「新規案件が頭打ち」 「コンペで価格競争に負ける」 「営業と制作陣が揉める」といったWeb制作特有の営業課題を抱えていませんか?
本記事では無形商材ならではの営業の難しさの原因と、受注率を上げる5ステップや新規開拓手法を解説。安定した売上基盤と組織体制を構築するための具体的な解決策がここで見つかります。
目次
Web制作会社が抱える営業課題

優れたデザインカや技術力があっても、営業力に課題があれば必ずしも売上に直結するわけではありません。
多くの制作会社が直面しやすい、売上停滞の原因を4つ挙げます。
新規リード獲得の限界とリソース不足
既存顧客からの紹介だけに頼ってしまうと、突然紹介が途切れ、案件がなくなってしまうリスクがあります。
✖ デメリット
- 紹介案件は時期や件数のコントロールが難しい
- 似たような案件ばかりで社員のスキルアップができない
さらに、多くのWeb制作会社では代表やディレクターが営業を兼務しています。
本来の制作業務に追われて営業活動が後回しになるため、組織的な新規開拓の仕組みが構築できず、売上が停滞したり、新規リードが獲得できないなどの悪循環が起こってしまうのです。
相見積もりによる価格競争と利益低下
自社の強みや差別化ポイントが不明確な場合、価格のみで比較される相見積もりの競争に巻き込まれます。Web制作は、技術的な違いを顧客へ伝えることが非常に難しいためです。
他社より安く提案して無理に案件を獲得しようとすると、結果的に安請け合いとなり、想定以上の工数ばかりがかさんで利益率が低下することで、企業の体力が奪われます。
無形商材ゆえの完成イメージ共有の壁
Web制作は形のないサービスであるため、発注者との間で完成イメージを正確に共有することが極めて困難です。
とくに、デザインやコーディングの知見が浅い顧客に対しては、専門用語が伝わりません。
優れたデザインの意図やシステム仕様のメリットを、顧客のビジネス視点へ分かりやすく翻訳して伝えられないと、提案の本質的な価値が理解されず失注に繋がってしまいます。
営業と制作部門の間で生じる社内摩擦
営業担当者が案件獲得を急ぐあまり、要件定義を曖昧にしたまま受注すると、深刻な社内対立を引き起こします。制作側へ無理なスケジュールや予算が押し付けられるからです。
受注後にディレクターやエンジニアから「不確定要素が多くて進められない」といった現場視点の問題が発生し、最悪の場合はプロジェクトの炎上や品質低下を招くリスクが潜んでいます。
無形商材であるWeb制作営業の特徴

目に見えないサービスを売るためには、特有の高度なスキルが求められます。有形商材との違いから、営業に必要な専門性を表にまとめました。
| 比較項目 | 有形商材の営業 | Web制作(無形商材)の営業 |
|---|---|---|
| 商品の状態 | 完成品がすでに存在している | 契約後にゼロから作り上げる |
| 提案の軸 | スペック、価格、機能の優位性 | 顧客の課題解決、ユーザーの流入数や問い合わせ数など、期待される効果 |
| 必要なスキル | 商品知識、ヒアリングカ | 要件定義力、プロジェクト推進力 |
| 品質の担保 | 製品自体の品質で担保される | 制作体制とディレクション力で担保する |
有形商材の営業は、すでに存在する完成品の機能や価格をアピールすることが主な役割です。
一方、Web制作のような無形商材の営業は、契約後にゼロから作り上げるという決定的な違いがあります。
無形商材の営業において、とくに重視されるポイントは以下の3点です。
1. 潜在課題の抽出: 表面的な要望の奥にある事業課題を見抜くヒアリングカ
2. 高度な要件定義力:課題解決に向けた道筋を、システムやデザインの仕様に落とし込むカ
3. プロジェクト推進力: 顧客と制作現場の橋渡しとなり、認識のズレを防ぐカ
単なる商品知識だけでは、決して案件を受注できません。
顧客が抱える事業課題を深くヒアリングし、解決策を論理的に提示する「課題解決型の提案」が必須となります。
技術的な知見とビジネス視点を兼ね備えたプロフェッショナルでなければ、顧客からの信頼を獲得することは難しいです。
Web制作案件を受注するための営業5ステップ

