クリエイターの転職活動で、あなたの未来を左右する「ポートフォリオ」。
しかし、ただ作品を並べるだけでは、その価値はなかなか伝わりません。
この記事では、ユウクリのキャリアアドバイザーが、数々の選考経験から導き出した「採用側の本音」を元に、戦略的なポートフォリオの作り方から面接での伝え方まで、全ステップを徹底解説します。
読むことでライバルに差をつけ、転職を成功に導くポートフォリオを作ることができます。
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目次
なぜポートフォリオが重要なのか?採用担当者は「あなた」という作品を見ている
転職におけるポートフォリオは、単なる作品集ではなく、自分を売り込む「最高のプレゼン資料」です。
通常の面接とは異なり、構成や伝え方の主導権はあなたが握るため、主役は作品ではなく「あなた自身」となります。
採用担当者は作品の質だけでなく、プレゼン全体を通してあなたの課題解決力や入社後の活躍イメージを見ています。
あなたという「作品」の価値を企業の採用担当者に伝える場として、最大限に活用しましょう。
ポートフォリオ制作の2つの「棚卸し」
ポートフォリオの重要性を理解したところで、いきなりデザインソフトを開いて作り始めるのは効率的ではありません。
採用担当者に響く戦略的なポートフォリオを作成するには、まず「自分」という商品を深く理解するための準備が不可欠です。
この準備こそが「棚卸し」です。
転職におけるポートフォリオ作成では、「作品の棚卸し」と「自分自身の棚卸し」という2つの側面から、あなたの資産を徹底的に洗い出す必要があります。
| 棚卸しの種類 | 目的 (何を可視化するか) |
具体的なアクション |
|---|---|---|
| 1. 作品の棚卸し | キャリアの資産(=作品) | 全作品のリストアップ 「今の目」でのクオリティチェック 掲載する「一軍」の選別とブラッシュアップ |
| 2. 自分自身の棚卸し | あなたの「価値」(=スキルと思考) | 経験業界や役割の整理 得意領域や思考プロセスの言語化 将来のビジョン(キャリアプラン)の明確化 |
ステップ1:キャリアの資産を可視化する「作品の棚卸し」
まずは、あなたがこれまで生み出してきたデザイン作品をすべてリストアップすることから始めましょう。
クライアントワーク、自主制作など、大小問わず集めます。
リストアップしたら、デザイナーとしてスキルアップした「今の厳しい目」でクオリティを再確認します。
ステップ2:あなたの「価値」を言語化する「自分自身の棚卸し」
次に、あなたのデザイナーとしての「価値」を明確に言語化する作業です。
キャリアのあるデザイナーの転職では、作品のクオリティが一定水準にあるのは当然と見なされます。
その上で、「なぜ、あなたを採用すべきなのか」を伝えるため、上記テーブル(「自分自身の棚卸し」)にある項目を深掘りしましょう。
この「自分自身の棚卸し」で得られた答えが、ポートフォリオ全体の「コンセプト」となり、自己PR文や各作品の解説文に一貫した「あなたらしさ」という軸を通します。
この2つの棚卸しを丁寧に行うことで、あなたの武器が明確になり、ポートフォリオの土台が完成するのです。
採用担当者の心を掴むポートフォリオの基本構成とリズムの作り方
「棚卸し」によってあなたの武器が明確になったら、次はその魅力を最大限に引き出す「構成」を設計します。
素晴らしい作品が手元に揃っていても、それを無秩序に並べただけでは採用担当者には響きません。
ここでは、採用担当者の心を掴むための「基本構成」と、最後まで飽きさせずに読ませる「リズム」の作り方を解説します。
ポートフォリオに含めるべき5つの要素
まず、転職用ポートフォリオの全体像を掴みましょう。
採用担当者が必要とする情報を漏れなく伝えるため、一般的に以下の要素で構成されます。
- 表紙・自己紹介: あなたが誰で、何ができるのかを簡潔に示します。
