【業務委託/派遣 活用事例】 株式会社デザインオフィス・キャン

【業務委託/派遣 活用事例】 株式会社デザインオフィス・キャン

【業務委託/派遣 活用事例】
2019年にGROPグループの一員となった、株式会社デザインオフィス・キャン様。
京王/小田急多摩センター駅からほど近いところにあり、自社の3階には本格的な撮影スタジオも構えている会社です。
元々は大手通信教育会社の業務がほぼ100%でしたが、最近は動画撮影制作やアーティストのコンサートツールデザイン、地方企業様とのコラボ商品開発などにも精力的に取り組まれています。

今回は、同社の代表である竹堂様と、動画チームをまとめる石井様にお話をお伺いしました。
※以下、竹堂様=竹)/石井様=石)

 株式会社デザインオフィス・キャン

大手通信教育会社のご縁で2019年7月から新体制に

-まずは御社について教えてください。

竹)デザインオフィス・キャンは、創業から40年ほどの企業です。
元々は仕事の殆どが大手通信教育会社様関連で、販促用ダイレクトメールデザイン、教材のデザイン、撮影や画像の修正などを行っていました。
当社の3階には撮影用のスタジオスペースがあり、様々な用途に対して柔軟に撮影するために学校の教室を模した「教室セットスタジオ」もあります。

創業者である先代よりバトンを引き継ぎ、2019年7月に事業承継をしてGROPグループ傘下に入りました。
GROPも大手通信教育会社様のDM発送を行うなどのサービス領域で共通部分が多く、ご縁につながりました。

私自身はGROP側の人間として合併準備に関わっていましたが、親会社からの要請と先代からのお声がけもあり、代表取締役を拝受しました。

-体制変更の直後に新型コロナが発生しましたが、影響はありましたか?

竹)かなり影響を受けました。
好調だったスタジオの稼働率が想定外に落ち込み、一時期はどうしようかと思って固定費用の圧縮の為、社用車を売ったりもしました。

その一方で、細々と対応していた動画制作の引き合いが急激に増えはじめたんです。
それまで社内の動画メンバーは1~2名のみでしたが、これはチャンスだから本格的に受けられるようにしよう、と元々レタッチャーだった石井が中心となってチームを作り、取りまとめを行いました。
撮影・レタッチのメンバーが加わって1年半たった現在では、動画制作を一つの主要サービスとして確立させるまでになりました。

石)スタジオメンバーの業務範囲も変化し、元々はスチール撮影の専門でしたが、今では全員が動画撮影に対応できるようになっています。
社内のグラフィックデザイナーも元々は紙媒体がほとんどでしたが、今は動画の編集もできるようになりました。

竹)また、親会社とも連携しつつ新たに企画営業部門を新設しました。
今までは専門の営業がいなかったのですが、今後を考えて仕事内容やクライアント比率も見直していこうと、お取引先様企業の拡大を目指して積極的に舵をきっています。

積極的にチャレンジすることでチャンスを切り開く

-皆さん、環境変化に順応しながらスキルを身につけられたと思いますが、育成・教育はどのようにしていますか?

石)少数精鋭のプロフェッショナル集団ということもあり、あえて育成はしていません。
多少のOJTは行いつつも、案件をこなすうちに自然と切磋琢磨していったというのが正しいです。

竹)そもそも、彼らにはある程度何でもできる素養がありました。
撮影をするためにはクリエイティブなセンスが必要ですし、顧客折衝も自分たちでやっていたようなメンバーです。
そのため、スタジオの稼働率激減という事実に直面したときに皆が、自分たちでできることをしよう、動画を撮ろうという思考に自然になっていったんです。

全員がチャレンジ精神旺盛だったことに加えAdobeのソフトを使い慣れていたことから、比較的スムーズに導入ができました。
更にカメラマンの照明知識だったりデザイナーのビジュアル制作知識だったりが融合したことで、動画のクオリティもアップしました。

-皆さんがチャレンジし、自分たちでどんどん協力しあって会社を良くしよう、という企業文化が根付いているように感じます。

竹)私自身この会社を引き継いだときにそう感じました。
キャリアのある大人が集まっているにも関わらず、前向きでチャレンジ精神旺盛な人が多く集まっています。
まずやってみようというスタンスで、当時も自分から動画をやりたいと手を挙げてくれたメンバーが何人もいるんです。

私としても面白くてワクワクして、お金になるものが一番。
だからメンバーから出てきたアイデアはいろいろ実現していこう、と投資しました。
例えば、ドローンも3台買って、様々なところで撮影しながら研究しています。

お陰様で、実はコロナにも関わらず業績も去年より微増し、環境に負けずに踏ん張っています。
いろいろ投資したので一概に利益は比較できないのですが、なんとか黒字経営できています。

また、コロナ禍の最中に創業以来初めて新卒採用にもチャレンジしたんです。
ユウクリさんにアドバイスいただいたことを試しにやってみたら説明会が大盛況で、無事に採用に結びつけることができました。

-このご時世で、素晴らしいですね!