属人的な営業から脱却し、安定して案件を獲得し続けるには型化が不可欠です。成果を最大化するための5ステップは以下の通り。
ステップ1: 自社の強みとターゲット選定
まず行うべきは、自社の核となる強みの言語化と、それを求めるターゲット企業(ペルソナ)の明確化です。
これにより、無駄なアプローチを削減し、商談の確度を高めることができます。
多くの制作会社は「何でも作れます」とアピールしがちですが、これでは競合に埋もれてしまいます。
「ECサイト構築に強い」 「UI/UX(ユーザー体験) デザインに特化している」など、特定の領域に絞り込むことが重要です。
その強みを最も必要としている企業規模や業種、担当者の役職を絞り込むことで、刺さるメッセージを発信できるようになります。
ステップ2: 見込み客へのアプローチ
ターゲットが定まったら、決裁者と直接的な接点を持つためのリード獲得施策を実行します。
待ちの姿勢ではなく、自ら見込み客へ働きかける攻めの手法が不可欠です。
具体的な手法としては、以下のような手段が挙げられます。
- 展示会やカンファレンスへの出展
- 有益な情報(ホワイトペーパー)のWeb配信
- ターゲット企業への直接的なフォーム営業やインサイドセールス
これらの施策を単発で終わらせず、得られた顧客情報を一元管理し、定期的な情報発信を通じて関係性を構築していくことが、商談へと繋がる鍵となります。
ステップ 3: 潜在課題を引き出すヒアリング
初回商談では、顧客が口にする表面的な要望だけでなく、その奥にある「本質的な事業課題」を引き出すヒアリングに徹します。
これが提案の質を左右する最重要プロセスです。
「デザインを今風にしたい」という要望の裏には、「採用応募数を増やしたい」 「問い合わせからの成約率を上げたい」といったビジネス上の真の目的が存在します。
- 現状の数値や課題の確認
- 達成したい理想のゴール設定
- ゴールを阻んでいる障壁の特定
このように順を追って質問を重ねることで、単なるサイト制作ではなく「事業課題の解決策」としてのアプローチが可能になります。
ステップ4: 決裁者を動かす提案書の作成
ヒアリング内容をもとに、決裁者が納得して予算を投じられる、説得力のある提案書を作成します。
チーム全体でクオリティを担保するため、フォーマットの統一が効果的です。
決裁者は「この投資で自社の課題がどれだけ解決するのか」という視点で判断します。
そのため、提案書には具体的な解決策と期待される効果を論理的に記載しなければなりません。
さらに、予算の壁を越えるために有効なのが「松竹梅提案」です。
- 松:高付加価値プラン
- 竹:標準プラン
- 梅:最低限の要件を満たすプラン
上記の3つを用意することで、顧客側に選択の余地が生まれ、失注のリスクを大幅に軽減できます。
ステップ5: 不安を払拭するクロージング
最後のステップは、顧客が抱える懸念事項をすべて解消し、安心感を与えて契約を締結するクロージングです。
ここでの合意形成が、その後のスムーズなプロジェクト進行を左右します。
高額な無形商材を発注する際、顧客は「本当に期日通りに進むか」 「想定外の追加費用が発生しないか」と強い不安を抱いています。
そのため、契約前に詳細なスケジュールや、営業と制作側の責任分界点を明確に示すことが重要です。
また、ディレクターなど制作担当者を商談に同席させて技術的な裏付けを行うことで、顧客の信頼を確固たるものにできます。
Web制作案件のリード創出施策

