海外のクリエイティブ業界から学ぶ! 『スマートスピーカー』活用法とマーケティングのヒント

欧米ではSiriや Alexa、GoogleなどAI音声アシスタントを搭載した「スマートスピーカー」の普及率が高くなっています。今後は既知以外の新しい活用法として、デザインや音楽・デジタル分野においても需要の高まりが一層見込まれそうです。今回は知っていると便利な機能や海外のコラボレーション例などを交え、クリエィティブ業界におけるスマートスピーカーの活用法とマーケティングのヒントをお届けしようと思います。

 

必要な最新情報を一括オーダー! “フラッシュブリーフィング・スキル”とは?

スマートスピーカーの普及において国際的な米調査会社「Gartner」 によれば、2020年にはアメリカにおける所帯のうち、75%がスマートスピーカーを所有すること、かつインターネットユーザーのうち30%がブラウズの際に、スマートスピーカーを利用すると予測されています。

すでに使い慣れている人々も多く、活用法は多岐にわたります。まずは、その中でAlexaユーザーが上手に活用している“フラッシュブリーフィング・スキル(Flash briefing skill)”についてご紹介します。

ここでの「スキル」は、わかりやすく言うとスマートフォンのアプリに当たるものと考えてもらえれば理解しやすいかもしれません。いろいろあるスキルの中で「仕事効率化」に役立ちそうなものが、この“フラッシュブリーフィング・スキル”。これはニュースやブログ、インタビューなどの最新情報をまとめて聞ける機能のことです。
Alexaが普及しているアメリカでは、デジタルやマーケティング、イベントなどのコンテンツも豊富で5000以上もの選択肢があります。

あらかじめスキルでこの設定をしておけば「Alexa、今日のイベントは?」、「Alexa、ブログの新しい投稿は?」など、いちいち個別に聞かなくても「Alexa、ニュース」だけですべての設定コンテンツが順々に流れていき、忙しい業務中に質問する手間が省けます。
さらに「Alexa、次」と言えば不要なニュースは飛ばすことができ、また優先順位の変更も可能となっているので、必要な情報が個人にカスタマイズされた状態で得られ、ルーティンの効率化を図れるのです。

今後は日本でも、クリエイターやWebディレクターに役立つコンテンツがさらに増えることを期待したいところです。デスクワークも多いクリエイターにとって、作業をしながら手を止めることなく、制作のアイデアや最新の業界情報などが聞けるようになれば、仕事効率もアップするに違いありません。

 

限定コンテンツから生まれる「新しいメディアとマーケティング」の形

昨年9月に、「Google Home」 は雑誌「Vogue」とタッグを組み、限定オーディオコンテンツを作成し話題を呼びました。Vogue誌の記事を音声として録音し、ハリウッド女優ジェニファー・ローレンスの一面インタビューなどをコンテンツとして提供したのです。
これは「限定コンテンツ」というプレミアム感に興味を示した人々を新読者層として開拓することはもちろん、雑誌やオンラインマガジン以外の新しいメディアの形として非常に意味があるとも言えます。
雑誌というアナログ的なものが、デジタルを通して新しい形で表現できる上に、その相互作用を利用した新たな読者層や購買に繋げていくことも可能になります。

この手法は、例えば、自社のニュースレターやメールマガジン、ブログのポストにも応用できるでしょう。

スマートスピーカーならではのユニークな限定コンテンツとして「Amazon Echo」「Google Home」「HomePod」向けに作成。読者のみが参加できるイベント情報や特別割引コードなどを盛り込むことで、ニュースレターやメールマガジンの定期講読数、ブログのPVアップの可能性がさらに高まるチャンスとなります。

 

スマートスピーカーでサウンドアート!! BBCとミュージシャンのコラボレーション

この春、BBCはスマートスピーカーを使った実験的なワークショップ「Singing with Machine(機械と歌う)」を行いました。イギリスで著名なアーティスト、Lia Mice・Graham Dunning・Natalie Sharp・Wesley Goatleyの4名を招き、Alexa を用いたミュージックとサウンドアートを作るコラボレーションを試みたのです。
普段は最新テクノロジーを使わないアーティスト達がそれぞれ日替わりで、スマートスピーカーのテクニシャンと共同作業、AI音声アシスタントによるミュージックを製作して完成度の高い6曲が生まれました。

さらに6月、バルセロナで25年も続く「Sonarフェスティバル」においては、3日間の「Singing with Machine」ワークショップを開催。BBCのシニアソフトウェアエンジニアであるTim Cowlishawは、「スマートスピーカーによるミュージック製作は、低コストながら納得できるレベルのクオリティとなった上に、新しい形のインタラクションを編み出せるのが魅力だ」と語りました。

これらの実験的なワークショップは、BBCがラジオ番組などに使用するサウンドにとっても、有益なイベントとなったようです。また一つの機能を違った側面から見て、より新しいものが生み出される事例とも考えられます。
特にWebなどを扱うクリエイターにとっては、動画や音声を利用したWebサイトが増加する昨今、サウンドやスマートスピーカーを利用したインタラクションデザインのヒントになり得ることも示唆しています。


 

まとめ

このように、情報収集の効率化やコンテンツ・マーケティング、クライアントや消費者の新規獲得など、ビジネス・アイデアにも繋がる可能性を秘めているスマートスピーカー。また、音声を利用することによって、視覚的なデザインにも新しい形が生まれるかもしれません。海外のスマートスピーカー利用法を参考に、さらなる創造性を模索して見てはいかがでしょうか。

 

出典元:
https://www.bbc.co.uk/rd/blog/2018-04-irfs-weeknotes-number-265
https://www.geekwire.com/2018/alexas-flash-briefing-tops-5000-skills-content-providers-learn-want-hear/
https://www.clearvoice.com/blog/6-competitive-ways-to-do-content-marketing-with-smart-speakers/

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