制度を利用する場合の手順としては、主に次の通りです。

1. 申請前1年間の社内の離職率を割り出した上で、「人事評価制度等整備計画書」を作成し、提出
2. 「人事評価制度等整備計画書」に基づき人事評価制度等を導入し、実施できる状態にする
3. 人事評価制度等を実施(運用開始)
4. 【A】制度整備助成に関する支給申請 ⇒ 助成金支給へ
5. 人事評価制度等を運用し、支給要件をクリア
6. 【B】目標達成助成に関する支給申請 ⇒ 助成金支給へ

 

申請するにはどうしたらいいの?

「人事評価改善等助成金」を実際に申請しようと検討する際に必ず覚えておかなければならない言葉として「生産性」が挙げられます。

『生産性』とは、生産活動に携わる者から生み出される内容の程度のことで、人事評価改善等助成金の場合は「会社に勤める社員から生み出される成果」を意味します。
具体的に言うと、社員一人ひとりが支えている、会社の利益や経費、税金などの金額のことです。

まずは、自社の『生産性』を求めてみましょう。厚生労働省によると、生産性は下記の数式を用いて算出することができます。

(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃貸料+租税公課)÷雇用保険被保険者数

この『生産性』を踏まえた上で、次は人事評価改善等助成金を受け取るためのポイントを具体的に説明していきます。
 

ポイント1:労働局へ提出した「人事評価制度等整備計画書」の認定を受ける

人事評価改善等助成金の支給には、まず人事評価制度等整備計画書を提出し、認定を受けなければいけません。この認定を受けなければ、2段階あるうちの初めの助成制度「【A】制度整備助成」を受けることができません。

人事評価制度等整備計画書の提出にあたって気をつける点としては、さまざまな添付書類が求められる点です。
たとえば、同じく記入が必要となる事業所確認票、整備した人事評価制度等の概要票、賃金アップ計算書、人事評価制度等の適用者名簿や現時点での就業規則、労働者の雇用契約書、出勤簿、賃金台帳などが挙げられます。

また、実際に人事評価を行ったことが証明できる書類も準備しなければなりません。必要書類を収集するだけでもある程度の時間がかかることを念頭に置いておきましょう。

なお、この計画書には『離職率』の記入が必要です。
離職率は、次の数式を用いて算出することができます。

(所定期間中の雇用保険喪失者数)÷所定期間初日の雇用保険加入者数×100

注意が必要なのが、「所定期間」の時期が評価時と計画時で異なる点です。正しく算出し、人事評価制度等整備計画書に記入しましょう。
 

ポイント2:【A】制度整備助成の支給要件

整備計画書が受理されたところで、次は提出した計画の内容に沿った形で社内の整備をし、人事評価制度と賃金制度を実施(運用)します。
その際に申請を行う「【A】制度整備助成」を受けるためには、いくつか設けられている要点を必ずクリアする必要があります

1. すべての正規労働者を制度の対象とすること
2. 人事評価制度等が、社員代表者や労働組合による同意を得られていること
3. 評価が1年に1度以上行われること
4. 賃金表があり、賃金アップの基準が明確であること
5. 評価後に社員の賃金総額が前年より2%以上増加すること
6. 年齢ごとのモデル賃金に比べ、実際の賃金合計額が2%以上増加すること
7. 賃金総額の増加内容について、社員代表者や労働組合による同意を得られていること
8. 人事評価制度等が、新設または改善された内容であること

 

ポイント3:【B】目標達成助成の支給要件

「【A】制度整備助成」をクリアし、無事に制度の運営を続けた結果、
定められた目標を達成した場合に「【B】目標達成助成」の支給対象となります
定められた目標とは以下の通りです。

1. 生産性要件を満たすこと
2. 離職率の目標値を下回ること(300人未満:現状維持、301人以上:1%ポイント)
3. 評価制度導入時より1年後の賃金総額が2%以上増加すること

なお、生産性要件とは、社員の生産性をアップさせるための対策を取る事業主に対して課された「生産性がアップしたと認められる要件」のことで、具体的には、次のような内容です。

助成金の支給申請をする直前期の会計年度の生産性が3年前と比べ6%以上アップしていること

 

気になる!助成金額は?

支給される助成金は、制度導入時(【A】)・制度実施後(【B】)の目標達成時で異なる額が設定されています。

【A】制度整備助成:50万円
【B】目標達成助成:80万円

2種類の制度を同時に受給した場合、合計で100万円を超える高額となる点に注目です。
また、Bの目標達成助成の金額が高額となっていることで、実際に成果をあげた企業に対する支援の姿勢が表れています。

 

実際に導入する人事評価制度や賃金制度は、その会社の業種や規模、強化していきたい内容に応じて異なります。
また、支給申請には期限が設けられているため、必ず厚生労働省のホームページなどから具体的な日付を確認し、スケジュールを組みながら実施していくと良いでしょう。

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