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株式会社フレーム×クリエイターワークス研究所「デザイナーが成功するための【アウトプット術、キャリア設計、ビジネス戦略】とは?」オンラインイベント実施報告

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フレームオンラインイベント

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株式会社フレーム様との オンライン対談イベント、実施しました!

こんにちは。クリエイターワークス研究所の宮本です。
今回は、2022年2月2日に実施しましたオンラインイベントの実施報告です。

クリエイターワークス研究所主催イベント初のゲストとして、株式会社フレームの石川竜太氏と安部光一朗氏をお迎えしました。
「デザイナーが成功するための【アウトプット術、キャリア設計、ビジネス戦略】とは?」というテーマで対談形式のイベントでしたが、なんと180名以上の方にお申し込みいただきました!

▼ゲスト紹介

株式会社フレーム 石川竜太氏
代表取締役 アートディレクター/グラフィックデザイナー
2014・2015年 新潟広告賞審査員 2015年 
IDSデザインコンペ審査員 2016年~ 
長岡造形大学非常勤講師 2019年〜 
国際パッケージデザインコンペpentaward審査員

1976年 新潟県三条市生まれ。 「デザインをより身近なモノに感じてほしい。そして、デザインをビジネスにしっかり役立てたい」という思いで、クライアントの課題解決に取り組む。ブランディング、C.I・V.I計画、パッケージなど全般のデザインにあたる。 麒麟山酒造コーポレートデザイン及びパッケージデザイン、キリンビバレッジ「生茶」「yosa soda」、LOTTE「紗々」のパッケージデザイン、ダイニチ工業のロゴデザインなど、県内外企業ブランドのデザインを多数手がける。

【主な受賞歴】 JAGDA賞、日本パッケージデザイン大賞、日本タイポグラフィ年鑑、Pentawards、NYADC、German Design Award、A’Design Awardなど。

株式会社フレーム 阿部光一朗氏
アートディレクター/グラフィックデザイナー
1987年 新潟県秋葉区生まれ/JAGDA会員
長岡造形大学卒業後、都内プロダクション勤務を経て2016年フレームに参加。 ブランディング、CI・VI計画・SP・パッケージデザインなど様々なプロジェクトに参加。 お客さんの最終目標がどこにあるのか?を模索。 デザインの力で世の中を明るく!を目標に日々クライアントとともに課題解決に取り組む。 趣味:映画と鮮魚、お酒が大好き34歳。

【主な受賞歴】 2018年 新潟ADC グランプリ、日本タイポグラフィ年鑑2019 ベストワーク、JAGDA2019 This One!

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対談内容は以下5つのテーマに分類し、15分ずつ掘り下げていきました。
石川さんには経営者・デザイナーとしての考え方やデザインの捉え方をお伺いし、阿部さんには中堅デザイナーとしてのお仕事の向き合い方や課題克服の方法などを盛りだくさんにお伺いしました。

01/地元新潟から世界へ。デザインのアウトプット術とは?

石川さんと言えば【ロゴの人】。
2017年には世界的なパッケージデザインコンペティション「ペントアワード」でプラチナ賞を受賞するなど、まさに世界からも認められた、最先端を走り続けるグラフィックデザイナーさんです。
ここでは、石川さんが【ロゴの人】と認知されるまでのプロセスやアウトプット術について、伺っていきました。

このテーマで印象的だったのは、石川さんのこんなお言葉。

■「株式会社フレーム」という社名について
「単発のデザインではなく、キャンペーンや会社の在り方やブランドの在り方というものを、枠組み自体として捉えてデザインしていきたいというのが目標で、株式会社フレームと名付けました」

■なぜロゴに着目したのでしょうか?
「当時駆け出しの頃の自分がどうしたら枠組みをデザインすることに関わることができるか?を考えた時に、ロゴを作るというのは物事のはじまり、ブランドのはじまり、プロジェクトのはじまりなので、そのロゴが作れるようになると大きく関われるチャンスがあるのではないかと思い、『毎日ロゴ』を始めました」

■石川さんが大切にしている デザインのポリシー、考え方は?
このロゴがどういう風に役立たなければいけないか?
このパッケージがどういう人に届かなければいけないのか?