- スキルセット: 対応可能なツールや得意なデザイン領域を一覧化します。
- 作品紹介(メインコンテンツ): ポートフォリオの核となる部分です。
- 将来のビジョン・コンセプト: あなたが今後どうキャリアを築きたいかを補足します。
- 連絡先
これら要素をまとめる上で重要なのが、全体を貫く「基本フォーマット」です。
フォーマットがないと、全体に締まりのない印象を与えます。
ただし、主役はあくまで「掲載作品」です。
フォーマット自体に凝りすぎて、主役である作品が見づらくなっては本末転倒です。作品を邪魔せず、見やすさを補助するシンプルなフォーマットで十分です。
作品を分類する「カテゴライズ」で見やすさを生む
作品をただ時系列に羅列するだけでは、採用担当者は単調さを感じ、「流し見」してしまう可能性があります。
そこで重要なのが「カテゴライズ(分類)」です。
作品群を適切に分類し、区切りをつけることで、ポートフォリオ全体にメリハリが生まれます。
- 分類の方法: 一般的には「ブランド(クライアント)別」「業種別」「使用ツール別」などで分けることが多いです。
- 「扉」の活用: 各カテゴリーの始まりには、「扉」(仕切りページ)を設けましょう。これが目次代わりとなり、採用担当者が頭を切り替える助けとなります。
- 個性の表現: 分類方法に決まりはありません。あなたの個性を表現することも可能です。
掲載順で印象は決まる!「お気に入りの作品は前へ」が鉄則
ポートフォリオにおいて、作品の「掲載順」は、あなたの評価を左右するほど重要です。
トップ(冒頭)には、あなたが「一番のお気に入り」または「最も評価が高かった」と自信を持って言える作品を必ず配置してください。
第一印象は非常に重要です。
最初にネガティブな印象を与えてしまうと、それがあなたの「基準値」と見なされてしまいます。
たとえ後半に素晴らしい作品があっても、「中には良い作品もある」程度で、正しく評価されない可能性があります。
逆に、最初に良い印象を与えられれば、採用担当者は好意的な目で続きを見てくれます。
デザイナー経験者の場合、この「自信のある作品」はクライアントワーク(実務経験で制作した作品)を優先し、自主制作の作品は後ろに配置するのが一般的です。
全体の「リズム」を意識して、最後まで飽きさせない工夫
自信のある作品を前に集めたら、次はポートフォリオ全体の「リズム」をデザインします。
トップで良い印象を与え、その好意的な気持ちのまま最後までたどり着かせることがゴールです。
ここで多くの人が悩むのが、「カテゴライズ」と「掲載順(お気に入りを前に)」の両立です。
「一番自信のある作品」がBというカテゴリーに含まれる場合、Bカテゴリーを丸ごと冒頭に持ってきても、同カテゴリーの他の作品がパッとしないものでは、逆効果になりかねません。
どのようなカテゴライズと掲載順にするか。
この編集・構成能力こそが、あなたの「個性」として採用担当者に見られています。
採用担当者を最後まで飽きさせないために、以下の点を意識して構成を練りましょう。
- 同じような印象の作品(例:テイストや色が似ているもの)を続けない。
- 見開きページをダイナミックに使い、単調なレイアウトを避ける。
- カテゴリーの「扉」ページを、気分をリフレッシュするアクセントとして利用する。
- モックアップ(作品の使用例写真)を効果的に挿入し、単なるデータ掲載との緩急をつける。
- ページをめくる中で、小さな驚きや発見があるような展開を意識する。
最適なページ数は?量より「構成」を練ってメリハリをつける
「ポートフォリオは何ページ(何作品)で作ればいいですか?」これは、非常によく受ける質問の一つです。
結論から言えば、ページ数や作品数に絶対の正解はありません。
とはいえ、目安がなければ作りづらいでしょう。
一般的な転職用ポートフォリオの目安としては、10見開き(20ページ)から15見開き(30ページ)あれば、あなたのスキルと経験を伝えるには十分な量と言えます。
