実態調査

《クリエイターの仕事満足度調査③》みんなどんな副業しているの?イマドキWeb/IT、グラフィック系クリエイターの副業事情

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こんにちは。クリエイターワークス研究所(CWL)のまるこです。

前回は、【年収】についての満足度・実態調査の報告をしましたが、年収に満足していないクリエイターが多くいることが分かりました。

そこで、コロナ禍で副業をする人が増えたこともあり、「クリエイターも副業で収入を担保しているのでは?」という仮説から、仕事満足度調査と同時に副業についてのアンケート調査も行っていました。

そのため、今回は【副業】についての調査報告をさせていただきます。

Contents

意外と副業しているクリエイターはまだ少ない?クリエイターの副業事情

まず、「現在、副業をしているか?」について、411人のクリエイターにアンケート調査した結果が以下のとおりです。
約70.6%がいいえ』と回答しており、意外にも少ない結果となりました。

n=411 単一回答

しかし、厚生労働省が行った一般職含む調査と比較してみると、副業をしている人は全体で9.7%にとどまっています(以下参照)。
まだまだ世間的に副業をしている人は少ない中、クリエイターでは29.4%の人が『副業をしている』ということが分かります。

参考:厚生労働省労働政策審議会 (安全衛生分科会)『副業・兼業に係る実態把握の内容等について』 令和2年8月19日

ちなみに、クリエイターの雇用形態別でも見てみると、以下のような統計となりました。

上記の厚生労働省の統計でもフリーランス・個人事業主の割合が最も多い結果となりましたが、クリエイターも同様の傾向が見えました。

また、一般職では正社員が5.9%とにとどまりましたが、CWLで行った今回の調査では、クリエイターは24.6%の割合で副業をしていることになり、クリエイターは比較的副業に向いている職種ということなのかもしれません。

では、デジタル系とグラフィック系の職種別で見てみると、違いは出てくるのでしょうか?

※デジタル系:『クリエイターの仕事満足度調査』アンケートの「携わっているジャンル」について、「IT/Web、ゲーム、映像/音響」のいずれかを選択したクリエイター
グラフィック系:「広告/SP、雑貨/グッズ、ブランディング/ロゴ/パッケージ、商品企画/プロダクト、出版/書籍、空間」のいずれかを選択したクリエイター

今回の調査では、デジタル系クリエイターの方が約14%ほど多く副業をしていることが分かりました。

さらに、副業をしている理由についても聞いてみました。

トップはやはり「収入を増やしたいから」
前回の【年収】の満足度調査によると、約60%が『やや不満・不満』と回答していたことから、収入を増やすことを目的としているクリエイターが多いことは頷けます。

クリエイターの副業ボリューム、月収の実態とは?

続いて、副業をしていると回答したクリエイターに、副業の件数を聞いてみました。

今回の調査では、63.6%が『1件』と回答し、ほとんどの人が1~2件の案件を抱えて副業していることが分かりました。

では、副業にかける時間はどれくらいなのでしょうか?

上記の通り、抱えている案件数は1~2件ということもあり、『5時間以上10時間未満』が最も多い結果となりました。

ここまでで、1~2件ほどの副業を月10時間未満で対応しているということが分かってきました。
では、副業の収入はどれくらいなのでしょうか?

月収ではかなりバラツキが見えました。
副業の件数が1~2件が90%以上を占めていたの対し、月収を見るとかなり細分化されたことから、1件の案件に対する単価に違いが出ていることが分かります。

クリエイターはどんな副業をしている?不動産投資やマーケティングを仕事にしている人も!

ここまで、副業している人の割合や仕事のボリューム、月収について見ていきました。
では、クリエイターはどのような副業をしているのでしょうか?

まずは「副業もクリエイティブワークなのか?」聞いてみました。

81.8%以上がクリエイティブワークであることが分かりました。
やはり、クリエイティブスキルを活かさない手はないですね。

ちなみに、『いいえ』と回答した18.2%のクリエイターの副業の仕事内容を聞いてみると、右の表のように様々なジャンルの副業をしていることが分かりました。
意外にも、不動産投資やマーケティング関連の仕事を副業にしているクリエイターも目立ちました。

続いて、上記の質問で『クリエイティブワーク』と回答した81.8%のクリエイターに対し、本業と同じ仕事かどうか?についても聞いてみました。

これは、本業以外でクリエイティブスキルをどのように展開しているのか?を知りたく、聞いてみたのですが、35.4%のクリエイターは本業とは異なるクリエイティブワークで副業をしていることが分かりました。

さらに、本業の職種がデジタル系とグラフィック系で区分し検証してみたところ、デジタル系クリエイターは、ライティングや講師の仕事を副業にしている人が目立ちました。

一方、グラフィック系クリエイターは、Web関係のデザインやページ作成を手掛けている人も多く、グラフィックで培ったデザインスキルをWebへ展開することができているようです。

まとめ

今回は、クリエイターの副業事情について調査報告をしていきましたが、いかがでしたか?

・副業をしているクリエイターは29.4%とまだ少ない

・副業をしているのはデジタル系人材の方が14%多い

・副業件数は1~2件が90%を占める

副業の月収は『5万~10万円未満』が最も多いが、案件の単価によりバラツキがある

・クリエイティブ以外では、不動産投資やマーケティング業などの副業をしているクリエイターが18.2%

・本業と同じ仕事内容で副業をしているクリエイターは64.6%

・グラフィック系クリエイターは本業で培ったデザインスキルをWebへ展開して副業をしている人もいる

これまでのデータから、副業は収入を得るという目的のためだけでなく、「自分で活躍できる場を広げたい」「現在の仕事で必要な能力を活用・向上させるため」といった理由で副業をしているクリエイターも多く、クリエイティブ以外にも様々な副業をしていることが分かりました。

副業でキャリアやスキルを広げていくチャンスもありそうですね。
副業を検討されているクリエイターの方がいましたらぜひ参考にしてみてください。

前回の調査報告(クリエイターの仕事満足度:労働時間)はこちら

https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=1538

前回の調査報告(クリエイターの仕事満足度:年収)はこちら

https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=1558

▼クリエイターの働き方実態調査はこちら

https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=29

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クリエイターワークス研究所では、『クリエイターの「はたらく」の実態・課題をニュートラルに発信するメディア』として、クリエイターを対象としたアンケート調査を定期的に行っています。
今回の『クリエイターの仕事満足度』調査では、以下のテーマで46問の構成となるアンケートを実施し、411名のクリエイターから回答を得ました。
・労働時間、残業時間
・年収
・副業
・フリーランスの実態
・転職事情
・仕事のやりがい・大変さ

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