短時間でも熟睡して疲れを取りたい。そんなときどうする?みんながやっている”短時間熟睡法”

納期が近づき業務が立て込んでくると、自ずと労働時間も長くなりプライベートを圧迫してきます。そのため「いつも通りの睡眠時間が取れないっ」という事態も起こりがちに。そんな時、短時間でも効率よく睡眠を得るにはどうしたらいいのでしょうか。編集者としてビジネス情報誌や女性誌で睡眠企画を立案、識者への取材・記事執筆にあたっていた筆者が、クリエイターにおすすめの”短時間熟睡法”を取材しました。

 

短時間熟睡のための基礎知識

まず人の睡眠というのは周知の通り、「レム睡眠(浅い眠り)」「ノンレム睡眠(深い眠り)」を一晩に何回か繰り返しながら睡眠をとっています。
「ノンレム睡眠」には大脳を休ませる働きがあり、どちらかと言えば体より頭が疲れることが多いクリエイターなどは、「ノンレム睡眠」でいかにして頭の疲れを取るかが大事です。

その上で、睡眠の中でも、入眠した最初に現れる「ノンレム睡眠」が最も深い睡眠となります。つまりここでぐっすり深く眠れると、仮に全体の睡眠時間が短くても満足度の高い睡眠が得られやすくなるので、短時間熟睡を実現するためには「最初のノンレム睡眠」をどうするかがカギとなってくるのです。

だからこそ、疲れているから休みたいけど寝る時間があまりないとか、寝過ごしたらどうしようなどと言った”心理的な不安”で、睡眠を浅くする原因を減らすべく、取材した方法などを参考に安心材料を増やし、眠ることに集中できればと思います。

 

その1:ブルーライトを”逆活用”する

クリエイターが業務のメインツールとしているパソコン。この液晶画面などに使われている「ブルーライト」は、睡眠の妨げになると言われていますよね。それは、ブルーライトが光の中でも目への刺激が強く、覚醒効果があるためなのです。

「睡眠の質を高めるために、眠る2時間前にはスマホやパソコンは見ないように」なんてこともよく耳にしますが、ギリギリまで仕事をして少しだけ寝て、また仕事に戻らなくては……という状況で、それができればそもそも睡眠不足にはならないだろうし、苦労もしない、そんな言葉が聞こえてきそうです。

しかし実は、この”ブルーライトの特徴”を逆手にとり安心材料として「短眠に活かす」人もいるのです。

「スマホで起床時間にアラームをかけ、すぐ使える手元に置いておくんです。そして、設定時刻にアラームが鳴ったら、止めながら同時にスマホを開き、明るい画面で”ネットニュースやメールチェックをする(ぼんやりしながら見るだけもよし)”。そうするとブルーライトのせいで、だんだん目が冴えてきて頭も目覚めてくるんです。ニュースやメールのチェックはどのみちやらなければいけないことなので、できるようになれば時短にもなりますよ。
今まで、もう2~3時間程しか眠れそうにないときには寝過ごしたらと不安で、そのまま”徹夜”したりしていたんですが、意外にスッキリ起きられるとわかり、この安心感からか短時間でも熟睡できるようになりました」
(エンジニア 34歳)

 

その2:寝る前に2分程度のストレッチをする

寝る前のストレッチは、血流をよくすることで深部体温を下げ、寝付きをよくすると聞きますが、実はそれだけではなく”寝起きのよさと睡眠による疲労感の除去を促す作用”もあるのです。寝起きのよさと睡眠の疲労感除去は、安心して眠る際の精神的助けにもなりますね。

とはいえ時間がないから「とにかく寝たい!」というときに、10分も20分もストレッチなんかやりたくないし、気分的にもおっくう。そんな時オススメなのが、体の先端となる手先・足先、中央部分と言える股関節のストレッチだけをすること。

「手」は片手の指をもう片手で押さえ、手首をゆっくり反らせる動作を3~4回ずつ、「足」も足指をそらせた状態で持ち、ゆっくりと膝を伸ばす動作を3~4回ずつ。「股関節」は床に座った状態で足の両裏をつけ合わせ、かかとを股のほうに近づけます。そして膝の上に手を置き、20~30回程度リズミカルに押します。こうするだけで、手足の先端まで血行がよくなっていきます。

「手と足のストレッチはベッドで横になってもできます。だから股関節のストレッチが終わったらそのままベッドにもぐり込み、目をつぶった状態で手足をやっています。普段の運動不足もあり気持ちよくて、そのまま寝落ちすることもあるくらいです」
(Webディレクター 33歳)

 

その3:深呼吸でリラックス度を高める

ご存知の方も多いかと思いますが、深呼吸には心拍数を下げて血圧を安定させる作用があります。これによって”心身がリラックス”して入眠しやすくなります。特に直前まで仕事などしていた場合は、心拍数など高くなっている可能性もありますので、深い眠りを促すためには必要不可欠です。

部屋を暗くしベッドに入ったら目をつむり、あおむけの状態になります。そこから鼻からゆっくり息を肺へ吸い込みます。5秒程度が目安。そして今度は、ゆっくりと鼻から息を吐きながら、お腹をぺちゃんこにするイメージで息を吐いていきます。今度は10秒程度が目安です。この動作をゆっくり数回繰り返します。

「普段、深呼吸をすることもないので最初は慣れませんでした。しかし毎回やるようにしていたら、5~6回深呼吸をやるうちに寝てしまい、気付いたら起きる時間になっていたということがほとんどです。コロリと眠れるようになりました。呼吸に集中できると早く寝られるので、アイマスクと耳栓を愛用しています!」
(Webデザイナー 35歳)

 

その4:熟睡環境を整える

少ししか寝られないときほど「すぐ起きられるように」と、自分の家でも”わざと”狭いソファや床の上など、寝心地の悪いところを選ぶ人も少なくありません。しかし上述のように、入眠した最初のノンレム睡眠で深く眠るために心地いい環境を準備し、「熟睡できる環境を整えること」が大切になってくるのです。

当然、これは短時間睡眠に限ったことではありませんが、体を締め付けない肌触りのいいパジャマ・清潔なシーツ・程よい硬さのマット・自然な呼吸を妨げない枕・リラックスした姿勢を保つ抱き枕といった、寝具などの吟味はもちろん、部屋の明るさ・湿度・騒音回避も重要です。

明るさに関しては、目というものがスタンドライト程度の明かりで途中覚醒してしまうほど光を捉えるので、眠りを浅くします。短時間しか眠れないときほど、部屋の照明は落としたほうがいいと言えます。

また、日本睡眠科学研究所によると温度ついては、夏は25~26℃、冬は22~23℃、湿度は50~60%が理想とされています。しかし、特に温度については「部屋を涼しくし暖かい布団で寝るほうが好き」、「裸でブランケット1枚で寝られる温度が好き」など、好みも大きいところ。目安を参考にして自分が最も気持ちよく、短い時間でも充実感を得られる温度や湿度を見つけてみるとよいでしょう。

 

短時間熟睡で大切になってくることのひとつに「睡眠時間が短いから体が休まらない」という思い込みがあります。例え睡眠時間が長くても質が悪ければ”睡眠不足”となり、その逆もまた然りで、睡眠時間が短くても上記のような工夫と知識などで、疲労回復を促すことが可能となり得るのです。睡眠がとれないときこそ、深い眠りを目指し睡眠を大切にしていきたいものですね。

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