最も重要なのは、「〇ページ以内に収める」という意識よりも、「どのようなカテゴライズとリズムで見せるか」です。
量にこだわるのではなく、前述した「リズム」や「掲載順」を意識して、ポートフォリオを練り上げてください。
【実践編】ポートフォリオ上での見せ方 一つ一つの作品の魅力を120%引き出す方法
ポートフォリオの「構成」が設計できたら、次はいよいよ「実践編」として、中身となる個別の作品ページを作り込みます。
ここでは、採用担当者の視点に立ち、一つ一つの作品の魅力を120%引き出すための具体的なテクニックを解説します。
前提条件を伝えなければ意図は伝わらない
キャリアの長いデザイナーのポートフォリオでさえ、採用担当者が「ん?これは何?」と疑問を感じることがあります。
制作者であるあなたは作品のすべてを把握していますが、採用担当者はその前提条件を知りません。
例えば、「ターゲットは誰なのか?」「冊子の表紙なのか、Webのバナーなのか?」といった情報がなければ、デザインの意図を正しく評価できないのです。
ポートフォリオは常に「相手が初見であること」を強く意識してください。
作品そのものを見せる前に、そのデザインが生まれた背景や目的といった「前提条件」を簡潔に示すことが不可欠です。
作品解説に必ず入れるべき5つの項目
前提条件を示した上で、作品の解説文には以下の5つの項目を必ず含め、あなたの「課題解決力」を具体的に示しましょう。
- 目的・課題 (Why)
そのデザインが「何を」解決するために「なぜ」作られたのか。 - 担当範囲 (Where)
プロジェクト全体の中で、あなたが「どこからどこまで」を担当したのか(例:デザインのみ、ディレクション兼任、コーディングまで)。 - 制作期間 (When)
どれくらいの期間で仕上げたのか。 - 使用ツール (How)
Figma, Photoshop, After Effectsなど、使用したツール。 - 工夫した点・得られた成果 (Key Point)
最も重要な項目です。ここで「強調したいキーワード」を使い、あなたの思考プロセスを言語化します。
例えば、「ユーザー目線で」と繰り返すだけでは伝わりません。「ターゲットの〇〇というインサイトに基づき、あえてこの配色を選んだ」「複雑な情報を整理し、ボタンの配置をAからBに変更したことで、CTRが○%改善した」など、具体的な行動や成果を実感のある言葉で記述してください。
立体物は「モックアップ写真」で見せるのが基本
パッケージデザインや冊子、名刺などの立体物を、展開図(平面データ)のまま掲載していませんか?
立体作品を展開図のままで見せても、その良さは100%伝わりません。
『立体作品は立体で見せる』、これが基本です。
必ずモックアップ(模型)を作成し、写真撮影したものを掲載しましょう。
また、写真撮影は単に立体を伝えるだけでなく、演出を加えるチャンスでもあります。
例えば、プロダクトデザインであればCG画像ばかりでなく、実際に使用しているシーンの写真を入れるとメリハリが生まれます。
同じような作品の羅列はNG!「掲出例」で見せ方に幅を出す
広告のバリエーション展開などで、微妙にサイズが違うだけの作品を不必要に並べていませんか?
採用担当者の視点では、同じような作品の羅列は飽きを感じ、時にはうんざりしてしまうことさえあります。
もちろん、デザインの意図や世界観を的確に伝えるために、バリエーションやツール展開を見せること自体は非常に効果的です。
問題なのは、それらをデザインデータだけで羅列してしまうことです。
例えば、広告バリエーションをデータだけで並べるのではなく、「掲出例」を間に挟みましょう。
駅のポスター、雑誌の広告など、「どういう環境で」「どんな人に見られているか」がわかる写真を入れるだけで、作品は生き生きと見えます。
「本当はもっと…」は禁句!本来の色を再現する工夫
面接の場で、「本当はもっと〇〇な色なんです」という言葉を口にした経験はありませんか?
