デザイン依頼時に伝えたい要件定義のテンプレートとメール例文集

デザインの依頼で失敗しない方法|要件定義のテンプレートとメール例文集

「デザインを依頼したのに、イメージと違うものが…」そんな経験はありませんか。

デザインの外注は、発注時の認識のズレやコミュニケーション不足で、期待した成果物が得られないケースが少なくありません。
しかし、適切な準備と依頼方法さえ知れば、失敗は防げます。

本記事では、デザイン依頼で失敗しないための依頼の仕方から、コピペで使えるテンプレートや例文まで網羅的に解説します。

この記事を読めば、誰でもスムーズにデザインの依頼ができるようになりますので、ぜひご一読ください。

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デザインを依頼する時に使える8つの項目

チェック項目とそれを囲むように置かれたボールペンと付箋、ノート

デザイン制作の依頼先が決まったら、こちらの要望を正確に伝える準備が必要です。

デザイン依頼書に含めるべき8つの必須項目と、その書き方を具体的に解説します。
これをテンプレートとして活用すれば、認識のズレを最小限に抑えることができます。

1.制作目的:このデザインで何を達成したいのか?

最も重要な項目が、デザインを依頼する「目的」です。
なぜこのデザインが必要なのか、このデザインを通じて何を達成したいのかを明確に言語化しましょう。

例えば、「新商品の認知度を上げたい」「Webサイトからの問い合わせ数を増やしたい」「ブランドイメージを刷新したい」など、具体的なビジネス上のゴールを共有することが重要です。

目的が明確であれば、デザイナーもその達成のために最適な表現を考えることができます。

2. ターゲット:誰にどんな印象を与えたいのか?

そのデザインを「誰に」届けたいのかを明確にします。
ターゲットの年齢、性別、職業、興味関心などを具体的に設定しましょう。

さらに、そのターゲットに「どのような印象を持ってほしいのか」も伝えます。
例えば、「30代女性に、信頼感と高級感を与えたい」「若手ビジネスマンに、革新的で使いやすい印象を与えたい」といった形です。

ターゲットと与えたい印象が明確になることで、デザインの方向性が定まります。

3. デザインの要件:希望するスタイル・テイスト・カラー

デザインの具体的な要望を伝えます。
希望するスタイル(例:シンプル、ポップ、モダン)、テイスト(例:温かみのある、シャープな)、メインで使用したいカラーなどを指定します。

もしブランドガイドラインなどで、使用すべきフォントやカラーが厳密に決まっている場合は、その資料も必ず共有してください。
ここでの情報が、デザイナーがビジュアルを構築する上での直接的な設計図となります。

4. 参考資料・競合:イメージに近いデザイン例を3つ以上用意する

言葉だけでイメージを正確に伝えるのは非常に困難です。そこで有効なのが、参考資料を提示することです。
自社がイメージするデザインに近いWebサイトや制作物のURL、画像を3つ以上用意しましょう。

その際、単に「これが良い」と渡すのではなく、「このサイトの、この部分の配色が良い」「このロゴの、シャープな雰囲気が理想」といったように、どの要素を参考にしたいのかを具体的に添えると、認識のズレを劇的に減らせます。

競合他社のデザインを提示し、それらとどう差別化したいかを伝えるのも有効です。

5. 素材の有無:ロゴ、イラスト、写真などの支給素材

デザイン制作に使用できる素材(ロゴデータ、製品写真、イラスト、原稿テキストなど)が既にある場合は、その一覧を共有します。

素材が支給されるのか、それともデザイナー側で準備(例:有料ストックフォトの購入、イラストの新規作成)する必要があるのかによって、見積もり金額やスケジュールが大きく変わってきます。

素材の有無と、その形式(例:ロゴはaiデータで支給可能)を事前に明確にしておきましょう。

6. 納品形式:ai, psd, jpg, pngなど必要なデータ形式

完成したデザインを、どのようなデータ形式で納品してほしいかを指定します。

例えば、Webサイトで使用するだけならjpgやpngで十分ですが、印刷物にも使用するロゴの場合は、編集可能なai(Illustrator)形式やpsd(Photoshop)形式が必要になるでしょう。
後から「あのデータも必要だった」とならないよう、デザインの用途を事前に整理し、必要な納品形式をすべてリストアップしておくことが重要です。