待っているだけでは優良な案件は舞い込みません。自社のリソースを最大限に活用し、再現性高く見込み客を獲得し続けるアプローチ手法を公開します。
休眠顧客や名刺リストの掘り起こし
過去の失注リストや交換した名刺情報は、宝の山です。定期的な接触を図ることで、新たな案件へと繋がる可能性を秘めています。
具体的には、以下のステップでアプローチを進めましょう。
- 社内に眠る顧客情報の一元化(ハウスリストの整備)
- お役立ち情報などをメルマガで定期的に配信
- ニーズが顕在化したタイミングでの個別アプローチ
過去に予算や時期が合わなかった企業でも、状況が変われば再検討するケースは少なくありません。
いざという時に第一想起される関係性を築くことが、確度の高い商談を生み出します。
決裁者と直接繋がる展示会への出展
展示会やカンファレンスへの出展は、企業の決裁者と直接対話できる非常に強力なリード獲得手法です。
自社の制作実績を直接アピールし、その場で具体的な課題をヒアリングできます。成功させるためのポイントは以下の通りです。
- 事前のブース要件定義と集客施策の徹底
- 当日のスムーズなオペレーション設計
- 名刺獲得後の迅速なお礼メールとアポ取り
このように開催前から開催後まで細かく設計することで、展示会の費用対効果を最大化できます。
ノウハウを提供するホワイトペーパー
潜在的な悩みを抱える層には、ホワイトペーパーの提供が極めて有効です。この施策には以下のようなメリットがあります。
✔ メリット
- 「サイトリニューアルのコツ」などの資料で関心を惹ける
- 資料ダウンロードと引き換えに顧客情報を獲得できる
- 発注を急いでいない潜在層のリードを自動で集められる
獲得後はインサイドセールスによるヒアリングを行いましょう。中長期的な視点で案件化を目指す仕組みを作ることが重要です。
代理店やビジネスパートナーとの提携
自社単独での集客が難しい場合は、他業種とのパートナーシップを構築することで、安定的なリード経路を確保できます。
具体的には、以下のような親和性の高い企業と提携を結びます。
- 広告代理店やPR会社
- 経営コンサルティング会社
- システム開発会社
これらの企業はクライアントのマーケティング課題を抱えており、Web制作のプロを必要としています。
互いの顧客を紹介し合う関係を構築すれば、営業リソースをかけずに質の高い案件を獲得できます。
Web制作会社の営業力を高める外部支援の活用

自社内だけで営業課題を解決しようとすると、膨大な時間と労力を消費してしまいます。外部の専門的な支援サービスを活用し、組織全体を底上げする経営的なメリットを紐解きます。
プロによる安定した新規商談の確保
無形商材の営業に精通した外部のプロフェッショナルを頼ることで、質の高い新規商談を安定的かつ継続的に確保できます。
自社で未経験から営業担当を育成するには、多大な時間と教育コストがかかるためです。
専門の支援サービスは、ターゲット選定からアポイント獲得、提案書の作成まで、Web制作業界に特化したノウハウを蓄積しています。
即戦力として彼らの知見を活用すれば、属人的な営業から脱却でき、確度の高い見込み客との商談機会をスピーディーに創出することが可能になります。
ディレクターが制作業務に集中できる
外部の営業支援を導入する最大のメリットは、社内のディレクターやエンジニアが本来の制作業務に専念できる環境を構築できる点にあります。
営業と制作の兼務は、組織の生産性を著しく低下させる大きな要因です。
外部リソースを活用して営業活動を切り離すことで、以下の効果が期待できます。
✔ メリット
- 案件ごとの要件定義や進行管理の精度が向上する
- 制作物のクオリティが上がり、顧客満足度が高まる
- 従業員の長時間労働や疲弊を防ぎ、離職率を低下させる
結果として、高品質な制作物を安定して納品できる体制が整い、企業の信頼獲得に繋がります。
受注から逆算した正しいKPIの設計
目標達成に向けた確実な道筋を描くには、プロセスごとに数値を追跡し、ボトルネック(目標達成の障害となる工程)を特定する正しいKPI設計が不可欠です。
外部の知見を入れることで、精度の高い仕組みが整います。
具体的には、以下のように受注目標から逆算して、各フェーズの数値を可視化する管理シートを運用します。
| 指標 | 10月目標 | 10月実績 | 進捗率 | 11月目標 |
|---|---|---|---|---|
| 問い合わせ数 | 10件 | 8件 | 80% | 15件 |
| 商談数 | 5件 | 4件 | 80% | 7件 |
| 提案数 | 4件 | 3件 | 75% | 5件 |
| 受注数 | 2件 | 1件 | 50% | 2件 |
このような指標を定例会議で確認し、どの段階に課題があるのかを組織全体で共有します。
PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善の循環)を回すことで、持続的な売上成長を実現できます。
ユウクリの制作会社向け売上増加ご支援パッケージ

営業活動の代行から組織体制の構築まで、制作会社の課題を総合的に解決するユウクリのご支援パッケージの強みをご紹介します。
多くの会社様を支援してきたからこそわかる、売上増加に向けたノウハウが詰まっています。
セールスと制作の橋渡しとなる伴走支援
ユウクリのサービス最大の強みは、単なる営業代行にとどまらず、セールスと制作部門の橋渡し役として機能する点にあります。
プランナーと制作側の双方を経験したメンバーが伴走するため、多くの制作会社で起こりがちな、「営業が無理な受注をして制作側が疲弊する」といった社内摩擦を未然に防ぎます。
提案書のフィードバックだけでなく、制作部門のディレクションサポートまで一気通貫で行うため、スムーズな案件進行と確実な納品体制を構築できます。
課題に合わせた柔軟なプランカスタマイズ