このセリフは、プロのデザイナーの面接でも驚くほど多く耳にします。
もしプリンターの出力やモニターの環境で本来の色が再現できていないのであれば、それは準備不足です。
あなたが意図してデザインした「本来の色」をポートフォリオ上で表現すべきです。
もし色が正しく出ないことが分かっているなら、面接時に色チップや現物(印刷物など)を別に用意し、スマートに提示する工夫をしましょう。
【職種別】ポートフォリオ作成のポイント
ポートフォリオの基本的な作り方は共通していますが、応募する職種によって、採用担当者が特に重視する「評価ポイント」は異なります。
ここでは、主要なクリエイター職種別のポートフォリオ作成のポイントを解説します。
| 職種 | 最も重要な評価ポイント | 効果的な見せ方 |
|---|---|---|
| Webデザイナー | デザインの美しさと実装(コーディング)の正確性 | 動作するURLを記載 担当範囲(デザインのみ、コーディング含む等)を明記 |
| UI/UXデザイナー | 「なぜそのデザインに至ったか」という思考プロセス | 課題定義、ワイヤーフレーム、分析プロセスをストーリーとして記述。 |
| グラフィックデザイナー | コンセプトの具現化力と印刷物への深い理解 | モックアップ写真(立体感、使用シーン)の活用 中面のレイアウトも見せる |
| Webディレクター | 「プロジェクトをいかに成功に導いたか」という実績 | 課題、企画内容、体制図、成果(CVR改善など)を1プロジェクトごとにまとめる |
| 映像クリエイター | 企画構成力と編集技術(スキルセット) | 冒頭に1〜2分の「デモリール」を用意 担当範囲(企画、撮影、編集等)を明記 |
Webデザイナー
Webデザイナーの転職ポートフォリオでは、「デザインの美しさ」と「実装(コーディング)の正確性」の2軸で評価されます。
チェックポイント
デザインのトレンド感、レスポンシブ対応、HTML/CSSの正確性、CMS構築経験など。
効果的な見せ方
制作したサイトのURLを必ず記載し、実際に動作するものを見てもらいましょう。
また、「デザインのみ」「デザインからコーディングまで」など、担当範囲を明確に記述してください。
UI/UXデザイナー
UI/UXデザイナーのポートフォリオで最も重要なのは、「なぜ、そのデザインに至ったのか」という思考プロセスです。
完成した美しい画面(UI)だけを並べても、あなたのUXデザイナーとしての価値は伝わりません。
チェックポイント
課題の発見・定義、ペルソナ設定、ワイヤーフレームの具体性、改善プロセス、デザイン決定のロジックなど。
効果的な見せ方
完成したデザイン(UI)に至るまでの制作プロセスを、ストーリーとして記述します。
課題定義、分析、ワイヤーフレームなど、過程がわかる資料を積極的に掲載しましょう。
グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーのポートフォリオでは、コンセプトの具現化力、タイポグラフィやレイアウトの基礎体力、そして印刷物への深い理解が問われます。
チェックポイント
多様な媒体への対応力、文字組みの美しさ、コンセプトの発想力と展開力、印刷プロセスの知識など。
効果的な見せ方
「モックアップ写真」の活用が最も効果的です。
ポスターなら掲出された風景、冊子なら手で持った質感など、立体感と使用シーンが伝わる写真で掲載しましょう。
Webディレクター
Webディレクターのポートフォリオは、ビジュアルの美しさではなく、「プロジェクトをいかに成功に導いたか」を証明する資料となります。
チェックポイント
課題のヒアリングと企画力、ドキュメント作成能力(サイトマップ、ワイヤーフレーム等)、プロジェクト推進力、リリース後の成果など。
効果的な見せ方
URLを載せるだけでは不十分です。
「課題」「企画内容」「体制図(あなたの役割)」「アウトプット」「成果」を1プロジェクトごとにまとめましょう。
映像クリエイター
映像クリエイターのポートフォリオは、WebサイトやPDFを「入口」とし、実際の映像作品を見てもらう流れが基本です。
チェックポイント
企画構成力(ストーリーテリング)、撮影技術、編集技術(カット割り、モーショングラフィックス等)、使用ツールなど。
効果的な見せ方
まず、あなたのスキルが一目でわかる「デモリール」(作品のハイライト集、1〜2分程度)を冒頭に用意してください。
各作品はYouTubeやVimeoにアップロードし、「企画」「撮影」「編集」など、担当範囲を必ず明記しましょう。
採用担当者ががっかりするポートフォリオのNG例
どれほど素晴らしいスキルと実績があっても、それが正しく伝わらなければ意味がありません。
私たちキャリアアドバイザーが多くの採用担当者から聞くのは、「スキルは高いはずなのに、ポートフォリオの見せ方で損をしている」という、非常にもったいないケースです。
デザイナーであれば当たり前に解決できるはずの基本的な部分で、採用担当者をがっかりさせてしまうのです。
ここで、読者が陥りがちなNG例をチェックしましょう。
| NG例 | 採用担当者の視点 | 対策 |
|---|---|---|
| 1. 同じような作品ばかり | 「このテイストしか作れない?」 | 異なるテイスト・業種の作品をバランス良く配置する。 |
| 2. メリハリがなく単調 | 「最後まで読む意欲がわかない」 | 見開きや余白を使い、全体に「リズム」を持たせる。 |
| 3. フォーマットが装飾過多 | 「主役の作品が見づらい」 | 作品を邪魔しない、シンプルで見やすいフォーマットを心がける。 |
