若手社員の早期離職を防ぐために必要な【3つの「場」】とは?

若手社員の早期離職を防ぐために必要な【3つの「場」】とは?

経営者層や人事の頭を悩ませ続けている「早期離職」。入社3年以内に離職してしまう若者が30%を超えているという数値は有名です。もちろん、やむを得ない理由もなかにはありますが、そうではない理由で退職してしまう人が大半です。
今回は入社後のミスマッチが起きないようにするためのポイントをお伝えします。

参照元データ:厚生労働省新規学卒者の離職状況に関する資料一覧
http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/01/tp0127-2/dl/24-02.pdf

 

若手社員の離職理由は何なのか

1位 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった(22.2%)
2位 人間関係がよくなかった(19.6%)
3位 仕事が自分に合わない(18.8%)
4位 賃金の条件がよくなかった(18.0%)
5位 会社に将来性がない(13.0%)

引用元:
Yahooニュース 厚労省調査、若者の離職理由のトップは「労働時間・休日・休暇」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/uenishimitsuko/20140928-00039490/

1位と4位は条件面での理由です。
入社前に正確な情報を伝えること・入社後に事前の説明と相違がないことで、ほぼ防ぐことができるでしょう。

一方、2位、3位、5位は入社後のフォローが必要です。

これらの理由で若手社員の早期離職が起きないようにするために、会社側ができる【3つの「場」】作りをご紹介します。

 

ポイントその1:2種類のコミュニケーションの場をつくる

コミュニケーションが大事なことは各企業とも重々承知のことと思いますが、ポイントなのは「1対1」と「複数」の2種類の場をつくることです。この2種類の場をつくることで、個の問題とチームの問題、それぞれに対応することができます。

「1対1」のコミュニケーションの場をしっかり整えることで1人1人が求めている働き方や今後のキャリアなど、大勢がいる場では話しにくいことをキャッチすることができます。
28%の離職率を7年で4%まで低下させることに成功し注目されたサイボウズ株式会社は、社長である青野氏自身が「1対1」で社員の話を聞くことを始めました。そこでキャッチアップした情報を人事制度に反映させ、離職率を下げることができたのです。

一方「複数」でコミュニケーションを取る場も必要です。
業務上関わりが薄い部署の方とも接点を持ち、チーム、会社としての団結力やロイヤリティを高めることにもつながります。

コミュニケーションの場においては、「1対1」と「複数」の場を、それぞれ目的を持って実施することが大切です。

 

ポイントその2:ポジティブな言葉が行き交う場をつくる

離職率の低い会社の事例として「サンクスカード」という取り組みが挙げられます。
「○○さん、××してくれてありがとう」とメッセージを添えてカードを送る、というシンプルな取り組みです。
ポジティブなことに目線を向けることで、良い雰囲気を作り出し、人間関係の悪化を防ぐことに繋がります。

今は社内SNSなどでコミュニケーションツールを導入している企業も多くあります。SNS上でもポジティブな意見・やり取りが出るような仕掛けをしていくことが有効です。

 

ポイントその3:発言・実行の場をつくる

リクナビNEXTにて職場を盛り上げるための取り組みを発掘する目的で行われている「グッド・アクション2014」にノミネートされたユーザックシステム株式会社の事例を紹介します。

ユーザックシステム株式会社では、一時期の相次ぐ若手社員の離職から「不満をキャッチしきれていないのでは」というトップの危機意識をきっかけに、「ヤングボード」という取り組みを開始しました。

「ヤングボード」とは、若手社員が社内の仕組みを議論、トップへ提言し、その8割を正式な制度として運用する、という取り組みです。
このボトムアップの取り組みを通して、若手社員から「ずっとこの会社で働いていきたい」という声が多くなったと言います。

自分が会社を動かし変えていく実感を持ち、会社も自分の一部であると認識することで、「仕事が自分に合わない」「会社に将来性がない」という考えが起こりにくくなるという好事例です。

ユーザックシステム株式会社「ヤングボード」の詳細はこちら。
http://next.rikunabi.com/goodaction2014/company07/

 

まとめ

「会社が好き」より「会社が嫌い」な気持ちが大きくなった時に、人は離職・転職を考えます。
「嫌い」になるポイントをつぶしていくことも良いアプローチかもしれませんが、「好き」という気持ちを大きくしていくことはより効果的な手法と言えます。

今回は3つのポイントの観点から事例をご紹介しました。
社員に愛される会社を作り上げていくことは容易ではありませんが、若手社員の離職に対する対策としてはもちろん、中堅層や中途入社社員の会社への帰属意識の改善や定着化などにおいても有効な投資だと言えるでしょう。

 

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