【サイドビジネス・副業】企業にもメリット?!欧米で話題のサイドビジネス

欧米では、サイドビジネスのことを『Side gig(サイドギグ)』や『Side hustle (サイドハッスル)』などと呼び、多種多様なタイプが存在します。会社員の傍らポッドキャストの配信やSNS活用の個人事業、ブランド消費者の代表的存在「ブランドアンバサダー就任」などがあります。今回、欧米のクリエイターの副業事情をレポートし、日本で急速に進む働き方改革に向けて、自社のビジネスに副業クリエイターの活用を検討してみるのも一つの手ではないでしょうか。

手軽に始められる「ポッドキャスト配信」

まず、アメリカの観光やホテル、ウエディングなどに携わるホスピタリティ業界で「アフィリエイトマネジャー」として正社員勤務をしつつ、ライフスタイルの「ポッドキャスト配信(インターネットラジオやインターネットテレビの一種)」をしているアレクシス・タイチミラーさんという女性のサイドビジネス成功例を見てみます。

3年前、彼女は在宅ワーカーとして勤務しながらラップトップ・ライフスタイル(The Laptop Lifestyle)」と言うポッドキャストを開始。その名の通り、ラップトップ(ノートパソコンなどの小型PC)を通し、コミュニティやビジネスを作り出した「オンライン起業家」のインタビューを中心に配信していています。彼女がポッドキャスト制作に費やす時間は、週に8〜15時間だそうです。

本業から派生させた「コンテンツクリエイター業」

ポッドキャスト制作だけでも多忙さが想像できますが、アレクシスさんは、さらにビジネスパートナーとともに「コンテンツクリエイター業」も行なっています。

正社員として従事するホスピタリティ業界という仕事柄、各地のホテルに滞在する機会が多い彼女。ある時、アメリカのブティックホテルのWebサイトに魅力的なイメージ・写真が存在しないことに気がつき、Webサイト用の写真撮影の代行を行うという新しいサイドビジネスを展開しました。

報酬はホテルでの宿泊とわずかなギャランティだそうで、アレクシスさんがディレクションとマーケティングを行い、ビジネスパートナーが写真と動画撮影を担当しています。

彼女がサイドビジネスで稼ぐ金額は、毎月平均2,000ドル(約21万6千円)。しかし、このサイドビジネスを生業にするつもりはなく、こうした経験をポッドキャストや本業に活かすことを心がけ、さらに、「楽しめること」を一番に重視しているそうです。

若いオンライン起業家に対して、彼女は次のようなアドバイスをしています。
『もし、サイドビジネスを始めるのだったら、あなたの人生を惨めにするようなものではなく、人生に有意義となるものがいいですよ』

彼女のこうした着眼点やモットー、例えば「業界のニーズを的確に捉えること」、「心を豊かに保つこと」というようなところでは、日本企業でも参考になる部分がありそうです。

主要業務を基軸にしながらも、何か新しいプロジェクトを発案したり、消費者が何気なく使っている商品のデザインやクリエイティブ性をより高めるなど、いつもとは違うマーケティング視点で楽しみを見出しつつも、結果的には本業にも還元という「新しい仕事の循環」が生まれるかもしれません。

「ソーシャルメディア」と「プラットフォーム」を活用

一方で、「隙間時間」にさまざまなサイドビジネスに時間を費やすクリエイターも増えてきています。最近、日本でも浸透してきている「YouTubeのチュートリアル動画作成」を始めとするソーシャルメディアや、オンラインプラットフォームを用いたものがあります

実は欧米の中小企業では費用や人材不足から、大手企業のような「ソーシャルメディア専任者」を雇用することができません。そこで登場したのが、個人が毎月固定額でソーシャルメディアを請け負うサービス。現代の需要と供給がうまくマッチしたサイドビジネスの一つとも考えられます。

他にもクリエイターのスキルを活かした『オーディオブック』と呼ばれる耳で聴く本や、『電子書籍』の作成なども人気で、フリーランスだけではなく会社員でもちょっととした時間にできるサイドビジネスです。

オーディオブックは「Audiobook Creation Exchange」という便利なプラットフォームで簡単に作成できます。ここでは、すでにあるオーディオブックや自作したものを販売したり、プロのナレーターの依頼、スタジオ手配などもできます。操作も簡単でオンラインプラットホームならではのメリットも活かされ、遠方同士でのコラボや仕事依頼もできる便利なシステムです。

そして電子書籍は、「KindleDirectPublishing」「CreateSpace」などのプラットフォームを利用するのが一般的で、作成後にはAmazonなどで電子書籍として販売できます。電子書籍も出版社を通さずに低コストな上に、オンライン上で完成させることが可能なので、場所を問わないところが特徴です。

企業側からすれば専任者を雇わず余計なコストが省け、サイドビジネスを行う側は隙間時間で自分の収入アップと、普段の仕事とは違ったスキルを身につけられるという点で、双方にメリットがあります。また、ソーシャルメディアやオンラインプラットフォームを活用したビジネスは、マーケティング の観点でも大切な知識ですので、クリエイターに役立つ一石二鳥なサイドビジネスと言えるかもしれません。

企業のポジティブなイメージを伝える「ブランドアンバサダー」

最後にご紹介する「ブランドアンバサダー」は、ブランドにリアル感(信頼度)を与える役割を果たします。イベントやオンラインで顧客にアピールする、言わばブランドの「顔」で、ソーシャルメディアで影響力のあるインフルエンサーが選ばれるケースも多くなっています。

業務内容としては、音楽イベントなどで無料サンプルを配布したり、商品を持ったセルフィーを個人アカウントに投稿したり、サービスのレビューを書いたり、フィードバックを行ったりすることなどです。

ブランド側は、ブランドアンバサダーをバズマーケティング、プロダクトのプロモーションとして利用します。「知名度の低い一般人」起用するのは、芸能人やセレブリティに比べて親近感を持ちやすく、ユーザーからの信頼度を獲得しやすいためです。

フォロワー数や影響力、クリーンさ、ユニークさなどを考慮されていることはもちろん、時代の空気を素早く察知でき、企業のポジティブなイメージを届けることができる人選がキーとなっています。このように最近はソーシャルメディアを活用した仕事も多くなっています。

クリエイターの副業は企業側のチャンスにもなり得る

企業側としては、社員の副業を大手を振って歓迎することはまだまだ難しい部分や不安点もあるかもしれません。しかし、常に新しいビジネスに目を向ける探求心、オンラインプラットフォームやSNS活用術、ポジティブなブランドや企業イメージを発信する方法など、クリエイターにとっては、通常の仕事ではなかなか担当することが少ない分野でもあると思います。

得てしてマーケティング力が弱い傾向にあるクリエイターが「自らの意思で知識を蓄える」絶好の機会でもあり、今後のクリエイター力をアップする機会ともなり得るでしょう。

こうしてサイドビジネスで得た経験や知識は本業にも役立ち、企業にとっても新たな外部リソースを獲得できる、といったメリットもありそうです。

まとめ

今回の事例のように、欧米企業では寛容な対応で行われていることや、クリエイターが本業とサイドビジネスを両立することが悪いことばかりではないということも踏まえるのは非常に大切なことだと言えます。昨今の働き方改革の流れも受け、クリエイターのサイドビジネスを自社のビジネスに有効活用する時代が来るかもしれません

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