| 4. 前提条件が不明 | 「何のデザインか分からない」 | 「作品解説に必ず入れるべき5つの項目」を徹底し、メディアやツールを明記する。 |
| 5. 色が正しく再現されていない | 「プロ意識が低い」 | 色チップや現物を用意する。 |
これらは、どれもデザイナーであれば当たり前に解決できるはずのことです。
しかし、この「当たり前」ができていないと、積み重なって「残念なポートフォリオ」という印象になってしまいます。
細部まで徹底的にこだわり抜きましょう。
【応用編】ライバルに差をつける「コンセプト」のあるポートフォリオ
ここまでの基本と実践編で解説した内容を完璧に押さえるだけでも、選考を通過するポートフォリオは完成します。
しかし、「大本命」の企業への転職を目指す場合、「もう一押し」が欲しくなることもあるでしょう。
ここでは、応用テクニックとして、「コンセプト」を軸にしたポートフォリオの作り方を解説します。
表現には「意味」があるか?奇をてらうだけでは逆効果
「インパクトのあるポートフォリオを作りたい」と考えたとき、ユニークなアイデアが浮かぶかもしれません。
しかし、転職ポートフォリオにおいて、単に「奇をてらう」ことを目的にするのは逆効果です。
どこかで見たような借り物のアイデアや、あなた自身の人間性・作品と合っていない表現は、採用担当者に見抜かれます。
重要なのは、その表現に「意味」があるかどうかです。
例えば、「広げると作者の等身大ポスターになる」のは、「等身大の自分を知って欲しい」というメッセージがあるからです。
ユニークな表現は、あなた自身の「キャラクター」や「性質」を伝えるための手段であるべきです。
コンセプトから考えるポートフォリオの作り方
ここで非常に重要なのは、「表現のアイデア」はポートフォリオの「コンセプト」ではない、ということです。
これは、応用編ポートフォリオを作る上で最も重要な考え方です。
基本編のポートフォリオ: コンセプトは「自分の作品を分かりやすく伝える」といった、作品中心のものです。
応用編のポートフォリオ: コンセプトは、「H2: ポートフォリオ制作の2つの「棚卸し」」で深掘りした「自分自身」が中心となります。
流れは「コンセプト」から「表現」へと進みます。
例えば、『将来を含めたデザイナーとしての自分像』をコンセプトに据えた場合
- 【コンセプト】
デザイナーとしての自分の過去と未来のビジョンを提示する。 - 【自分像(過去)】
小さな頃から絵が好きだった。 - 【自分像(未来)】
将来は独立し、自分の事務所で海外の賞を獲得したい。 - 【具体的表現】
ポートフォリオ全体を、架空の「有名デザイン事務所(未来の自分)のカタログ」としてデザインし、構成を「有名デザイナー(=自分)の幼少期からの作品史」として展開する。
この方法は、特定の1社に向けた熱意のアピールとして非常に強力です。
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記事を読んでも、「本当にこれで採用担当者に響くだろうか」「自分の強みが正しく伝わっているか不安だ」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
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ユウクリの「ポートフォリオアドバイス」で得られる3つのメリット
このアドバイスサービスは、単なる「添削」ではありません。
あなたの転職成功というゴールから逆算し、ポートフォリオを「選考を通過するための武器」へと進化させるための戦略的サポートです。
メリット1:採用担当者(企業)視点での客観的フィードバック
「この作品解説では、あなたのスキルが伝わりづらいです」 「この掲載順では、あなたの強みが見えにくくなっています」 といった、採用担当者と同じ視点での具体的なフィードバックを行います。
あなたが見落としている「伝わりづらさ」や「もったいない点」を明確にし、改善策を提示します。
メリット2:あなたの「本当の強み」の言語化サポート
「ポートフォリオ制作の2つの「棚卸し」」で解説したように、あなた自身の「強み」の言語化は非常に重要です。
私たちは面談を通じて、あなた自身もまだ気づいていないかもしれない「アピールすべき経験」や「キャリアの軸」を引き出します。
「ユーザー目線で」といった抽象的な言葉ではなく、採用担当者に響く具体的な「キーワード」として言語化するお手伝いをします。
メリット3:応募先やキャリアプランに合わせた最適化アドバイス
「【職種別】ポートフォリオ作成のポイント」で解説した通り、応募先によって評価されるポイントは異なります。
「この企業に応募するなら、この作品をもっと前面に出すべきです」「将来ディレクターを目指すなら、この作品でマネジメント視点を追記しましょう」など、あなたのキャリアプランに合わせた、一歩先のポートフォリオ戦略をご提案します。
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この段階でポートフォリオが未完成でも全く問題ありません。 - 求人応募の際にポートフォリオのフィードバック
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改善点を具体的にアドバイスします。 - ブラッシュアップと再フィードバック
アドバイスを元に修正いただいた内容をレビューします。
この記事を読んで「やるべきことは分かった」と感じた今こそ、その熱量を行動に移す絶好のタイミングです。
一人で悩まず、まずはクリエイター専門のキャリアアドバイザーに、あなたのポートフォリオを見せてみませんか?
