第2回【ポートフォリオの作り方】基本編(上)~大手外資代理店の元スタジオマネージャーが解説!

クリエイティブ業界への架け橋、ポートフォリオ。グラフィックデザイナーの採用に長く関わって来た視点から、基本姿勢などを前回はお伝えしました。そして今回からはいよいよ具体的な制作方法を解説します。まずは、基本的なポートフォリオの作り方です。一般的なデザインプロダクションを突破するための基本編を2回に分けてお届けします。

作品の棚卸し

ポートフォリオ制作にあたって最初に始めるべきは、自身のデザイン作品の『棚卸し』です。
自分が今まで作って来たデザイン作品を全てリストアップして、そのデザインを1つ1つ再確認してみましょう。慎重に過去の作品を振り返ってください。忘れている物はありませんか?うっかり忘れて過去の名作を見落とさないためには友人、同僚などに尋ねてみるのも良いでしょう。全作品をリストアップできたら、クオリティを今の目で見直してください。デザイナーとしてのスキルは日々アップしているはずなので、昔の作品を当時の印象で眺めるのではなく「今の厳しい目でクオリティチェック」をします。学生作品や自主作品であれば、ここで手直しを加えることも重要です。

カテゴライズ

次は『カテゴライズ』。
作品を分類し区切りを付けることは、1ページ目から最終ページまでを「流し見させない」ために効果があります。全く区切りのないポートフォリオは単調に最終ページへ流れ着いてしまうので、後ほど出て来る『リズム』を付けるためにも必要なテクニックです。各カテゴリーの始まりには「扉」を付けることを忘れずにお願いします。分類分けの方法は自由です。一般的にはデザイン物のブランド、業種、ツールなどで分ける方が多いようです。しかし、個性を表すことも可能です。一例を挙げますと、「●、◆、■」でカテゴライズされたポートフォリオがありました。おやっと思い、何かを尋ねると「●◆■はイラストでよく使うパターンなので、それぞれを使った作品群でまとめました」とのこと。なかなかユニークで面白いアイディアですね。

基本フォーマット

全体を通した『フォーマット』は必要です。『フォーマット』がないと「全体に締まりがない」印象になります。しかし、それが自分を縛り過ぎては意味がないでしょう。自分の決めたルールに縛られてデザイン、レイアウトが難しくなったりしている方をたまに見かけます。当たり前ですがポートフォリオの主役は掲載作品ですから、「必要以上に凝った『フォーマット』は逆効果」になってしまいます。
精緻に作り込んだサイバー空間に作品が並んでいるポートフォリオにお目にかかったことがありますが、メージをめくるごとに気が重くなって来ました。あくまで「同じ作品集の1ページであることを示せる『フォーマット』」で充分でしょう。

お気に入りの作品は前へ

次は作品の『掲載順』です。
トップには「一番のお気に入り」または「最も評価が高かった」作品にします。その後の数ページには良い作品を集めるのが効果的でしょう。第一印象はとても重要です。第一印象でネガティブな印象を与えてしまうとそこが判断基準になりますので、後半に良い作品があっても、「中には良い作品もある」で片付けてしまう可能性があります。逆に最初に良い印象を植え付けられれば「人間だから全てが良い作品にはならない」と弁護する気持ちになります。

カテゴライズに個性が見える

さて、ここで重要な注意点があります。「カテゴライズの方法」「トップに1番の作品」というこの2点を成立させるのがなかなかに難しいのです。1番の作品を含むグループをトップにしたとしても、そのグループの他のデザインがパッとしないのでは意味がありませんね。ですから、どのような『カテゴライズ』にするかは時間をかけて慎重に決定してほしいですし、ここの判断があなたの個性として採用者には見えることになります。

全体のリズム

トップページが決まってもまだ苦労は続きます。。。
全体の作品順が重要なのは言うまでもありません。「全体の『リズム』を常に意識して」作品順をデザインして行きます。

(掲載のヒント)
・同じような印象の作品を続けない
・部分的に小さな驚きのある展開を意識する
・見開きページの使用でダイナミックさを演出する
・カテゴリーの扉を気分のリフレッシュとして利用する
・モックアップの写真を効果的に使う

※写真使用に関しては次週に詳しくお話しします

ページ数

「ポートフォリオは何ページで作ればいいですか?」この質問はとてもよく受けます。難しい質問です。ページ数が多くても飽きずに最後まで楽しめるものもありますし、ページ数も作品数も少ないけれど存在感があり印象強いポートフォリオもありました。筆者自身の印象では、一般的に10見開き(20ページ)から15見開き(30ページ)あれば充分と感じます。そして、○ページ以内に収める!という意識よりも、そもそもどのような『カテゴライズ』『リズム』にするのかの方が重要と言えます。

ポートフォリオは、トップで良い印象を与えて、その気持ちのまま最後までたどり着かせることが大事です。そのために全体の『リズム』を意識し、よ~く考えてください。

次回は「作り方:基本編(下)」です。掲載作品の扱い方もお話しします。お楽しみに。

【ポートフォリオの作り方】
【第1回】 ~まず始めに~

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