【前編】「フリーランス」が案件獲得する5つの方法とは?各営業手法の特徴と注意点をケース別にご紹介

フリーランスが仕事をする上では、多くがクライアントから発注される業務委託契約がほとんどかと思います。現在は人手不足の流れを受け、業務委託をする企業も増えてきましたが、仕事の質やギャラなどの観点から見ると、まだまだ発展途上な部分があるのは事実です。今回は、業務委託で仕事を得る方法やその注意点などを筆者の体験なども交えつつ、前後編にわけて解説していきます。

 

クライアントから仕事を得るには、どのような方法があるか

まず、仕事を得るためには、大きくわけて「クライアントからの指名受注」と「自分から応募をしたり、営業をかける」の2種類が考えられます。
前者については指名受注ですので特筆するべき点はありません。もちろん案件や契約内容を確認するのは必須ですが、今回は後者の「自分から応募(もしくは営業をかける)」をテーマにお話ししたいと思います。

自ら案件を得る時は、一般的に以下が考えられますが、今回は前編として、このうち1と2について見ていきます。

1. 既知のクライアントに営業
2. 未開拓のクライアントに営業
3. 案件紹介を行っているサイトへの登録
4. クラウドソーシングの利用
5. SNSなどで「自分の仕事」を発信し続ける

 

既知のクライアントに営業する場合

上述の5つでもっとも手堅い方法が、この「以前仕事をしたことがあるクライアントに営業をかける」ことです。

メリットはお互いが仕事の進め方・スキルを把握している点で進行などもスムーズに運ぶことが多いでしょう。さらに地味なメリットではありますが、既知のため見知らぬクライアントに連絡を取る必要もありません。

ただし、仕事が途切れると連絡もつい同様になりがちです。常にコンタクトをとっておくようにすると、直ぐの案件はなくとも担当に「思い出してもらえる」確率が高くなります。これは非常に大きなメリットで、後の案件獲得にも大いに役立ちます。種を蒔いておく意味でも、繁忙期でも定期的に営業をかけておくのが吉です。

営業時以外にどのような内容で連絡を取ればいいか悩ましいと思われる方も多いと思います。
季節・時期ごとに状況伺いの連絡は欠かせないと思います。それ以外にも、自身のポートフォリオやサイトを更新した場合、あるいは携わっていたプロジェクトが終わるタイミングで「新たにこんな制作に携わった」「こんなこともできるようになった」といった情報のアップデートでもいいかもしれません。

また、メールや電話など顔を合わせないコミュニケーションのクライアントに対しては、一度会うことをおすすめします。会社訪問でも食事などでもよいでしょう。経験的な体感としては、実際に顔合わせした方々の方が仕事もしやすく、新たな案件相談の確率も高くなります。

一般的に5感による知覚割合は視覚が8割強だともいわれています。顔を合わせず仕事を行っていた相手と会ったとき、イメージの違いに驚いた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

さらに、このような話もあります。

ハーバード大学の経済学者であるエドワード・グライーザー氏の著書『Triumph of the City(都市の勝利)』によると、「人間は物理的に一緒にいる時に最もうまくコミュニケーションがとれる」と結論づけています。

筆者の例では、食事に行ったとき「前回作成のチラシですが、今度はターゲットを少し変えて作ってみませんか?」などと提案すると、やはり直接顔を合わせている方が話に乗ってくれる確率も高くなります。実際、それで新規案件を獲得したり既存の案件数を増やす、ギャラのアップなどに成功したこともありますので、顔を合わせて話すことは営業において有効な手法であると考えてよさそうです。

 

未開拓のクライアントに営業をかける場合

既知のクライアントと並行したいのが、未開拓への営業。新規案件の獲得はフリーランスの死活問題に関わりますから、目標を立て定期的に獲得していきたいところです。

メリットとしては、獲得できれば仕事と収入の幅が広がることで売上の安定に大きく寄与します。また受注の可否はさておき、自分が関わりたい案件を狙えることも魅力。キャリア・スキルアップの観点からも積極的な営業が望ましいでしょう。

重要なポイントとして「自分がやりたいこと」以外に「現在のスキルよりレベルが高いと思われる」ところに営業をかけること。もちろん「受注できたらラッキー」程度で大丈夫です。もし、仕事を取れれば新たな「キャリアステップ」になる上、次で使える実績も上積みされます。
そして、仮に直近の案件獲得にならなくても、実際に、顔合わせや打ち合わせなどできればしめたもの。相手に「自分の顔」と「スキル」を印象づけられれば、後々の相談につながることもあります。

筆者も、自分がやりたい仕事をしている企業に連絡を取ったことは何度もありますが、意外なほど会って話を聞いてくれるものですし、後の案件獲得にもつながっています。
未開拓のクライアントに営業をかける場合は、何よりも行動力が重要。営業が苦手なクリエイターも多いですが、繰り返すことで反省点や改善点が見つかり、営業スキルは一生使える武器となります。もともと新規の開拓は難易度が高く、断れやすいもの。「断られたらどうしよう」と考えている暇があるなら、どんどん連絡をしましょう!

他にも、仕事上のつながりとは関係のない友人知人に「聞く・紹介してもらう」こともおすすめです。後編で紹介する『SNSなどで「自分の仕事」を発信し続ける』にも繋がりますが、意外な形で仕事や案件が舞い込んできたりするものです。

再び筆者の経験で恐縮ですが、友人が勤める飲食店の店長に「Webサイトはないのか?」と質問したところ「作りたいけれど、デザイナーを知らない」となり、「それでは私が作りましょうか」と制作を請けることになった経験もあります。仕事相手でなくても案件獲得のチャンスは常に潜んでいるのです。

ただし、初受注は業務のすり合わせやギャラ交渉など、制作以外の手間がかかるのがややデメリットです。成約に至らず余計な時間を使うこともありますが、別案件で話が来ることもあります。既知のクライアント同様、そして営業スキルを上げる意味でも継続的に開拓を行いましょう。

 

まとめ

今回は、「既知のクライアントに営業をかける場合」と「未開拓のクライアントに営業をする場合」のコツや実例をご紹介しました。
一番のポイントは、やはり「会う」ことでしょうか。ITが普及した現在、もちろん直接会えればいいですが、オンラインでも顔を合わすことができ、物理的な距離という問題も解決しやすくなっています。

後編では残りの「案件紹介を行っているサイトへの登録」と「クラウドソーシングの利用」、「SNSなどで自分の仕事を発信し続ける」などを掘り下げ解説していこうと思います。
フリーランスが仕事を獲得する際には、今回紹介した項目と残りの3つをまんべんなく実行していくことをおすすめしますので、ぜひ合わせてお読みください。

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