実態調査

《クリエイターの仕事満足度調査②》【雇用形態別/年代別】2022年イマドキのWeb/グラフィック系クリエイターの平均年収はどれくらい?

クリエイターの年収

こんにちは。クリエイターワークス研究所(CWL)のまるこです。

前回は労働時間についての満足度や実態を見ていきましたが、それと同じくらい興味関心が強いのは年収かと思います。

そこで、今回は、クリエイターの【平均年収】について調査結果を報告させていただきます。
(副業をしている場合、本業の平均年収を回答いただきました)


尚、今回の調査では、Webデザイナー、Webディレクター、コーダー(エンジニア)といったWeb/ITのデジタル系や、グラフィックデザイナー、アートディレクター、パッケージデザイナーなどのグラフィック系クリエイターの声が比較的多く反映されています。
▶参照:『クリエイターの仕事満足度調査』アンケート調査概要はこちら

Contents

年収についての満足度『満足・やや満足』が約40%とかなり低め…?

まず、雇用形態別にクリエイターの年収についての満足度を比較し、インフォグラフィックで表現してみました。

 単一回答 (n=381)

全体で見てみると、『満足・やや満足』と回答したのは約40%という結果となりました。
前回報告した【労働時間】に対する満足度では全体的に『満足・やや満足』が約70%以上だったのに対し、かなり低い結果となりました。

なかでも『満足・やや満足』が最も多かったのは派遣、パート・アルバイト(約57%)
これは、2021年4月より法改正された同一労働同一賃金により、派遣社員やパート・アルバイトの待遇も改善されたことも一因としてあるかもしれません。
▶参照:厚生労働省 同一労働同一賃金特集ページ

一方、正社員は『満足・やや満足』が約34%
他雇用形態に比べ最も低い満足度となり、半数以上が満足していないという結果となりました。

さらに、フリーランスは『満足』の項目だけで見ると正社員よりも低く、『満足していない』の割合も最も多くなりました。


残念ながら、年収については満足度が低い結果となりましたが、年収の実態はどうなのでしょうか?
雇用形態別、年代別で見ていきましょう。

【雇用形態別】クリエイターの平均年収の実態とは?

現在の年収について、雇用形態別に調査分析してみました。

正社員・契約社員
正社員・契約社員(n=174)は、30代のクリエイターが最も多く回答いただきました。
年収幅は、『300~400万円未満』と『400~500万円未満』が同等の割合で最も多いですが、『600~700万未満』はフリーランスより多くなりました

派遣、パート・アルバイト
派遣、パート・アルバイト(n=55)は40代のクリエイターが最も多く、年収幅は『300~400万円未満』が圧倒的に割合を占めています
前回の調査結果『仕事満足度①(労働時間)』でも確認した通り、1週間『30時間以上40時間未満』の労働時間のクリエイターが多いことから、子育てや介護などで時短やフルタイム以外の条件つきで働いている層が比較的多いためかもしれません。

フリーランス、個人事業主
フリーランス・個人事業主(n=124)は他雇用形態に比べ20代が最も少なく、30~40代のクリエイターが77%を占めました。
年収幅が最も多いのは『200~250万円未満』でしたが、一方で、700万円以上の年収層はフリーランスが正社員よりも多く、キャリアや職種によりバラつきがありそうです。


以上、雇用形態別に年収の実態を見ていきましたが、正社員・契約社員の満足度が低い要因としては、属性が30~40代クリエイターが73%を占めるのに対し、年収額は500万円以上の項目の割合が少ないからかもしれません。

また、フリーランス・個人事業主についても、30~40代クリエイターが77%以上の属性ですが、最も多い年収ボリュームが『200~250万円未満』となっており、そのギャップから満足度も低く影響しているのかもしれません。

【年代別比較】20代は200~300万円のボリューム多め、30~40代で働き方次第で年収幅も多様化

ここまで、雇用形態別で比較検証してみましたが、給料・収入は年代によっても差が出てくることが考えられるため、年代別でも見ていきたいと思います(ただし、分類していくとn数が極端に減るため、統計上ベストなデータではありません。あくまで目安としてご参照ください)。

※円グラフ『媒体・ジャンル』のグラフィック系・デジタル系について…
グラフィック系:「広告/SP、雑貨/グッズ、ブランディング/ロゴ/パッケージ、商品企画/プロダクト、出版/書籍、空間」のいずれかを選択したクリエイター
デジタル系:「IT/Web、ゲーム、映像/音響」のいずれかを選択したクリエイター

20代は正社員、契約社員が約62%を占め、グラフィック系のクリエイターがやや多い属性。
約45%が『200~300万円未満』のボリュームが多い結果となりました。

なかには『500~600万円未満』など高年収を得ているクリエイターもいますが、やはり20代はキャリアの基盤を作る年代と言えそうですね。


30代は正社員とフリーランスが大半を占め、ジャンルはデジタル系が約52%となり、20~50代の中では最もデジタル系のクリエイターが多い年代となりました。
年収ボリュームは300~400万円未満が最も多くなりましたが、20代よりも500万円以上のボリュームが増え始め、年収アップをしてきていることが分かりました。

