<OAC×美大芸大就活ナビ>採用担当者はポートフォリオで何を重視している?【開催レポート・おまけ編】

2022年2月25日(金)に実施された
<OAC×美大芸大就活ナビ>採用担当者はポートフォリオで何を重視している?
―ポートフォリオ制作前に考えておくこと—

のアーカイブ記事<第三弾>です。
 
今回はおまけ編として、学生の皆さんからの質問に答えていただいた「一問一答」のコーナーと、登壇されたお二人から学生のみなさんへのメッセージをご紹介します。
是非最後までご覧ください!

今回お話を聞いたのは…

篠原一幸さん 
株式会社アドブレーン 取締役

 

小林史朋さん
株式会社アドデザイナース 取締役

 

モデレーター:根岸佑美 
株式会社ユウクリ(美大芸大就活ナビ・ユウクリ就活TV運営)

一問一答コーナー

ーポートフォリオ選考には一人当たりどのくらいの時間をかけて見ていますか?
 
小林さん: まず初めにファーストインプレッションで大きく分けていくのですが、その時は長くても10分くらいですかね。
魅せるのが上手な人のはつい見ちゃうというか、良い人のは脇に置いておいてもう一回見たりしますね。笑
 
篠原さん: 同じく、平均で言うと大体10分くらいだと思います。
合格か不合格かを判断しながら見ていくのですが、パラパラッと見ても合格になる人のものはすぐに分かります。
小林さんも言うように、良いものはやっぱり二度見してしますね。
 
 
ー学生のうちに経験しておくべきこと、これだけは出来ていて欲しいことは?
 
篠原さん: Photoshopなどの操作であったり、デザインの基礎は学校で学ぶかも知れませんが、その先のことは会社で学んでいくことの方が多いと思っています。
「何か準備しとくべきか」と聞かれた時は「特にないよ」と答えてしまうことが多いですね。
 
強いて言えば、コミュニケーション能力を鍛えるような何かがあれば参加しておくのは良いことなんじゃないかなと思います。
 
小林さん: 僕も篠原さんと同じで「特に無いです」と言うことが多いです。
「特に無い」って、裏返すとあなたにとって今やれること、例えば趣味だったりとか、そういうものを伸ばす時間に使ってもらいたいと言うことでもあるのかなと。
そう言った時間がその人の人間性を高めていくことになると思うので、すごく大事かなと思います。
 
 
ー入社後に活躍している人の共通点とは?
 
篠原さん: 相対的に「人間力のある方」な気がしますね。
例えば、周りの人間を「巻き込む力」だとか、「チームのミスをカバー出来る」だとか、「全体を引っ張っていける」だとか。
 
小林さん: 「ポジティブな人」がいいんじゃないですかね。
 
例えば、提案したものに対してクレームが付くとかもあると思うんです。
それに対して「クレームを付けられたということは、まだ見込みがある」と捉える人と、「クレーム付けられて自分は才能ないのかもしれないな・・・」と思う人では、だいぶ差が出ると思うんですよね。
 
チャンスがあると思って食らいついて頑張っている人ってちょっと違うような気がしますし、そういう人って周りの人も応援したくなるし、一緒にやってる人も楽しくなるんですよね。
僕もそんな人と一緒に仕事をしたいな、といつも思っています!

一言アドバイス


篠原さん: ポートフォリオって中に入っている作品一個一個も重要なんですけど、一通りやってきたものを我々が見て、その人の将来に可能性を感じられるか感じられないか。
可能性が感じられたポートフォリオは、よく出来てるものなんじゃないかなって僕は思っています。
 
ポートフォリオから読み取れる情報って限られていて、欠損している部分については想像力を働かせる癖が僕たちにはあるんです。
その想像力を良い方に形付けられるポートフォリオと、逆に悪い方に振れさせてしまうポートフォリオがあると思っています。
「もしかしてこの人凄く魅力的な人なんじゃないか」って僕たちに思わせるようなポートフォリオを目指していただければ、きっと「早く誰かに見て欲しい!」と思えるような魅力的なポートフォリオになっているはずだと思います。

小林さん: 実は戦略がとっても大事で。
行きたい会社を決めるときに一生懸命調べたり、この会社に入ったときにどんなことしたいか、皆さん考えるはずです。
その思いがそのまま戦略になっていくと思うのですが「どういう風に伝えたら分かってもらえるか」をまず考えて欲しいなと思います。
 
戦略っていうと「欺く」みたいに思うかもしれませんが、むしろ逆で。
どこまで入りたい会社に対して思いを込められるかってことだと思うんですよね。
「誰に向かってメッセージするか」「どういう風に見てもらいたいか」っていう、戦略をまずはしっかり立てる。
 
そして、全力をぶつけてもらって、その後は「縁」だと思います。
頑張ってください!
 
 
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今回は2社の採用担当者にお話しをお聞きしましたが「うちの場合と他社は違うかも知れませんが」という言葉が多く出てきました。
その言葉の通り、会社によってポートフォリオの重要度や見ているポイントは異なるはずなので、お二人の話だけを信じてしまうというのももったいないかなと思います。
 
自分の将来にはどんな選択肢があるのかなど、これから色々な情報を収集して、たくさんの可能性を知って複数の選択肢の中から選んでいくことで、より納得のいく就活になるはずです。
今回のイベントが、皆さんが就活に向けて前向きに動き出すきっかけになれたら嬉しいです!
 
前編では、
・選考におけるポートフォリオの重要度とは?
・残念なポートフォリオとは?

 
後編では、
・ポートフォリオは量も必要?
・ポートフォリオ以外で重視しているポイント

についてお聞きしています。
 
ぜひ、前編・後編も合わせてチェックしてみてくださいね!
 

 
編集担当/ natumi(東京藝術大学)