こういったことをしっかり定着させることを意識しているので、それを使う方やその中身がどうなのか?込めなければいけない想いとか、業態としての特徴であったり、しっかり聴き取る作業が重要な要素だと思います」

「私は、私にクリエイティブ面で何かご依頼いただけたら、自分が作らずともお客様に価値のある答えが提供できる人間になりたいと思っています。それは今も昔も変わらない」

石川竜太氏著書『毎日ロゴ』

02/デザイナーはモノをデザインするだけじゃない!今求められているデザイナー像とは?

■デザイナーを採用する側として、 課題に感じていることはありますか?
石川さん

「今はデザイナーに求められている事業の領域が圧倒的に広がっているので、ただ「かっこいい、おしゃれ」ではなく、背景を語れるからこそデザインの本質を理解しているかしていないか、それが現場に出た時に活かせるかに大きくつながると思う。
その辺りがプレゼンできる人が面接に来たら多分一発で採用しちゃうんだろうな、と思いますね」

03/デザインをより身近なモノに。クライアントと一緒に取り組むためのポイントとは?

■「デザインをより身近なモノに」というメッセージについて
石川さん

事業運営、売上拡大にはデザインが欠かせなくなってきていることを知ってもらいたい。
もっと広げていくとすれば、小学生に「デザインて何?」と聞いた時に、その小学生が僕らがイメージしているデザインとより近いものを答えられるような世界がもし訪れるんだとすれば、形としてのデザインではないデザインを共有しながら、僕が持っている技術を活用していただけるのではないかな。
そんな想いでメッセージを発信しています」

▼石川さんはこの発想で「クリエイティブ・コンサル」のプロジェクトを立ち上げています。
株式会社フレーム|名前は「クリエイティブ・コンサル」。あなたの会社に、デザインのスイッチをつくります。

■クライアントとの関係性を良くしていくために工夫していることは?
石川さん

「僕は、デザイナーは美しいモノやきれいなモノを作れて当たり前だと思っています。
だって名刺にデザイナーて書いてあるんだから。それができて当たり前。

だから、それ以上のことをもっともっと知識やスキルとして伸ばすべきだと思っています。

その商品が売れていくためにはどういう障壁があるか?お客様から聞くことも大切ですけども、それを学ぶことを自分で努力することで、お客さんとのコミュニケーションの濃度も変わってくると思うんですよね。

お客さんの業界に置かれている環境や抱えている問題点をどのように解決できていくか?が良いデザイン悪いデザインの要因として強くなっていくので、それを見極められる見解と知識を持てるようにならないと、今は勝ち残って行きづらいと僕は思っています。
だから、デザイン以外のことをがんばる。ということですかね」

阿部さん
「僕はなるべくお客さんのところに足を運ぶようにしていますね。
直接会うことで長いおつきあいになっていくとどんどん相談してもらえるような関係を作ることができると思います」

04/経営者でありながらデザイナー。これからのクリエイターのキャリア・働き方とは?

ここでは、クリエイターワークス研究所が行っている実態調査のデータを元に、クリエイターのキャリアや働き方について対談していきました。

■この調査結果を見てどう思いますか?
石川さん

「「運動不足になった」は個人の問題だけかなと(笑)
運動すればいいのでは(笑)

無駄なことがしづらくなったなとは思いますね。
だって、わざわざzoom繋いで「阿部くん昨日どこのラーメン屋で食べた?」なんて聞かないですよね?(笑)
お酒を飲むとか、そういったお客さんとの関係性は作りづらくなったな…とは思いますね」

■別の調査データで、「クリエイターではない道を検討している」と回答したクリエイターの大半が「体力的に続けていくことが難しいから」であったことについて
阿部さん
「デザインの仕事が好きだから『やめたい』とは思わないですね。
『辛い』と『やめたい』は別問題。
体力的に厳しければ体力作ればいいですね(笑)。
僕は水泳してます。石川さんはランニングされてますよね(笑)」

05/株式会社フレームの仕事。クリエイティブプロセス(事例紹介)では、02~04で語られてきた石川さんと阿部さんの思考が、実際のクリエイティブワークにどのように展開されたのか?をご説明いただきました。

さらに、06/質疑応答では、参加者の皆様からいただいたたくさんのご質問を一つ一つ丁寧に答えてくださいました。

ご参加いただいた方々から「毎日ロゴやろう!と決意しました!」「今後に活かしたい!」という前向きでイキイキとした声をたくさんいただきました!

