フリーランスデザイナーの収入を安定させる単価設定のポイント|収入とキャリアをアップさせるコツも解説

フリーランスデザイナーが収入を安定させるためには、案件の単価設定を正しく行うことが大切です。

しかし、単価設定の基本がわからず、安すぎる単価で仕事を受け続けてしまう方も多いでしょう。また、収入が不安定なばかりに低単価案件を多くこなし、疲弊してしまうデザイナーも多くいます。結果として、スキルの幅が広がらず、キャリアアップができない悪循環に陥ってしまうことも。

本記事では、フリーランスデザイナーが収入を安定させるための単価設定のポイントと、収入アップとキャリアアップを叶えるために何をすれば良いのかをわかりやすく解説します。

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単価設定の基本|フリーランスデザイナーの収入相場を正しく理解する

単価設定にいきなり取り掛かる前に、まずはフリーランスデザイナーの収入相場がどれくらいなのかを把握しましょう。

統計データから見るフリーランスデザイナーの収入相場

フリーランス協会の『フリーランス白書2025』によると、現在の年収として最も回答数が多かったのは200万円~400万円で、全体の26.5%。次いで、400万円~600万円が21.0%で、年収400万円以上と回答した割合は全体の47.7%を占めています。

フリーランスは稼働時間と収入が比例する傾向があるため、一概に平均年収を求めることは難しいですが、おおよそ300万円~600万円程度が収入の平均と捉えることができるでしょう。

契約形態による違いも理解する(準委任契約・請負契約)

また、フリーランスには『準委任契約(委任契約)』と『請負契約』があります。
それぞれの契約形態により報酬の考え方も変わるため、その前提は理解しておきましょう。

【準委任契約】
1時間あたりの単価(=時給)【請負契約】
成果物に対する単価

ですが、結論として、どちらも時給換算と捉えて問題ありません。
準委任の場合は単純に自分が1時間稼働する単価を設定しますが、請負の場合も同様に、その成果物を完成させるためには何時間かかり、1時間稼働をいくらと設定するか、という考え方です。

フリーランスデザイナーが理想の収入を得るための単価設定のポイント

それでは、フリーランスデザイナーの平均年収を理解したところで、理想の収入を得るために重要なポイントを2つ、ご紹介します。

「生活できるか」ではなく「事業として成立するか」を考える

まず、フリーランスとしての売上を考える前に、「月間または年間にいくら収入を得なければならないか」というおおまかな目標を立てましょう。
ここで重要なのが、「月にどのくらいあれば生活できるか」ではなく「事業としての利益が出るようにするためにはいくら収入を得る必要があるか」を考えることです。

例えば、会社勤めのサラリーマンはよく「自分の給料の3倍稼げ」と言われます。
サラリーマンの稼ぎ=売上がそのまま利益になるのではなく、そこから人件費や設備費などの経費を差し引いた後の金額が会社の利益になるためです。

フリーランスだと、ついつい「生活が成り立つかどうか」を第一に考えがちです。
それももちろん重要ですが、フリーランスも一つの事業。経費などを差し引いた後の金額を利益として捉え、利益が出るように案件獲得や単価設定を行いましょう。

デザイナー特有の経費を考慮する

加えて、デザイナーには特有の経費があります。
Adobeなどのデザインソフトの利用費や、デザイン関連の書籍や制作に用いる素材の購入など、一般的にはかからない費用が発生することが多いです。
そうした経費を差し引いても、確実に利益が出る収入を得ることが健全と言えるでしょう。

例えば、東京都産業労働局の「業種別経営動向調査」によれば、令和元年度のデザイン業の人件費比率は41.5%です。
つまり、「自らの給料(人件費)」として30万円を確保したいと仮定した際、人件費率を40%とすると、月間75万円の売上があれば安心と言えます。