企業の状況や抱える課題、予算感に合わせて、柔軟に支援内容をカスタマイズできる点も大きな魅力です。
画一的なサービス提供ではなく、自社に最適な形でのサポートを受けられます。
現状のリソース不足を補う最適な関わり方を選択できるため、極めて高い費用対効果を実感していただけます。
- アドバイザーとしての参加:
定例会議への参加や、営業戦略のアドバイス、タスク進行のサポートを実施します。 - プロジェクトの実務牽引:
チームの一員として定例を主導し、数字管理や実務の推進まで深く入り込んで支援します。
実績豊富なプロフェッショナルが牽引

実際の支援にあたるのは、Web制作業界で事業統括やプロジェクトマネージャーの経験を持つ、実績豊富なプロフェッショナル陣です。高い専門性を持つメンバーが組織の売上基盤を底上げします。
ご希望に応じて、オブザーバーとしての参入もしくは、プロジェクトを進行させる推進者としてのご支援を行います。
営業フローの構築やKPI管理から、メンバーへの個別のフィードバックも可能であるため、組織内にノウハウがしっかりと蓄積されていくのも大きな特徴です。
Web制作の営業に関するよくある質問

組織作りや具体的なアプローチ手法など、制作会社の責任者が抱きやすい疑問を一問一答形式で回答します。
営業専任がいない場合はどうすべき?
まずは外部の営業支援サービスを活用し、プロのノウハウを吸収しながら自社体制を構築するのが最善策です。
未経験者をいきなり採用・育成するには、多大な時間と教育コストがかかります。そのため、初期段階では外部リソースに商談獲得や定例会議の主導を任せましょう。
外部のプロに実務へ伴走してもらいながら、徐々に社内メンバーへ営業フローやKPI管理の手法を浸透させていくことで、無駄なく強い組織を作ることができます。
単発で終わらないアップセルの方法は?
サイト公開後の保守運用や、Webマーケティング支援といった継続的なサービスを設計し、事前に提案することが重要です。
Webサイトは作って終わりではなく、公開後の運用こそがビジネスの成果を左右します。初期提案の段階で「公開後の課題解決」までを見据えたロードマップを提示しましょう。
具体的には、以下のようなドアノック商材 (最初の接点となる低ハードルの商材)やクロスセルを用意します。
- アクセス解析ツールの設定と改善レポートの提出
- SEOを意識した継続的なコンテンツ制作
- Web広告運用の代行サポート
これにより、中長期的な関係性が構築でき、LTVを最大化させることが可能になります。
フリーランスと法人の営業戦略の違いは?
フリーランスは個人の信頼蓄積が鍵となる一方、法人は組織的なリスト開拓やプロセス管理などの「仕組み化」が不可欠です。
フリーランスの場合、SNS発信やクラウドソーシングを通じた個人のスキル証明、知人からの紹介が主な受注経路となります。
しかし法人の場合、それだけでは売上の規模を拡大できません。ターゲットを絞った展示会への出展やホワイトペーパーの配布など、複数のチャネルを持つ必要があります。
さらに、見込み客の育成からクロージングまでを属人化させない営業体制の構築が求められます。
まとめ: Web制作の営業体制を強化し売上アップを
Web制作という無形商材の営業において、継続的な売上を創出するには「提案力の強化」と「組織体制の仕組み化」の両輪が欠かせません。
これまで解説した通り、自社の強みを活かしたターゲット選定から、決裁者に刺さる松竹梅提案、そして制作部門との連携強化まで、打つべき施策は多岐にわたります。
しかし、これらを自社リソースのみでゼロから構築するには限界があります。
本質的な課題解決を急ぐのであれば、Web制作業界の営業とディレクションを知り尽くしたプロフェッショナルへ頼るのが確実な近道です。
ユウクリの「売上増加ご支援パッケージ」では、リード獲得から提案書作成、制作陣との連携サポートまでを一気通貫で伴走いたします。
自社の営業力に課題を感じている経営者様や事業責任者様は、ぜひ一度ご相談ください。