イベント終了後、ご参加いただいた方々からたくさんの声をいただきました。

「実際のクリエーターの声を元に、構成されているからなのか、質問がドンピシャで知りたいことばかりで感動しました。私も地方でデザイン職をしており、お話で共感できる部分が多く、大変ためになりました。
同時に、地方だからこそ壁を感じている部分も多々あり、その点を石川さん、阿部さんがどう乗り越えてこらえたのかとても興味があったので、リアルなお話伺えたことで、そのヒントをいただけたこともありがたかったです!」

「ただロゴのデザインをするのではなく、ロゴのデザインを依頼した人たちの意図や想いを汲んでデザインを提供する姿勢がとても印象的だった。
それがデザイナーのあるべき姿であり、誰もがクリエイティブに関わることができることを教えてくれる素敵な会社だと感じた。」

「とても参考になりました。また、質問にも丁寧に答えていただきありがとうございました。
私も毎日ロゴやろう!と決意しました!

「ヒヤリング力とコミュニケーションは大事にしている部分ですが、この対談を聞いて少し自信が持てました。
問題を解決するときに言いやすい環境を作り出す。頭の中に漠然とあるものをカタチにするためには時間をかけてもいいので色々な視点から聞くようにしていました。
また、明日から色々なことに感動をしながら仕事をしていきたいと思っています。」

「2時間の開催時間でしたが、楽しく拝聴することができました。
オンラインセミナーだと登壇者が一方的な講義になってしまいがちですが、対談形式だと参加者目線からの発言も入るので話を聞き易かったです。また参加させていただきます。」

「非常にリアルで正直なお話を聞かせていただき、今後の自分のキャリアや日々の仕事にも活かしていきたいと思いました。」

「フレームの石川さんのお話、とても面白かったです!
今後、東京から地方に移って仕事をしたいクリエイターさんがどんどん増えていくように思いますが、石川さんのように地方でバリバリ活躍されている方の話は励みになります。自分もとても刺激を受けました。
デザインは綺麗にできて当たりまえ。という言葉が印象的で、ブランディングの枠組みだとか、コミュニケーションを円滑にする姿勢など、とても共感し参考になるお話が多数聞けてよかったです。
宮本さん、お疲れ様でした!とても良い会でした!」

「誰もやっていないこと」をする勇気と努力の姿勢が、物づくりクリエイティブに大事だと感じました。」

「石川さんのわかりやすいお話とてもよかったです。
全ての経営者が石川さんのような考え方だとデザイン業界はもっと良く楽しくなるだろうなあと思いました。」

イベントに登壇いただいた株式会社フレーム阿部光一朗さんがデザインしたインフォグラフィックを掲載!

実は、阿部さんには、『クリエイターの働き方実態調査』のインフォグラフィックデザインも依頼させていただきました。

そのインフォグラフィックデザインが掲載されている記事はこちらです!

《クリエイターの働き方実態調査②》【雇用形態で比較】【Web,広告で比較】リモートワークはどれくらい浸透している?
https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=220

ブランディングデザインを得意とする阿部さんが手がけたインフォグラフィックデザイン。
情報が多いにも関わらず、 レイアウトも分かりやすく整理され、色味も読みやすい配色となっており、SNSでもたくさんの方からいいねやコメントをいただきました。

今回の株式会社フレーム様とのオンラインイベントを開催して思うこと

クリエイターワークス研究所とは?
https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=17

今回、イベント後に実施したアンケート回答には非常に前向きなコメントも多く、 私たちクリエイターワークス研究所のミッション(上図参照)に一歩近づけたかな…と実感を得ることができました。

さらに、「これからも楽しみにしています!」「運営大変かと思いますが、応援してます!」といった応援メッセージも添えてくださっていて、私たちもとても励みになりました。

進行面では30分も延長してしまったり、音声トラブルで進行を滞らせてしまったこともあり主催側として反省すべきところは多くありましたが、石川様、阿部様の穏やかなお人柄と「クリエイティブが好き!」が全面に伝わる素晴らしいお話のおかげで、イベントの内容には大変満足度の高い評価をいただけて安堵しました。

今後も、クリエイターの皆さんがワクワク・イキイキとするイベントを開催していきたいと思っておりますので、ぜひクリエイターワークス研究所にご期待ください。

▼『クリエイターの働き方実態調査』はこちらから

【2022年版】美術系学生の就職活動実態調査のご報告
https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=29