ですが、黒字企業の平均である人件費率約34%を目指すなら、月収30万円のためには約88万円の売上を目指すのが理想的です。

あくまでこれは一例ですので、自身の状況に合わせて売上の目標を立ててみましょう。
大切なのは利益を出すことを前提に、単価設定を行うことです。

参考:東京都産業労働局 「業種別経営動向調査

収入を安定させるための単価設定方法

それでは実際に、フリーランスデザイナーとして収入を安定かつ最大化させる単価設定の方法を見ていきましょう。

方法① 最も確実な「時給換算」で設定する

最もシンプルで確実な方法は「時給換算」です。

例えば、土日祝を休みとした場合、月の平均稼働日数は21日ほど。1日8時間働くと仮定すると、月の稼働時間は168時間となります。
月の売上目標を75万円とした場合、これを時間単価に換算すると以下のようになります。

【1時間あたりの必要売上】約4,464円(75万円 ÷ 168時間)
【1日あたりの必要売上】 約35,714円(75万円 ÷ 21日)

時給×稼働時間=基本の売上設定です。

「実稼働」と「付帯業務」の切り分け

ここで考慮したいのは、168時間のすべてを「制作(お金を生む時間)」に充てられるわけではないという点です。デザイン業には、打ち合わせ、事務作業、営業活動、スキルアップといった「直接請求できない時間」が必ず発生します。

仮に稼働時間の30%をこうした付帯業務に充てるとすると、制作に充てられる時間は実質約118時間。
この場合、制作1時間あたりの単価は約6,356円まで引き上げる必要があります。
実際、時間単価をここまで上げることは難しいかもしれませんが、可能な限り付帯業務の時間を削減する工夫を行いましょう。

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方法② 案件ごとの「制作物単価」で設定する

別の方法として、制作物に対して価格をつける「制作物単価」があります。

たとえば、デザイナーであれば「名刺5,000円(初案3案/片面デザイン)」や、「パンフレット8,000円(1ページ)」などと設定しておくと、すぐに見積もりが提示できるので便利です。

価格決定にあたっては上述の時給換算から算出するもよし、グラフィックデザインであれば「公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)」のデザイン料金表を参考にするのも良いでしょう。ただし、これは1994年に改訂されたものなので、現在の価格感とずれているのもあるので、あくまで参考程度に活用ください。

参考:公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)デザイン料金表

 

Webデザインに関しては、作業範囲・要件の定義が多岐にわたるので一概には言えませんが、制作会社のWebサイトを比較するとおおまかな相場観がわかってくるので、それを参考に自分なりの価格設定をするのも良いでしょう。
ライティングに関しては文字単価での計算方法もありますが、昨今は非常に安価な価格設定も散見されます。できれば時給、もしくはページ単価での算出方法をおすすめします。

フリーランスデザイナーが「収入が低い」と悩む原因と対策

「フリーランスで頑張りたいけど、収入が低くて挫折しそう」
「価格交渉がうまくできず、低単価で案件を受けてしまう」

そういったお悩みを抱える方も多いでしょう。
なぜフリーランスデザイナーは収入が低くなりがちなのでしょうか?その原因と対策を考えてみます。

クラウドソーシングの低単価案件から脱却する

ありがちなのが、クラウドソーシングで低単価案件ばかり受けてしまうことです。
単価が低いため、収入のためには量をこなさなければならず、結果として同じような低単価案件ばかりこなす状態に。結果として、疲弊するばかりでスキルアップができず、キャリアアップも叶わない悪循環に陥る可能性があります。

この状況を脱却するため、案件獲得のチャネルを新規開拓し、様々な案件をこなして経験を増やしましょう。
デザイナー仲間から案件を紹介してもらったり、SNSの案件募集に応募するなど、視野を広げて案件を探してみましょう。

フリーランスの案件獲得のコツについてはこちらもチェック▼
『フリーランスの案件獲得を安定させる6つの方法と考え方』

修正無制限はNG!利益を削らないための「契約ルール」

デザインを提出した後にクライアントから修正依頼が来ることはもちろんあります。
しかし、修正回数を決めておらず何度も何度も修正作業が発生し、時間ばかりかかってしまった……というのはよくある話です。