30代はフリーランスとして独立して軌道に乗せていくフェーズであったり、会社内の要として重要なポジションを担うフェーズでもあるので、高年収の幅も広くなっていったようです。


40代はフリーランスが比較的多く、グラフィック系のクリエイターが半数以上を占めました。
年収は、20代と30代に比べ『500~600万円未満』~『1500万円以上』各項目の割合も増加していますが、全体的にそれぞれの項目の割合が細分化されてきていることが分かります。

40代では、正社員よりもフリーランスや派遣などで働くクリエイターの割合が増加したことにより、このように年収幅も細分化されていくようになったのかもしれません。


50代はさらにフリーランスの割合が増え、派遣、パート・アルバイトの割合も他の年代の中で最も多くなりました。
携わっている媒体・ジャンルは70%以上がグラフィック系という属性。
年収は『300~400万円未満』のボリュームが最も多く、40代に比べ『500~600万円未満』~『1500万円以上』の層は減少していますが、第一線で活躍しているクリエイターも多くいます

50代も40代と同様、フリーランスが比較的多い層のためか、全体的にバラつきが見えました。

40代をピークに、約40%のクリエイターが年収500万円以上の傾向!?

ここまでの20代から50代までのグラフをまとめ、遷移を見てみました。

30代から400万円以上の年収ボリュームが増え始め、40代をピークに約40%のクリエイターが500万円以上の額の年収を得ていることが分かります。

さらに、30代から年収の幅も広くなっていきました。
これは、30代以降は転職などのキャリアアップだけでなく、結婚・出産・子育て・介護などのライフイベントも多くなることが考えられるため、正社員からフリーランス、派遣、パート・アルバイトなど働き方を変えていくクリエイターが多いからかもしれません。
(繰り返しになりますが、20代と50代のn数が2桁であることから、これが一般的な統計であるとは言い切れません。あくまで参考としてご覧ください)。

今回、年収に満足できていないクリエイターが多いことが分かりましたが、副業でカバーしているクリエイターも多そうです。
詳しくはこちら▶《クリエイターの仕事満足度調査③》みんなどんな副業しているの?イマドキWeb/IT、グラフィック系クリエイターの副業事情

まとめ

今回は、クリエイターの年収について、雇用形態別・年代別で比較検証していきました。

■雇用形態別
雇用形態別で見ていくと、働き方が年収額に反映されていることがよく分かります。
特に、派遣社員・パート・アルバイトはWワークや家庭の事情で時間を制限して働いているクリエイターが多いことから、200~500万円の範囲内でのボリュームが多いことが見てとれました。

一方で、フリーランス・個人事業主は全ての項目に該当者がいることから、働き方・スキル次第で年収アップさせることができているクリエイターも多いようです。

正社員・契約社員では、600万円以上の年収を得ているクリエイターは少数となっており、より年収アップやキャリアアップを目指すためにフリーランスとして独立していくケースも多そうです。
しかし、年収についての満足度は低めなので、理想と現実に乖離があるフリーランスクリエイターも多いのかもしれません。

■年代別
20代クリエイターの60%以上が正社員・契約社員としてキャリアスタートしており、約45%が200~300万円台のボリュームゾーンでキャリアの基盤を作っているようです。

30代になると、一定の実績や人脈を形成されていくため、新たなステップアップとしてフリーランスやさらなる転職を目指していく様子が伺えます。
そのためか、200~400万円未満の項目のボリュームは減少し、『400~500万円未満』が1.8倍に増加しています。

そして、40代でも高年収のボリュームゾーンの増加が見て取れるので、【30代と40代でどう働くか?】自分次第で年収アップもしていくことができそうですね。

そのためには、やはり20代でクリエイティブスキルやビジネスマナーなどの基礎をしっかり固めていくことが大切なことなのかもしれません。


以上、いかがだったでしょうか?

今回のテーマの【年収】については残念ながら満足度が低い結果となりましたが、CWLとしては、このリアルな実態を発信していくことで、クリエイティブ業界に前向きな行動変容が起こしていけたらと思っています。
ぜひ、ご自身の雇用形態や属性で比較してみていただき、新しい気づきがあれば嬉しいです!

前回の調査報告(クリエイターの仕事満足度:労働時間)はこちら

https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=1538

▼クリエイターの働き方実態調査はこちら

https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=29

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クリエイターワークス研究所では、『クリエイターの「はたらく」の実態・課題をニュートラルに発信するメディア』として、クリエイターを対象としたアンケート調査を定期的に行っています。
今回の『クリエイターの仕事満足度』調査では、以下のテーマで46問の構成となるアンケートを実施し、411名のクリエイターから回答を得ました。
・労働時間、残業時間
・年収
・副業
・フリーランスの実態
・転職事情
・仕事のやりがい・大変さ

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