私たちは、あなたの魅力を120%伝えるポートフォリオが完成するまで伴走します。
ポートフォリオを活かした面接であなたの魅力を伝えるプレゼン術と提出時の注意点
素晴らしいポートフォリオが完成しても、それだけで内定は決まりません。
面接の場でその魅力を120%引き出し、採用担当者に「この人と働きたい」と思わせる「伝え方」こそが、転職成功の最後の鍵です。
ここでは、作成したポートフォリオを最大限に活かすためのプレゼン術と、提出時の注意点を解説します。
対面用と発送用、ポートフォリオは2種類用意する
可能であれば、ポートフォリオは「面接での対面用」と「書類選考時の発送用」の2種類を準備することをおすすめします。
なぜなら、それぞれで「読み手」と「読まれ方」が異なるからです。
| 種類 | 目的 | 特徴 |
|---|---|---|
| 対面用 | 面接でのプレゼン | あなたが口頭で説明するため、解説文は最小限でOK。 ビジュアルを大きく見せることに集中します。 |
| 発送用 | 書類選考 | あなたがいない場で見られます。 読めば伝わる簡潔な説明文(目的、担当範囲、工夫した点など)が必須です。 |
この2つを意識的に作り分けるだけで、書類選考の通過率と面接での満足度の両方を高めることができます。
デジタル?紙?最適な提出形式の選び方
転職ポートフォリオの形式は、大きく「紙(印刷物)」と「デジタル(Webサイト/PDF)」に分かれます。
| 形式 | メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|---|
| 紙(A4クリアフォルダ等) | ・一覧性が高い ・面接官が自分のペースでめくりやすい ・対面プレゼンに最適 |
・物理的な準備(印刷、ファイル)の手間がかかる ・汚れやシワに注意が必要 |
| デジタル(Web/PDF) | ・Web系企業に好まれる ・URLで簡単に共有できる ・動画やインタラクティブな要素を見せられる |
・面接会場の通信環境に左右される ・PCやタブレットの起動準備が必須 ・操作に手間取るとリズムが悪くなる |
★おすすめのポートフォリオ作成ツール
- Adobe Portfolio
Adobe Creative Cloudユーザーなら追加料金なしで利用可能です。 - Behance
Adobeが提供するクリエイター向けSNSで、それ自体がポートフォリオとして機能します。 - WordPress
独自ドメインでオリジナリティの高いサイトを構築したい場合に最適です。 - STUDIO / Wix / Squarespace
コードを書かずに直感的な操作で制作できるサービスです。
必ず練習すべき「逆さまリハ」とは?
