派遣料金が毎年変わるってホント?~同一労働同一賃金をおさらいしよう~

派遣料金が毎年変わるってホント?~同一労働同一賃金をおさらいしよう~

皆さん、こんにちは!
ユウクリ・CR(サポート)部の鈴木です。

正規雇用労働者と、非正規雇用労働者の不合理な待遇差の解消を目指す「同一労働同一賃金」

法改正前、バタバタと対応に追われたご担当者様も多いかと思います。

ユウクリ社内でも、派遣スタッフや契約社員の待遇面を改めて確認し、給与や福利厚生、就業規則の改訂など様々な見直しを行いました。

しかしこの制度、一度対応したらおしまい!というわけではありません。

そこで今回は「派遣社員の同一労働同一賃金」を中心に、改めて解説していきます!

同一労働同一賃金って??

正規/非正規雇用者の不合理な待遇差の解消を目指すものです。

正規/非正規雇用者の待遇差解消の取り組みを通じ、どのような雇用形態であっても、

「納得が得られる処遇の確保」「多様な働き方を自由選択できるようにする」ことを目的としています。  

概要について改めて確認したい方は、下記記事をご覧ください。
 

不合理な待遇差を解消するための方法は?

派遣元事業主には「派遣先均等・均衡方式」もしくは「労使協定方式」のいずれかの待遇決定方式により、派遣労働者の待遇を確保することが義務化されています。

ちなみにユウクリでは「労使協定方式」を採用しています。

「労使協定方式」とは、一定要件を満たす労使協定を派遣元事業主が締結し、待遇を決定する方式です。
詳しくは下記リンク先をご覧ください。
 

また、派遣先企業には、労働者派遣契約の締結にあたり、
あらかじめ派遣元に対し、待遇に関する情報を提供することが求められています。

派遣料金は毎年変わる!?

回答としては「変わる可能性が高い」です。

というのもユウクリでは、先に述べた通り、労使協定方式を採用しており、
厚生労働省が毎年夏~秋頃に発表している「職業安定業務統計」を基に賃金テーブルを設定しています。

この「職業安定業務統計」とは、勤務する都道府県別に、同じ職種で働く労働者の一般賃金※を掲載しているものです。

職種にもよりますが、毎年大体数円から数十円程度、一般賃金は変動します。

※一般賃金…正規雇用者の平均的な賃金

そのため、貴社で受け入れている派遣社員の職種によっては、一般賃金の変動に応じて、派遣料金のUPをご相談させていただきます。

また、よく「一般賃金が下がった場合は、派遣料金も下げられるのか?」というご質問をよくいただきます。

結論から申し上げますと「現状維持」でお願いしております。
理由としては下記の2点です。

  • 同一労働同一賃金で求められているのは、一般労働者と「同等」ではなく「同等以上」の待遇が受けられるよう改善することであること。
  • 一般賃金が下がったことだけを理由に、一方的に給与を下げることは「不利益変更」となるため。

※「不利益変更」…労働契約法にて、労働者にとって不利益となる労働条件の変更はできないと定められています。

以上のことから、一般賃金が下がったことを理由(=不合理な理由)に、派遣社員の賃金を下げることは認められていないため、派遣料金に関しても「現状維持」とさせていただいております。

つまり、同一労働同一賃金による派遣料金の変動は、基本的に「現状維持」もしくは「料金UP」となります。

★番外編★同一労働同一賃金は、2021年4月から中小企業にも適用されました!

既にご存知かと思いますが、同一労働同一賃金は、2021年4月より中小企業に対しても適用されました。

つまり、自社で直接雇用しているパート・アルバイトなどの非正規雇用者も適用対象となったのです。

同一労働同一賃金で、待遇差解消が求められているものは、賃金だけではありません。

ここでいう「待遇」とは、基本給、賞与、各種手当、福利厚生、教育訓練なども当てはまります。

具体的な取り組み事例としてユウクリでは、社内の正規/非正規雇用者の待遇差解消の一環として、派遣社員に対し、6ヵ月に1度「フィードバック制度」を設けました。 正社員であればほとんどの企業様が実施しているであろう、定期的な業務の振り返り。ユウクリでも正社員に対しては以前から実施していたものの、派遣社員に関しては、契約更新時に簡潔に現場の方々のご評価を各営業担当から簡潔にお伝えするのみでした。

もし貴社の中で、正社員にはあるけれど、契約社員やパートにはない制度がある…という場合は、今一度見直しすることをお勧めいたします!
 
☟参考:【評価制度の見直しの参考に!】
 

まとめ

  • 「同一労働同一賃金」は正規/非正規雇用者の「不合理な待遇差」をなくすことを目指すもの。
  • ユウクリ派遣社員の賃金は「職業安定業務統計」に基づき設定されている。
    →統計が改訂され、一般賃金が上がればご請求金額も変更となる可能性が高い。
  • 「職業安定業務統計」の一般賃金が下がったとしても、基本的にご請求金額は「現状維持」となる。

 
以上、派遣社員に関わることは勿論、何かお困り事や不明点がございましたら、
お気軽に各営業/サポート部担当までお問い合わせください!

株式会社ユウクリ
カスタマーリレーション部(サポート部)
担当:小野木・鈴木
Mail:support@y-create.co.jp
TEL:03-6712-7970