【ケアレスミス防止】「モデリング&TOTE」でミスを減らす方法!

クライアントから依頼を受け、Web制作をするディレクターやクリエイターにとって、クライアントとの「信頼関係」は何より大切なもの。どんなに見栄え良く制作しても、Webサイトのぺージ構成を間違えた、情報に抜けがあったなどのミスが発覚した途端、それまで積み上げた信用は一気にガタ落ち。
そこで今回はついつい、つまらないミスをやってしまう自分を変えるためのちょっとしたコツをご紹介しましょう。

ミスを繰り返すのは、実は…単なる自己暗示だった!?

「あのWebデザイナー、センスがあっていつもいいデザインを上げてくれるんだけど、なぜか細かいミスが多いんだよね。性格が大雑把?なのかな…」

このセリフにドキッとした方、もしかして自分の凡ミスに悩まされていないでしょうか。あるいは打ち合わせ日時を間違えた、遅刻したなどのポカで、クライアントから冷たい眼差しを浴びてしまったなんて経験は?

こうしたミスはささいなものの、繰り返せば「あのディレクター(Webデザイナー)、ちゃんとやってくれるのかな」という仕事そのものへの不信感にもつながりかねません。

「そうは言っても、ミスしたくてしてるわけじゃない!気をつけているのにミスするから困ってるんだ…!」
という声も聞こえてきそうですね。でも実は、この「気をつけている」というところが曲者なのです。

ただ漠然と「ミスをしちゃいけない」と思っている時、頭の中では自分が失敗してしまった状況が描き出されています。するとミスをする自分』が自己イメージとして無意識の中に刷り込まれます。そして、その自己イメージがつまらないミスを誘発するという悪循環に陥ってしまうのです。

『モデリング』で理想の自分をつくり上げる

『ミスをする自分』という悪い自己イメージを払拭するには、『仕事を完璧にこなす理想の自分』を思い描くことが早道です。しかも、できるだけ具体的に仕事内容を思い浮かべ、それをきっちりと仕上げる自分の姿を鮮明に思い描いてみましょう

この時、心理学でよく使われる「モデリング」テクニックが役に立ちます。これは目標となる人を決め、そのやり方を真似して自分のものにするという方法。これは、武道などで弟子が師匠の技を身につけていくさまを思い浮かべるとわかりやすいでしょう。

具体的には、「こんな風に仕事をしたい」と思う上司や同僚を見つけて、その言動をつぶさに観察。仕事をこなす手順やスピード、クライアントや周囲とのコミュニケーションのとり方、Webサイトなどの制作の様子を細かくチェックし、そのイメージを脳に焼きつけます。可能であれば、Web制作に当たってどんなことに気をつけているか、常に意識していることは何かと言ったようなことまで聞いてみるのもいいでしょう。

そして、その理想像と自分を重ね合わせ、その人と同じように仕事を進める自分をイメージします。できるだけ細かく鮮明に思い描くことで『自分はその仕事をうまくこなしている』と、「脳に錯覚を起こさせる」ことができます。すると不思議なことに、実際の仕事場面でも同様に行動ができるようになるのです。

「TOTE」モデルで成功パターンを強化する!

もちろん、人によっては「モデリング」のイメージ自体がすぐに身につくとは限りません。『またミスしてしまった…』と自信を失うことがあるかもしれません。そんな時のためにもう一つ、「TOTEモデル」の考え方を覚えておくと良いでしょう。

「TOTE」とは、『Test(テスト)・Operate(作業)・Test(テスト)・Exit(退出)』の頭文字をとった造語で、現状から理想の状態へと変化していくための行動パターンを表しています。実例をもとに、その流れを見てみます。

現状:凡ミスを繰り返す
テスト:「理想の状態(=ミスなく仕事を仕上げる)」と「現状」を比較する
作業:理想の状態に近づくために改善策を実行する(例えば、忘れてはならない重要事項やミスしがちなポイントを紙に書き出し、目につくところに貼る・仕事の手順を細分化し一つひとつを丁寧に行う・仕事の途中経過を上司に報告、その都度ミスがないかをチェックするなど)
テスト:作業によって、理想の状態に近づいているかをチェック。変化がない場合は作業方法を変え、理想の状態になるまで「作業」と「テスト」を繰り返す
退出:ミスをせずに仕事ができるようになり、クライアントや上司から信頼される

大切なのは、ミスをした時に「また失敗した」と落ち込むのではなく、どうしてミスをしたのか、どうすれば繰り返さずにすむのかを具体的に考えた上で行動に移すこと。そしてミスがなくなるまで、何度でも繰り返すことなのです。

それは何のための仕事なのか?大局を見ること

クライアントから会社PRのために、Webサイトの制作を依頼されたとします。打ち合わせを重ねる中で、必要な内容やターゲットは誰か、PRは動画かキャッチコピーか、SNSとの連動はどこまでやるか、締めはいつかなどが決まります。
そして、その決定事項に従い作業を進めるわけですが、実は「目の前の作業に没頭しすぎてミスが起こる」というケースもよく見かけます。

例えば、クライアントに言われるまま情報を詰め込んだら見にくいサイトになってしまった、デザインを重視し過ぎてコーディングに無理がある、プラグインを重ねすぎてシステムがバグった…などなど。
こうした失敗を防ぐには「この仕事の目的は何か」という大局を常に意識する、全体を俯瞰することが大切です。

PRのためなら「その会社の良さをいかにアピールするか」を念頭に置き作業を進めれば、要素の絞り込みや見せ方の強弱などに自然と目が向き、全体の構成もシンプルになっていくはずでしょう。

つまり、クライアントや上司に言われるままに動くような「やらされ仕事」では、姿勢がおのずと受け身になり、目の前ばかりにとらわれミスが出やすくなります。「自分は何のためにこの作業をしているか」を意識し考え、大局を見据えて仕事を進めると自然とミスが減っていくのです。

「ミス=前向きなフィードバック」の思考で失敗は成功のもとへ

多くの人が、ビジネスで成功を収めた人物の自叙伝や体験記、あるいは「プロジェクトX」や「情熱大陸」のようなビジネス・ドキュメンタリーを見たことがあると思います。
こうしたサクセス・ストーリーを見ると、どんな成功者でもすべてが順調、失敗やトラブルを経験しない人などはまずいません。むしろ失敗に失敗を重ねた末に、やっと成功を手にしたという話がほとんどではないでしょうか。

では、うまくいく人といかない人の違いはどこにあるのでしょう?

それはミスをした時、『単なる失敗』ととらえるか、あるいは『フィードバック』ととらえるかで変わってきます。「失敗」と考えるだけだと、落ち込み気力も奪われそこで立ち止まってしまう。けれども「ミス=前向きなフィードバック=学び」と考えると、次はどう動くべきか頭を切り替えられ、新たな一歩を踏み出すことができるのです。これをそれこそ飽きもせず何度でも繰り返せる人が、成功をつかみ取っていると言えるでしょう。

まとめ

このように「ミス」を減らすという過程の中で、ミスそのものへの意識や見方を変えれば、減らしたり情報の宝庫とさえなり得るのです。「モデリング」や「TOTE」による成功パターンの強化とともに、根本原因や改善を常に考え、ミスから惜しみなく学び取る習慣を身につけましょう。
そうすれば、落ち込むだけの不毛な時間と自分から脱却できるはずに違いありません。

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