これは他愛ないようで、実は非常に重要な面接テクニックです。
多くの場合、面接は机を挟んで面接官と向かい合って行われます。
つまり、あなたがポートフォリオを相手に見せると、あなた側からは「逆さま」に見えることになります。
緊張している場面で、逆向きの作品をパッと指し示せなかったり、うっかり逆のページをめくってしまったりする方を、私たちは多く見てきました。
そこまで順調だったプレゼンの流れが、その一瞬で一気に悪くなってしまうのです。
自宅で練習する際は、必ずポートフォリオを逆さの状態で見ながら指し示す練習(=逆さまリハ)を徹底しておきましょう。
自信が伝わる話し方とアイコンタクトのコツ
採用担当者は「プレゼンするあなた」を見ています。
自信を持って伝えるための話し方のコツを紹介します。
話すスピード
早口すぎると、せっかちで落ち着きがない印象も受けます。焦る必要はありません。
「自分本来のスピード」で話し、重要な箇所では「意識してゆっくり明確に」話すと効果的です。
「間(ま)」を意識する
立て続けに話し続けてしまうと、ポートフォリオの構成で意識した「リズム」が活かされません。
緊張した場で「間」を作るのは難しいですが、「ページをめくった後は、一呼吸おいて」説明を開始するなど、自分なりのルーティンを作りましょう。
声の大きさ
普段から声が極端に小さい自覚がある人は、少し大きめの声を出す練習をした方が良いかもしれません。
声が小さいことで、「話の内容に自信がないのでは?」というマイナスの印象を与えてしまう可能性があるからです。
アイコンタクト
作品の説明に集中しすぎると、手元のポートフォリオばかり見てしまいがちです。しかし、プレゼンは「対話」です。
しっかりと面接官の目を見て、語りかけるように説明することで、あなたの熱意とコミュニケーション能力が伝わります。
ポートフォリオに関するよくある質問(Q&A)
最後に、ポートフォリオ制作において多くのクリエイターが抱える、具体的な疑問にお答えします。
Q. 実務経験がない/浅い場合はどうすればいい?
実務経験が浅い場合、採用担当者は「現在のスキル」と「将来のポテンシャル」を見ています。
重要なのは、クオリティの高い「自主制作(架空の作品)」を用意することです。
ただし、ただ綺麗な作品を作るだけでは不十分です。
「なぜこのデザインを作ったのか」を明確にするため、「架空のクライアント」や「具体的な課題設定」を定義してください。
デザインプロセスと課題解決への思考をしっかりと言語化することで、あなたの「考える力」をアピールできます。
Q. 掲載できる作品数が少ないです
ポートフォリオで重要なのは「量」よりも圧倒的に「質」です。
自信のない作品を20点並べるよりも、「これぞ自分だ」と言えるハイクオリティな作品が5点あり、そのプロセスが深く解説されている方が、採用担当者からの評価は格段に高くなります。
作品数が少ないと感じる場合は、1点あたりの解説の密度を高めましょう。
「作品解説に必ず入れるべき5つの項目」を徹底し、あなたの思考力とこだわりを詳細に伝えてください。
Q. 守秘義務のある作品は載せてもいい?
許可なく掲載するのは絶対にNGです。
守秘義務(NDA)違反は、デザイナーである以前に、社会人としての信頼を根本から失う行為です。
どうしてもその実績をアピールしたい場合は、以下のステップを踏んでください。
- クライアントに許可を取る
「転職活動の面接時(非公開の場)のみ」といった条件付きで、掲載の許可が取れないか相談するのが最善です。 - 情報をマスキングする
許可が得られた場合でも、企業ロゴやサービス名、機密情報がわかる数値などは、すべてダミー情報に差し替えるか、ぼかしを入れましょう。 - 「プロセス」のみを語る
ビジュアルを見せることが一切不可能な場合は、ビジュアルを伏せて「課題解決のプロセス」だけをテキストで説明する方法もあります。
まとめ:完璧なポートフォリオを作るなら最初から完璧は目指さない!できることから始めよう
転職を成功させるポートフォリオの作り方を解説しました。
最も重要なのは、「まず作り始める」という最初の一歩を踏み出すことです。
ポートフォリオ制作を登山に置き換えるなら、「いきなりエベレストを目指さずに高尾山のように低くて登りやすい山から始めよう」と言えます。
ポートフォリオは1回ですぐに完成するものではありませんし、最初から完璧を目指すと挫折しやすいです。
「まず作り始める。そして修正する。」 このサイクルを繰り返して、理想へと一歩ずつ近づいていくイメージです。
この記事で得た知識を元に、まずは「棚卸し」から、あるいはA4のクリアフォルダに今ある作品を入れるところから始めてみてください。
もし、その一歩が不安な場合や、「自分の強みがこれで伝わるか」と悩んだ時は、私たちユウクリのポートフォリオアドバイス ※ をぜひご活用ください。
あなたの素晴らしいキャリアが最高の形で伝わるよう、プロの視点で伴走します。あなたの転職成功を心から応援しています。
※ユウクリの保有案件にご応募の方が対象