7. 予算:具体的にどこまで対応可能なのか

予算を伝えることに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、これは非常に重要な項目です。

予算感がわからないと、デザイナーはどこまで凝った提案をしてよいか判断できません。
上限予算を明確に伝えることで、依頼先はその予算内で実現可能な最善の提案を考えることができます。

もし予算と要望が見合わない場合でも、「この予算ならここまで可能です」といった代替案を引き出すことにも繋がります。

8. 納期:必ず守ってほしい最終デッドライン

いつまでにデザインが必要なのか、最終的なデッドラインを明確に伝えます。

ただし、無理なスケジュールは品質の低下やトラブルの元です。
デザイン制作には、ヒアリング、ラフ案作成、本制作、修正対応といった工程があり、相応の時間が必要です。
発注者側の確認やフィードバックの時間も考慮に入れ、可能な限り余裕を持ったスケジュールを設定することが、質の高い成果物を生む秘訣です。

そのまま使えるデザイン依頼時の要件定義シート

デザインの依頼を成功させるためには、情報を整理して「書面」で渡すことが重要です。

以下の項目を埋めるだけで、プロのデザイナーが迷わず制作に着手できる、精度の高い要件定義書が完成します。

※以下はWEBデザイン依頼時の要件定義シートですが、印刷物などほかのデザインを依頼する場合も同様の項目で問題ありません。

項目 記入欄([ ]内は記入例です。適宜書き換えてください)
1. 制作目的 [新サービスの認知拡大、および資料ダウンロード数の向上]
2. ターゲット [30代の中堅IT企業マネージャー。デザイン外注に課題を感じている層]
ターゲットに与えたい印象:[信頼感、先進性、親しみやすさ]
3. デザインの要件 希望スタイル: [シンプル、フラット、信頼感のあるテイスト]
メインカラー: [コーポレートカラーの青(#0000FF)を基調に]
NG事項: [派手すぎる配色、子供っぽいフォントは避けてください]
4. 参考資料・競合 参考URL1: [http://…] (理由:[余白の使い方が理想に近い])
参考URL2: [http://…] (理由:[グラフの図解が分かりやすい])
競合他社: [株式会社〇〇、株式会社△△]
※グラフィックデザイン等の場合はイメージ画像を添付すると伝わりやすいです
5. 素材の有無 支給可能なもの: [会社ロゴ(ai)、製品写真3点、原稿テキスト(Word)]
制作側で用意: [イメージイラスト、図解、背景用のストックフォト]
6. 納品形式 [Web用:jpg, png / 編集用:ai (アウトライン済み)]
サイズ:[1200px × 630px(OGPサイズ)]
7. 予算 [上限〇〇万円(税別)程度を想定]
8. 納期 初稿希望: [202X年〇月〇日(月)]
最終納品: [202X年〇月〇日(金)まで]

デザインを依頼する時に使えるメール例文集

ノートPCに文字を打ち込んでいる両手

依頼書が準備できても、実際にどのようなメールを送ればよいか迷うこともあるでしょう。

実際のビジネスシーンを想定し、コピペして使える具体的なメール文面を3つのシーンに分けてご紹介します。

これらを参考に、スムーズなコミュニケーションをスタートさせましょう。

新規制作を依頼するときの例文

初めての相手に依頼する際は、丁寧な挨拶と共に、依頼の背景と要件を明確に伝えることが重要です。
依頼書(オリエンシート)を添付し、見積もりとスケジュールを依頼する流れが一般的です。

件名:
新規LPデザイン制作のお見積もり依頼(株式会社〇〇)