契約を結ぶ前には必ず、「修正は○回まで。以降の修正は請求額の○%を加算する」または「○日までにいただいた修正は対応する」など、修正回数上限の目安をあらかじめ決めておきましょう。
そうすることで、クライアントも修正回数を意識してくれるため、無理のないスケジュールで案件を進めることができたり、無駄な修正依頼やトラブル防止に繋がります。

利益を確保するための「契約ルール」を事前にしっかりと定めておきましょう。

スキルや時間の「安売り」をせず、自分の価値を大切にする

先述の通り、クラウドソーシングなどでは単価が非常に安い案件も多く、デザイナーのスキルや時間の「安売り」と捉えられるものもあります。

そうした案件も、経験を積む意味では良いでしょう。ですが、そればかりになってしまうと、スキルアップやキャリアアップができないことはもちろん、「どうしてこんな安い報酬で頑張らないといけないのだろう」というネガティブな思いを抱いてしまい、心身にも良くありません。
デザイナーとしての自分の価値を発揮できる案件を選ぶことを心がけましょう。

また、低すぎる報酬に対してこちらから単価を提示した場合、クライアントとの価格交渉が発生することもあります。その際も、言われるがまま承諾するのではなく、先方の要望を理解したうえで自分の意見も伝える強さを持ちましょう。
その時に重要なのは、根拠を持って交渉に臨むこと。前述の通り、価格相場を踏まえた金額を提示する、自身の経歴などを理論的に伝えるなど、説得感を持った交渉を行うことが重要です。
報酬やギャラ交渉にお悩みの際は、下記記事をご参考ください。

『ギャランティ交渉で覚えておくべきこと~フリーランスクリエイターに立ちはだかる壁!』

フリーランスデザイナーが収入を最大化させるためのポイント

最後に、単価設定の基本に加え、フリーランスデザイナーとして収入を最大化させるためのポイントをご紹介します。
自らの仕事に自信を持って、適正な単価で仕事を受けることは基本ですが、そのさらに先、スキルアップして収入を最大化することを目指してキャリアを形成しましょう。

デザイン+αのスキルを掛け合わせて希少性を高める

例えば、デザインスキルだけが高いデザイナーよりも、マーケティング視点を持ったデザイナーの方が市場価値は高く評価されるでしょう。
なぜなら、デザイナーはデザインを通して商品やサービスの価値を伝え、売上に繋げることを求められるからです。

つまり、デザイナーだからといってデザインスキルだけを伸ばすのではなく、マーケティングやSEOのスキル、コーディングの習得やUIUXの観点を学ぶなど、+αのスキルを身につけることが重要です。
幅広く案件を受け、仕事を通して習得することはもちろん、案件が落ち着いた期間を勉強の時間に充てるなど、フリーランスの柔軟性を活用してスキルアップを目指しましょう。

フリーランスの仕事が途切れた時の対処法についてはこちらもチェック▼
『フリーランスの仕事が途切れたらどうする?5つの対処法と安定受注のための戦略【クリエイター向け】』

継続収入で月々の収益を安定させる

収入の基盤ができていないと、目の前の生活に必死になるあまり、自身のキャリアを長期的な視点で見ることが難しくなります。
そうなると、キャリアアップやスキルアップを目指し、計画的に案件を受注することもできないでしょう。

つまり、継続して収入を得られる生活基盤を整えることが重要です。
定期的に受注する案件を見つけたり、それが難しいならエージェントを利用して案件の紹介を受ける、一時的に派遣デザイナーとして働いてみるなど、視野を広く持って基盤づくりに努めましょう。
働き方を見直すことで人脈が広がり、案件獲得の窓口を新規開拓でき、案件受注数を増やすことに成功するデザイナーも多いです。

フリーランスだからといってすべてを一人で抱え込まず、活用できるものはとことん活用しましょう!

正しい単価設定が収入とキャリアを安定させる

ここまで、フリーランスデザイナーの収入を安定させる単価設定の方法と、収入を最大化させるためのポイントを解説しました。

フリーランスで生計を立てるためには、自身で適切な単価を設定し、収益を確保できるだけの収入を得る必要があります。それは簡単なことではありませんが、自身のキャリアと収入をアップするための確実な方法を見つけることで、望むキャリアを形成することができます。

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