ゲームがヒント! クリエイティブ職のモチベーションを保つ社内の仕掛けとは?

クリエイティブ職のモチベーションを保つ社内の仕掛けとは?

目標達成、納期厳守など、さまざまなプレッシャーの中で成果を出すためには、モチベーションコントロールは重要な要素です。クリエイティブ職の場合、特に納期に関するプレッシャーは強いのではないでしょうか。
もちろん個人でできることもありますが、今回は社内の取り組みとしてモチベーションを高める仕組みづくりに焦点を当てていきます。

 

ゲーミフィケーションとは?

「ゲーミフィケーション」という言葉をご存知でしょうか?
「日常生活のさまざまな要素をゲームの形にする」という意味の単語「ゲーム化(Gamefy)」から派生した言葉です。
2010年から使われはじめ、2011年7月に米国の大手調査会社であるガートナー社が発表した「テクノロジーハイプサイクル」に取り上げられた頃から、頻繁にメディアに登場するようになりました。

ガードナー社ではゲーミフィケーションを「ゲームのメカニズムを非ゲーム的な分野に応用することで、ユーザーのモチベーションを高めたり、その行動に影響を及ぼしたりする幅広いトレンド」と定義しています。

世の中には、たくさんのゲームの種類がありますが、共通して言えるのは楽しんでゲームをしていることです。ゲームの中では敵を倒したりミッションをクリアしたりとさまざまな目標が設定されていますが、それを苦しみながら取り組んでいる人はいません。
すなわち、人々が「ゲーム」を楽しむ際の「心理」を理解し、その心理を引き出すゲームの設計技法、考え方、メカニズムを応用することで、対象者のモチベーションやロイヤリティを高めることができるのです。

 

ゲームにハマるメカニズム

ゲームにハマるメカニズムを簡単に言うと「欲求が満たされた状態が連続的に起き、夢中になる」ということです。
欲求の定義は色々ありますが、代表的な理論は「マズローの欲求5段階説」や「マクレランドの欲求理論」です。ゲームでは、これらの欲求を満たす仕掛けが連続的に起こるように設計されています。

○マズローの欲求5段階説
人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が充たされると、より高次の階層の欲求を欲するというもの。
(参考:http://www.motivation-up.com/motivation/maslow.html

○マクレランドの欲求理論
人には、「達成」、「権力」、「親和」、「回避」の4つの主要な動機ないし欲求が存在する、というアメリカの心理学者デイビッド・C・マクレランドが提唱したモチベーション理論。
(参考:http://www.motivation-up.com/motivation/mcclelland.html

また、「ハマる」ために大切なポイントは「夢中になる」ことです。これは「ミハイ・チクセントミハイのフロー理論」がとても参考になります。

○フロー理論
Csikszentmihalyi博士により提唱されたフロー理論は、人間がフロー(Flow)という経験を通してより複雑な能力や技能を持った人間へと成長していく過程を理論化した「人間発達のモデル」であり、「モチベーションの理論」である。
(参考:http://www.flowinstitute.jp/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E7%90%86%E8%AB%96%E3%81%A8%E3%81%AF/

これらの理論を理解した上で、仕組みを作ることが大切です。
とはいえ、理論だけではわかりにくい部分があります。実際にゲーミフィケーションを取り入れた企業の取り組みを見ていきましょう。

 

ゲーミフィケーションを取り入れた社内の取り組み事例

○成果や頑張りに対するリアルタイムフィードバック
オリエンタルランドは「ファイブスター・プログラム」という仕組みを実施しています。

どういった仕組みかというと、上司がすばらしい行動をしたキャストを見かけた際、その行動を称えるためにその場でカードを手渡す、というものです。「ここが良かったよ」「それでいいんだよ」とその場で認めることが、モチベーションの向上につながっています。

更に、カードを手渡した上司からも「キャストの行動のひとつひとつが、ゲストの笑顔につながっていることをあらためて実感しました」との声もあり、良い循環が生まれています。

○疑似体験を積んで実践応用力を身に付ける
ユニリーバでは、営業マネージャーの研修に「バーチャル上に、複数の拠点の社員数人を集めたチームを作り、ビジネスシミュレーションを行う」トレーニングをとり入れています。

参加者は部門をまたがるような課題について、Web上にログインし、電話で議論しながら意思決定する形でゲームを進めます。
研修に割くことのできる時間が限定的であるなか、研修の質を上げるためにモチベーションが高い状態で研修に取り組んでもらいたいと、グローバル規模で研修を展開しています。

 

「おもしろくないこと」を「おもしろく」

ゲーミフィケーションのメカニズムを理解することで、「おもしろくなかったこと」を「おもしろく」することができます。それがモチベーション向上を始め、さまざまなメリットを生み出すことになるのです。
これはクリエイティブなものを作り続けることと、共通するかもしれません。
まずは社内にある「おもしろくないこと」を「おもしろく」してみませんか?

 

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