竹)正直なところ、動画特需に助けられた部分も大きいです。
リモート化、オンライン化によりなんでもかんでも動画にしようという動きの中で、月に300~400本のご依頼が入ることもありました。
数をこなす中で動画への対応力は相当鍛えられ、スキルもアップしたと思います。

一方で、コロナから一年が経過して動画制作が落ち着くと同時に、参入企業も増えてきています。
この後が踏ん張りどころ。
どうやって他社さんと差別化していくか、単なる編集撮影だけでなく独自性のある良いコンテンツを作れる会社になるかということが重要になると感じています。

-独自性といえば会社案内にイラストが入っていたり、社員それぞれのポートフォリオが載っていたり面白いです。

竹)私はもともと営業のため、人同士、会社同士をかけ合わせてつなげることは得意だという自負があります。
どんどんつながりを広げていきたいと考えて動いています。

ただ会社のことを紹介するときに、当初は大手通信教育会社様のお仕事に関するポートフォリオしかなかったんです。
それ以外にもいろいろなことができる人がいるのに、もったいないと感じました。
それぞれの実績をもっと抜粋して盛り込もうと伝え、基本的にはクリエイターに任せるスタイルで作成しました。

今のポートフォリオを見せることで、商談相手からは「大手通信教育会社業務の信頼と実績がすごい」「サービスが幅広いですね」と興味を持って貰えるようになりました。

自社のことを丁寧に紹介することで、仕事にも広がりがでてきました。
お知り合い経由で、音楽事務所さんの有名アーティストさんのコンサートグッズやオンライン販売用の商材、HPなどにも挑戦するようになりました。

他にもロケーション会社さんとつながったことで、スタジオをTV局で再現VTRの撮影に使ってもらえたりもしてるんですよ。
少しずつ引き合いも増えていて、稼働率も以前の水準に近いところまで戻ってきました。

組み合わせれば何でもできる、ロゴに秘められた無限の可能性

竹)実はデザインオフィス・キャンのロゴは先代が考えたんですが、「マル、サンカク、シカク」でできてるんです。
基本的にこれらを組み合わせるとできない形(コト)はない、無限の可能性があるという意味が込められています。
CANという言葉も「できる」という意味です。

コロナ禍の初期には、本当にこの会社がなくなってしまうかもしれない、何でもいいから食い扶持を稼がなければ、と奔走した時期がありました。
たまたま自分が岡山県出身で、故郷と何かコラボできないかと考えていたところ、岡山のジーンズメーカーとデニム生地でのコラボマスクを作成するプロジェクトが動かせることになりました。

縫製も自社スタッフで行い、「岡山高級デニム生地でつくる高級マスク」という触れ込みで「お取り寄せギフト MARU SANKAKU SHIKAKU」という通販サイトを立ち上げました。
グループ会社内で販売をしてくれたりもして、1000円を越える価格設定にも関わらず1500枚以上の販売ができたのです。

これによって、知恵とつながり次第では自分たちでも商品開発やブランディング、販売などの付加価値をつけられるんだということを改めて実感しました。

-なるほど。身をもって何でもやれることを実感されたんですね。

竹)せっかくWebサイトも作ったので、マスクに続いて、今度は「プリン」を売ろう、という話も動いています。
これも岡山、美星町にある企業様とのコラボで、地元では有名な高級ブランドです。
デザインはもちろん、容器の選定やブランディング、マーケティングなどにも自前で挑戦して販売を開始したところです。

出展しようと思っていた店舗がコロナの影響で休業になるなどのハプニングもありますが、つながりの力で宣伝をしてもらったりして、少しずつ認知度・販売数が上がっています。
プリン(Ciel étoilé/シエル-エトワール)の紹介記事

同様に、従業員のふるさとの美味しいものや逸品を集めてコラボしていく動きを進めようとしています。

-竹堂さん自らがチャレンジされているので、社員の方々もいろいろなことにチャレンジしやすそうです。

石)竹堂は面白いことをどんどんやりたがり、失敗したらどうしよう、などは始めから考えていないんじゃないかと思います。
ともあれ社員がいろいろなことがやりやすいことは確かです(笑)。

急激な需要に対応するために業務委託を依頼

-ユウクリには動画の需要が増えたときにお声掛けいただいたんですよね?

竹)派遣では以前から、数名入れ替わりで繁忙期にお手伝い頂いていました。
ただ今回本格的に動画の需要が増え、業務委託で品質を落とさず対応していくことが必要と考えてお手伝いいただくことにしました。

-クリエイターHさんが入りましたが、シナジーなどはありますか?

石)非常にありました。
動画の編集ってどうしても個性がでると思うんですよね。
それぞれに得意な表現があって、研究しながら盗み合っています。
共通のサーバを使用しているので、それぞれの納品物をお互い確認し合っています。

チームの皆で、「あれかっこよかったよね」「どうやっているの?」などの話をすることが多いです。
Hさんは女性的な表現が上手で、とても参考になります。

-スキルや対応はどうですか?

