
Webディレクターの役目には、プロジェクト全体の進行管理や品質のチェック、制作スタッフをまとめるなどがあります。それ以外にも、制作が終わったWebサイトについて「いいWebサイト」になっているか、「効果が出ているWebサイト」になっているかを日々確認し運用していく仕事があります。そこで役立つのが「Webディレクターが取り組むべきPDCAサイクル」です。
制作会社のWebディレクターとしてオウンドメディアの制作・運用に携わる筆者が、いいWebサイトにするためのポイントを経験に基づきお伝えします。特に新米ディレクターの方は必見です!
目次
■徹底したPDCAサイクル
「いいWebサイトとはどういうことなのか?」
私は、Webサイトというのは「優秀な営業マン」であるべきだと思っています。
つまり、お客様を見つけて、会社に利益をもたらしてくれるWebサイトが「いいWebサイト」なのです。
ダメなWebサイトは、当然その逆になります。居るだけでコストが掛かり、会社に利益をもたらすこともしません。
そこで、Webディレクターの腕の見せ所となるのが「いいWebサイト」=「優秀な営業マン」にいかに育てていくか、なのです。
もちろん、全てのWebサイトが初めから「優秀な営業マン」ではありません。そこで「優秀な営業マン」にしていくために、「WebサイトならではのPDCAサイクル」というものが必要になります。
Webサイトが完成した後も、構築や運用の見直しをするべく、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)のプロセスを繰り返し行い、「優秀な営業マン」に育てていきます。
実際に私が行っている構築・運用でのPDCAサイクルを少しご紹介します。
PLAN
- Webサイトの設計
- 新しいコンテンツや既存コンテンツの再設計などを常に行っています。
- SEO対策の観点やユーザー目線の設計が大切になります。
DO
- コンテンツの制作
- 設計で決めたコンテンツを制作したり、新しい運用を行ったりします。
CHECK
- Webサイト、コンテンツの評価
- アクセス解析や他社サイトとの比較を行います。
ACT
- Webサイト、コンテンツの改善
- コンテンツの改善案や問題の抽出などを行います。
以上のようなサイクルを繰り返し行い、Webサイトを「優秀な営業マン」にしていきます。
■AIDMAからAISASという考え方
マーケティングの世界には、「AIDMA(アイドマ)の法則」と言うものがあります。
これは、「Attention(注意)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)」という消費者が商品を購入するまでの5つの心理的プロセスを表したものです。
この考えに対して、ネットが普及している今では、「AISAS」という考えに変わってきています。
「Attention(注意)→Interest(関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(情報共有)」とういうプロセスは、関心を持てばネットで検索を行い、購入後にはSNSなどで情報共有を行うというものです。
つまり、Search(検索)の時にWebサイトが表示されないとユーザーからのアクションが何も無いことになってしまいますので、ユーザーがどのように検索を行うのかというSEO対策が非常に重要になっており、PDCAサイクルの時にも必ず考える必要があります。
■クライアントとの共有
「優秀な営業マン」を育て上げるには、Webディレクターだけの力では無理です。
オウンドメディアにおいて、そのWebサイトのことは作ったWebディレクターが一番知っているかもしれませんが、実際にお客様(エンドユーザー)の声やお仕事の内容を一番理解しているのはクライアントです。
Webディレクターの本業はあくまでWebサイトを作ることです。クライアントのお仕事まで100%理解するのはやはり難しいことです。
なので、PDCAサイクルの内容や現在のWebサイトの状態は常にクライアントと共有し、Webディレクターとクライアントがお互い分からない部分を補いながら二人三脚で「優秀な営業マン」にして行く必要があります。
■まとめ
以上、いかかでしたでしょうか。
Webサイトは作って終わりではありません。完成した後も、「いいWebサイト」にして行くためには、PDCAサイクルが重要であり、常に改善していく事が大切です。また、その際にどのようなWebサイトにするべきなのかクライアントとともに戦略を立てることが、目標への近道です。
みなさんの担当しているWebサイトが少しでも「優秀な営業マン」になるよう、お役に立てばうれしいです。
筆者/Webライターぴえろ
webディレクター兼webライター。 フットサル、料理、お酒(特にワイン)が趣味。 イタリアンシェフ、バーテンダーの経験を経て、独学で勉強してきたweb業界に転職。現在webディレクターとして活動中。 その他、自身でwebディレクターの為のメディア「webディレクターTalk」を運営、webライターとしても配信中。
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