【中編】「NLP」でプレゼンテーションがスキルアップする方法!!

様々な問題解決に役立つNLP、今回のテーマはプレゼンテーションです。
クリエイターがスキルアップを考える時、質の高い制作物をつくるだけではなく、そのよさや特長を上手にアピールすることが大切です。例えばコンペなどは、制作物以上にいかに素晴らしいプレゼンテーションをするかで受注が決まることも少なくありません。そこでNLPスキルの中で、多くの人が苦手とするプレゼンテーションに役立つ技法をご紹介します。
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『フューチャーペース』で成功をイメージする

「プレゼンテーション(以下プレゼン)」と言うと「何を伝えるか」に目を向けがちですが、実は「どう伝えるか」で印象が大きく変化します。

いかに内容が素晴らしくても、プレゼンターが自信なさげに話していては、その魅力は伝わりません。そこで、まずうまくプレゼンを進める自分の姿、その話に聞き入るクライアントを思い浮かべ成功をイメージしましょう。一流スポーツ選手が積極的にイメージトレーニングを取り入れるのはよくご存じかと思いますが、これはビジネスの場でも有効です。

NLPにおいて望ましい未来を想像し、その未来の自分になりきりリハーサルすることを『フューチャーペース』といいます。
「想像しただけでうまくいくなんて、そんなうまい話あるものか!」と思われる人もいると思います。しかし、人間の脳の機能は面白いもので、脳内である場面や行動をイメージしている時と現実で体験する時とでは、同じ神経経路を使っているため、それを脳や体にインプットできるのです。

ここで重要なのは、できるだけ具体的にその場面をイメージして体感すること。NLPでは、特に『VAK』=視覚(Visual)・聴覚(Auditory)・体感覚(Kinesthetic)という3つの表象システムに着目します。

例えば、1、堂々と話している自分の姿(V)・2、相手からの質問に的確に答える様子(A)・3、プレゼ ンが盛り上がる雰囲気(K)などを、リアルにイメージしていきます。このVAKを細かくイメージできると、実際の場ではそれを再現するだけとなり、落ち着きが生まれ対処できるというわけです。

 

『チャンクアップ』と『チャンクダウン』で論点をクリアに!

内容を組み立てる際、情報の抜け漏れがないよう、論理的に考えていく必要があります。この時役立つのが『チャンキング』です。

例えば、新商品のデザインで営業部の視点なら「斬新なデザインで顧客に印象付けたい」という要望があり、一方で技術開発部なら「斬新なデザインでは技術的に難しい」という課題があるかもしれません。上司からは「コストがかかりすぎ」などの問題提起の可能性も。
このように、一つの問題をさまざまな角度から分析するのが『横へのチャンキング』と言われるものです。

また、なぜその新商品を開発するのか、顧客のニーズは?といった大前提を押さえることも大切です。より大きな視点に立って話を展開すればプレゼンの説得力も高まります。

問題に対して、より高次の視点でとらえていくのが『チャンクアップ』です。
逆に、そのデザインの特長は?コストは?カラーバリエーションは?というように、より具体的な方向へ掘り下げていくのが『チャンクダウン』です。

このように、テーマを多角的に分析しあらゆる視点からのプレゼンで、論理的なプレゼンが可能になります。また、話のメリハリもつきやすいので聞き手を飽きさせることもないでしょう。

 

『アンカーリング』で緊張を解きほぐす

前編でも軽く触れましたが、特定の反応や状態を引き起こす引き金を『アンカー』と言います。
プレゼンが苦手な人は、目の前のクライアント(=アンカー)を見るだけで緊張するかもしれません。この、いわゆる条件反射のような状態をを逆手に取り、緊張を緩和する「アンカー」を意識的につくるのが「アンカーリング」です。

まずはプレゼンの予行演習の際に、「落ちついて堂々と話す自分」をできるだけ明確にイメージ。背筋を伸ばして立っている、余裕の笑みを浮かべクライアントを見回す姿などを具体的に思い浮かべます。
イメージが固まったら、例えば、右手を胸に当てるといったような何かしらの「動作」を意識的に行い、さらにイメージを定着させます。
これを繰り返すと『右手を胸に当てる動作=アンカー』として新たにインプットされ、本番でもこの動作で気持ちが落ちつき、堂々と振る舞えるようになります。

 

攻撃的な質問には『バックトラック』で相手を受け止める

プレゼンで特に苦手なのが、相手からの質疑応答という人は多いでしょう。想定外の質問に言葉が詰まり自信のなさが浮き彫りになる、的確に答えなければ…と焦るあまりに四角四面な受け答えをして、その場が気まずくなることも起こりがちです。
でも、質疑応答は実際、クライアントと直接コミュニケーションをとれる絶好のチャンスでもあります。ここで相手との心理的距離を縮められれば、プレゼンの印象もぐっとよくなります。

そこで質問されたら、まずは『バックトラック』のスキルを使い答えてみましょう。やり方は簡単。質問内容を真摯に受け、そのまま伝え返すのです。

例えば、「その提案内容だと、予算がかかりすぎでは?」と言われたとしたら「この内容では、予算が高すぎると思われるんですね」と、まずは相手の言い分をそのまま受け止めて返します。
その上で、「予算をかける分、今まで以上の効果が見込め、すぐにオーバー分を取り返せます」とか「予算については、この部分の削減が可能です」と持論を展開していくのです。

特に、相手が攻撃的なニュアンスを込めていた場合、切り返すような反論は心証がどんどん悪くなります。相手が感情的ではいくら正論で返しても、相手の心には届きません。
こんな時にこの『バックトラック』を使い、「あなたの言い分はよくわかりますよ」というメッセージを返すと、謙虚さや誠実さが伝わりやすくなり、相手も冷静に受け止められやすくなるのです。

 

『モデリング』でプレゼンの達人を目指す

プレゼン上手になるには場数を踏むことも大切ですが、目標が明確になれば一つひとつの経験を早くより確実に自分のものにできます。これはミスを減らすための記事でもご紹介した、『モデリング』のテクニックが使えます。

まず、「こんなプレゼンができれば」と思う相手を見つけます。プレゼンの様子を直に見られる身近な相手が理想ですが、周りにいない場合は動画などでも構いません。
そして、その人のプレゼンを、『VAK(視覚・聴覚・体感覚)』に注目して細かく観察、自分のプレゼンに取り入れましょう。立ち居振る舞いや言葉の使い方など、いいと思ったものはどんどん真似していくのです。

プレゼン後、自分とその人が行ったプレゼンを比べ、どうすればもっと目標に近づくか、足りないことは何かを考え次へ活かします。これの繰り返しにより、その人のスキルが自分のものとして近づいてきます。
また、先にご紹介した『フューチャーペース』で、目標のプレゼンをあたかも自分が行っているかのようにイメージする方法も有効です。VAKを具体的にイメージすれば、実際に経験したかのような感覚を脳にインプットできるはずでしょう。

 

まとめ

このように、さまざまなNLPのテクニックを使うことで、プレゼンのスキルアップを図れます。ただし「プレゼンをする自分」に着目するあまり、相手のことがなおざりにならないよう注意しましょう。

プレゼンで一番重要なのは「相手に伝えること」ですから、相手の視点に立ち内容を考え、常に相手の反応を確認しつつ進めることが大切です。プレゼンを極めて、仕事の強みとして活躍の場を広げて欲しいと思います。

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