本文:
株式会社〇〇(相手の会社名)
〇〇様

はじめまして。
株式会社〇〇(自社名)の〇〇(自分の名前)と申します。

貴社の制作実績を拝見し、ぜひ〇〇(例:新サービス「△△」のLPデザイン)についてご相談させていただきたく、ご連絡いたしました。

弊社は〇〇(自社の事業内容)を展開しており、この度、〇〇(依頼の目的)を目的としたLPの制作を検討しております。

つきましては、添付の依頼書(オリエンシート)をご確認いただき、
下記2点についてご教示いただけますでしょうか。

・お見積もり金額
・想定スケジュール(制作期間)

お忙しいところ恐れ入りますが、〇月〇日(金)までにご返信いただけますと幸いです。
ご不明点などございましたら、お気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。

[署名]

デザイン修正をお願いするときの例文

デザインの修正を依頼する際は、制作者への感謝と敬意を伝えつつ、修正の意図が的確に伝わるよう具体的に指示することが大切です。
修正箇所を曖昧にせず、番号を振るなどして分かりやすくまとめましょう。

件名:
Re: 【ご確認】LPデザイン初稿のご送付(株式会社〇〇)


本文:
株式会社〇〇(相手の会社名)
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇です。

LPデザインの初稿をご送付いただき、誠にありがとうございました。
非常に素敵なデザインで、社内でも好評でございます。

拝見した上で、よりターゲットに訴求するため、
誠に恐縮ですが、下記〇点の修正をお願いできますでしょうか。

  • 1. ファーストビューのキャッチコピー
    ・現状:「〇〇〇〇」
    ・修正後:「△△△△」(テキストファイル添付)
    ・意図:ターゲットのベネフィットをより直接的に表現するため。
  • 2. 料金プランのセクション(3ページ目中段)
    ・現状:プランAが左側
    ・修正後:最も推奨したい「プランB」を左側に配置し、背景色を黄色(#FFFF00)に変更してください。
  • 3. お問い合わせボタンの色
    ・現状:青色
    ・修正後:視認性を高めるため、CVボタンの色を緑色(#00FF00)に変更してください。

修正箇所をまとめたキャプチャ画像も添付いたしますので、併せてご確認ください。
お手数をおかけいたしますが、ご対応のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

[署名]

Figmaでデザイン修正をお願いするときの例文

近年では、Figmaなどのデザインツール上に直接コメントを入れてフィードバックするケースも増えています。
その場合の効率的な依頼メールの例文もご紹介します。

件名: Re: 【ご確認】LPデザイン初稿のご送付(株式会社〇〇)


本文:
株式会社〇〇(相手の会社名)
〇〇様

お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇です。

LPデザインの初稿をご送付いただき、誠にありがとうございました。
非常に素敵なデザインで、社内でも好評でございます。

拝見した上で、よりターゲットに訴求するため、
誠に恐縮ですが、数点修正をお願いしたく存じます。

細かな修正箇所については、下記FigmaURL内の該当箇所にコメントを記載いたしましたので、
そちらをご確認いただけますでしょうか。

■Figma URL
https://www.figma.com/file/xxxxxxxxxxxxxx

■主な修正ポイント(※詳細はFigmaコメント参照)
・ファーストビューのキャッチコピー変更
・料金プランのセクションの配置変更
・お問い合わせボタンのカラー変更

修正方針についてご不明な点や、Figmaのコメントで意図が分かりにくい箇所などがございましたら、
お気軽にご連絡ください。

お手数をおかけいたしますが、ご対応のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

[署名]

急ぎの案件を依頼するときの例文

急な案件を依頼する場合は、無理なお願いであることへのお詫びと、なぜ急ぎなのかという背景を誠実に伝えることが重要です。
対応可否の判断をしてもらうためにも、納期と予算は明確に提示しましょう。

件名:
【至急】バナーデザイン制作のご相談(株式会社〇〇)


本文:
株式会社〇〇(相手の会社名)
〇〇様

いつも大変お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇です。

この度、急遽〇〇(例:Web広告の追加出稿)が決定し、
非常にタイトなスケジュールで恐縮なのですが、バナーデザインの制作をお願いできませんでしょうか。
弊社の都合で大変申し訳ございません。

依頼内容は下記の通りです。

  • ・制作物:Web広告用バナー(3サイズ)
  • ・目的:新キャンペーンへの誘導
  • ・納期:〇月〇日(水)AM中
  • ・予算:〇〇円(税別)
  • ・その他:詳細は添付の依頼書をご確認ください。