石)納期が遅れることもないし、きちんきちんと対応頂いていてありがたいです。

急激な需要で余裕がない中で、即戦力で動いてもらえたのは非常に助かりました。
キャリアがある方でコミュニケーションも全く問題なかったので、全部説明しなくてもわかってもらえて、混乱も少なく話が早かったです。
指示書に載っていないことを随時確認してもらえたり提案していただいたり、ありがたいです。

-今回の契約では契約時間数が少し減りましたね。

竹)実は直近は動画の仕事が落ち着きすぎて、契約をどうしようかという話をしていたんです。
その時に石井や他のメンバーから契約終了への強い反対がありました。
「Hさんとの契約が一度終わってしまえば、ご本人の状況もあるし再契約の可能性が低くなってしまう。
つながりを途絶えさせたくないから契約時間などは調整するにしても、なんとか延長してほしい」と。

社員の皆がつながりを大事にしようと考えていることが嬉しく、難しいのは承知でユウクリさんへご相談しました。
結果、Hさん側には快諾してもらえて申し訳ない反面、当社としてはありがたかったです。
Hさんに再び仕事をたくさんお願いできるように、頑張って開拓をしなければ(笑。

-親会社のGROP様は人材業も行われているわけですが、同業という目線から見てユウクリはどのように見えますか?

竹)人材会社の他社さんともいろいろやり取りをしていますが、ユウクリさんとは文化というか空気感が近い気がします。
親身に聞いてくれそうというか、難しそうなことでも一度相談してみようか、という気持ちになれます。

過去長期派遣の予定が短期になったこともありますが、スピード感を持って我々の意図をちゃんと汲んで提案をしてくださろうとしている印象がありますね。
営業さんから「無理だ」という言葉はあまり聞かないです(笑)。

また人材ビジネスは多くの人が関わる以上どうしてもクレームが発生しがちなのですが、ユウクリさんとそういったクレームになるようなケースはほとんどないように感じます。

当社のデザイナーたちがずっとユウクリさんに声をかけているのも、そのあたりに理由があるんだと思います。

-ありがとうございます。本当に良い方に恵まれているなということをすごく実感するんですよね。
-ユウクリに登録いただく方というのは、真面目で、クリエイティブに対してプロ意識をお持ちの方が比較的多いなと思います。
-パートナーとしてご尽力いただいているクリエイターの方にも感謝しなければ。

竹)人材業をやっているからわかりますが、募集されている側の印象で集まる人も変わります。
ユウクリさんには自然と良い方が集まっているのかもしれませんね。

つながりの力で、仕事が仕事を呼ぶ関係になれれば

-今後ユウクリに期待していることについて教えてください。

竹)人材のご紹介については今まで通りで十分かなと思いますが、せっかく近い業界なので、もっと両社WinWinになるような仕事ができるようになればいいなと思っています。
紹介いただいた企業に我々が提案して受託、そこにユウクリさんがメンバーを入れる、もしくはその逆など、人の縁がどんどん広がっていくような形が理想です。

他の企業さんとの場合「やりましょう」で終わることも多いのですが、ユウクリさんとは実際に紹介で仕事が決まったりもしています。
お互いが得意なところを出し合ってどんどん持ち寄っていけると良いと思っています。

-私達はクリエイター活躍の場を作っていきたいので、取引企業様が事業で成長していただくのが一番ありがたいです。
-成長のお手伝いのために、ご縁を作っていければよいなと思います。

竹)人が人を呼ぶ、仕事が仕事を呼ぶ。という形をどんどん目指していきたいですね。

-今後の展望を教えてください。

竹)どんどんと人を増やしたいですし、拠点も増やしたいと考えています。
今は東京の西の端なので、もう少し都心部に拠点がほしい。

また、田舎で都会の仕事ができないかも模索したいんです。
地元に帰りたい人がいたらサテライトを作ってしまいたい。
都心と田舎に拠点を増やして、実際に現地の人と関わることでつながりを強めていきたいし、新しいことも更に増やしていきたいですね。

事業領域はまだまだ広がるし、広げていきたい。
究極はデザイン会社でなくなってもいいと思っているんです。

私自身は農業や食べ物に関することをやりたいという思いがあり、自給自足までできたらいいなと考えています。
きっと60歳を超えたら、PCを使う仕事は厳しくなってきます。
一方で体力、知力も衰えていくので農業も難しそうですが、ITを入れることで変わるのではないかと思っています。
全てできるようになったら引退ですね(笑。

-ありがとうございます。これからも引き続きよろしくお願いします。

 

CAN

株式会社デザインオフィス・キャン

キャンは東京都多摩市にある小さな制作会社です。カメラマン、デザイナー、動画エディター、企画営業と幅広いクリエイターのプロがそろっています。最高以上に満足していただけるものをお届けします。
ロゴは「〇(まる)」「△(さんかく)」「□(しかく)」の三つのカタチ。
すべての基礎であり、組み合わせは無限のこの三つのカタチに「形作れないものはない=出来ない事はない」という意味を込めました。
「トリプル・ウィン」を事業の指針と位置づけ、「お客様」「社員・スタッフ」「デザインオフィス・キャン」の三者すべてが利益を得られ、人として成長し続けられるような会社を目指しています。

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