こんにちは。クリエイターワークス研究所(CWL)のまるこです。
前回、デジタル系クリエイターの仕事満足度とその実態について報告しましたが、デジタル系クリエイターの仕事全体の満足度は『満足・やや満足』が71.7%と比較的高い数字になりました。

※デジタル系(n=171):マーケター、Webディレクター、Webデザイナー、UI/UXデザイナー、コーダー/マークアップエンジニア、システムエンジニア、動画・映像編集、CGデザイナー
▶参考:《クリエイターの仕事満足度調査④》デジタル系クリエイターの仕事満足度と実態
そこで、デジタル系クリエイターはどのような信念を持ってクリエイティブワークに携わっているのか?フリーコメント形式で回答いただきました。
仕事満足度の数字の背景にあるデジタル系クリエイター一人一人のやりがいや信念を知ってもらうことで、クリエイターとしてのプロ意識の姿勢や、専門職としての誇りを持つことの素晴らしさが伝われば嬉しいです。
そして、少しでもクリエイターの価値が高まるきっかけになったらさらに嬉しいです。
デジタル系クリエイターのやりがい1位は『自分の成長を感じること』
まず、Web/IT業界で活躍しているデジタル系クリエイターはどんなことにやりがいを感じているのでしょうか?アンケート調査の結果は以下のようになりました。

デジタル系クリエイターは、クリエイティブワークを通して『自分の成長を感じること』『仕事の成果を認められること』に強くやりがいを感じている人が多いようです。
Web制作の現場では、WebディレクターやWebデザイナー、コーダー/エンジニアなど様々な職種のメンバーとチームで動くことが多い認識ですが、『チームで仕事ができること』は24.0%にとどまり、個人的な視点でやりがいを感じていることが印象的でした。
Webデザイナー、Webディレクター、コーダー/エンジニアの信念や大切にしていることとは?
上記のようなやりがいを得るために、仕事で大切にしている信念とはどんなことなのでしょうか?
Webデザイナー、Webディレクター、コーダー/エンジニア別でフリーコメントで回答いただいたのでご紹介していきます。
ご自身の考えと照らし合わせてみたり、新たな気づきを得られたら幸いです。
Webデザイナー

デザイナーとしてのの視点から、『機能性』『美しさ』『余白』『道具に使われない』というキーワードが挙がりました。
一方で、『法令遵守』やクライアントとの関わり方に信念を持っているWebデザイナーが多いことが分かりました。
Webディレクター

Webディレクターは社内外での折衝も多くコミュニケーションが大切な役割ですが、『楽しく仕事する』『楽しむこと!』『人を大切に!』などポジティブなワードが並びました。
一方で、『仲間をリソースとして見ない』『御用聞きや伝書鳩に成り下がらない』といった戒めとも捉えることができる言葉も。
プロジェクトの中でも要となるWebディレクターポジションだからこそ、責任感あるフレーズが印象的でした。
コーダー/エンジニア

コーダー/エンジニアはシステム開発・設計を行い、クライアントの要望を叶えるために完成度を高めていく技術が求められます。そのためか、『顧客の要望の先読み・深読み』『Webを通して楽しさや驚きを感じてもらう』ことを信念として、『制作物の貢献度』を意識しているコーダー/エンジニアが多いようです。
その多職種:映像・動画クリエイター、マーケターなどの信念とは?
その他職種についてもご回答いただいているのでご紹介します。
映像・動画編集
- 顧客理解を深めて寄り添うようにしています
- 情報を集めたり新しい技術について調べたり、その過程を楽しむこと
- クライアントの要望に応えるのが第一。 自身の好きなテイストや演出は提案の上で
- 目的を見失わないこと
- 人への敬意を忘れないこと
- 安請け合いはしないこと
- 常に学ぶ姿勢で謙虚であること
企画/マーケター
- 人の意見を聞く
- 新しいものを作り上げること
- クライアント側とクリエイター側の両方の意見を尊重しながら最適解を出すこと
- 感謝、責任感と気遣いや気配り
- 「運」を味方にする。やりたい事は周りの多くの人に伝えていく
UI/UXデザイナー
- クオリティに妥協しない
- 多くの人に分かりやすいものを意識して作る
システムエンジニア
- 使う人の気持ちになること
- オリジナリティ
まとめ
今回は、WebデザイナーやWebディレクターなどのデジタル系クリエイターのやりがいや信念についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
それぞれのフレーズからは、専門職として、プロとして真摯にクリエイティブに取り組んでいるクリエイターの姿が想像できます。
このことから、デジタル系クリエイターの仕事満足度が高い背景には、自分なりの信念を持ち続けクライアントの課題解決を実現していくことで、自己成長を感じているからかもしれません。
この世にないアイデアを形にしていくクリエイターは社会貢献性も高い職業であると思うので、もっともっとクリエイターの価値が高まることを願うばかりです。
現在、仕事に悩んでいたり、考えがブレてしまったりしているクリエイターさんにとっても、何か前向きになれるヒントが見つかれば嬉しいです。
次回は、グラフィックデザイナーやアートディレクターなどのグラフィック系クリエイターのやりがいや信念についての調査報告をします。
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