本来であれば、余裕を持ってお伺いすべきところ、誠に申し訳ございません。
もしご対応が難しいようでしたら、率直にお聞かせいただけますと幸いです。

取り急ぎ、ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

[署名]

デザインの質を上げる「伝え方」4つのコツ

POINTと黒字で書かれたノートを囲むようにスマホや電卓、ノートPCが置かれたデスク

テンプレートや例文を活用しても、最終的なデザインの質はコミュニケーションの細部によって左右されます。
依頼書だけではカバーできない、より円滑な意思疎通と成果物の質を劇的に高めるための「伝え方」のコツを4つご紹介します。

NG例を伝えてイメージを共有

「こんなデザインが良い」という参考例を提示することは重要ですが、同時に「こんなデザインは避けたい」というNG例を共有することも非常に有効です。

例えば、「競合のA社のような、ごちゃごちゃしたデザインにはしたくない」「寒色系を使ったクールすぎる印象は避けたい」といったNG情報を伝えることで、デザイナーは「してはいけないこと」が明確になります。

これにより、デザインの方向性をより正確に絞り込むことができ、イメージのズレを防げます。

「かっこいい」より具体的な言葉で

「かっこいい」「スタイリッシュに」「いい感じに」といった抽象的な形容詞は、人によって受け取り方が全く異なります。

このような曖昧な言葉は、認識のズレを生む最大の原因となります。依頼の際は、できる限り具体的な言葉に分解して伝えましょう。

例えば「かっこいい」を伝える場合、「黒を基調とし、余白を多く使ったミニマルなデザインにしてほしい」「メタリックな質感と、角張ったフォントで未来的な印象にしたい」といった形です。

具体的な言葉で伝える努力が、成果物の質に直結します。

修正依頼は一度にまとめて具体的に

修正依頼の出し方にもコツがあります。

最悪なのは、修正依頼を思いつくたびに何度も小出しにする「五月雨式」の依頼です。
これはデザイナーの作業効率を著しく低下させ、関係性の悪化にも繋がります。

修正点は必ず一度社内で取りまとめ、一度の連絡でまとめて具体的に伝えるようにしましょう。
その際も、「もう少し大きく」といった曖昧な指示ではなく、「このロゴを、現状の1.2倍の大きさにしてください」と数値で示すなど、誰が見ても分かる具体的な指示を心がけてください。

デザインの意図を聞いてみよう

デザイナーから初稿が上がってきた際、意図と違う部分があっても、すぐに「修正してください」と伝えるのは得策ではありません。
まずは、「この部分を赤色にしたのは、どのような意図がありますか?」と、デザインの意図を質問してみましょう。

デザイナーは発注者の目的を達成するために、プロとしての知見やロジックに基づいてそのデザインを構築しています。
その意図を聞くことで、こちらも気づかなかった視点を得られるかもしれませんし、仮に修正するとしても、意図を理解した上で議論する方が建設的です。

相手をプロとして尊重する姿勢が、より良い関係性と成果物を生み出します。

デザインのイメージの伝え方で失敗しない方法をこちらの記事でも紹介しているので、合わせてご参考ください。

「デザインの依頼書の準備が大変…」なら、ユウクリの専門外注チームへ

窓際の明るい店内で、それぞれコーヒーを手に女性3人で仕事の打ち合わせ中

ここまで、デザイン依頼で失敗しないための方法や、依頼書に記載する項目などについて解説してきました。

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まとめ:デザイン依頼の成功は、目的を共有できるパートナー選びから

本記事ではデザイン依頼の具体的な依頼書のテンプレート、そして質の高い成果物を引き出すための伝え方のコツまで、網羅的に解説しました。

デザイン依頼の失敗は、多くの場合「コミュニケーション不足」と「パートナー選定のミス」から生じます。
これを防ぐには、依頼書で要件を明確化すると同時に、自社の目的や課題を深く共有し、共に成果を目指せるパートナーを選ぶことが不可欠です。

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