第2回【編集ライター】仕事の受け方・編集とのやりとりの違い~紙媒体出身者がWeb媒体で注意すること~

前回『【編集ライター】紙媒体出身者がWeb媒体で注意すること~キャリアチェンジの心得~』が大きな反響をいただきましたので、さらに踏み込んで、細かいシチュエーションにおける注意点を解説したいと思います。
第2回は、Webならではの編集・ライターに求められることや、編集とのやり取りの注意点です。

連載いただくのは、第1回でも執筆をされた簗場久美子さん。
ご自身も、紙媒体での編集・ライティングからWeb関連へのキャリアチェンジ経験があり、現在はWeb関連のコンサル・ディレクションでも活躍されているほか、セミナー等でWebライターの育成も行っています。

原稿力より拡散力

Webメディアで仕事がしたいとWeb関係者に相談すると、必ずといっていいほど聞かれることがあります。それは「SNSをやっていますか」ということ。「SNSはやっていない、興味はないと言われると、どうしてWebで仕事をしたいって言うのか疑問になる」と嘆くWeb編集者もいます。

Web編集者・ライターには、「原稿の内容に間違いがないか」「読者にメリットのある内容になっているか」といった、紙媒体での「自分の手掛けた作品に責任をもつ」ことにプラスして、「書いた記事を読んでもらえるスキル」が求められます

紙媒体は、書籍やムックはもちろんのこと、雑誌に至るまで、すべてテーマに即して全体が編集されています。そのため、読者は表紙を見て、それを手に取るのかどうか決めます。

雑誌であれば、そのテイストが好きというような固定ファンもいて、どんなテーマでも信用で買ってくれることもある。そして、購入してさえもらえれば、中の記事は読んでもらえる可能性がグッと高まります。乱暴に言ってしまえば、紙媒体の編集者・ライターは記事のクオリティにさえ尽力してさえいれば済むのです。そうすれば、翌号も手に取ってもらえますから。つまり、紙媒体では、クオリティのキープこそが販売部数貢献になるのです。

一方、Web媒体は、ターゲット層やジャンル、カテゴリーは設定されているものの、紙媒体でいうところの「編集」は存在しません。各Webメディアで扱われている記事、ひとつひとつが個別の扱いです。しかも、それらの記事は日々更新され、あっという間に多くの記事の中に埋もれてしまいます。

第1回でも書かせていただきましたが、Webメディアのよしあしの最大の指針はPVです。Web編集者が仕事を発注するにあたって、あなたが媒体全体のPVに貢献できるかどうかは原稿力以上に重要なポイントになります。そのため、書いた記事を自分のSNSで紹介、拡散できるのかが問われるのです。記事を書くだけでなく、宣伝もする。それができないとWebの世界では生きていけません。

WebへのキャリアチェンジにSNSが必要なもうひとつの理由

自身のSNSを持つメリットは、記事の拡散だけではありません。読者に寄り添う記事を書けるようになることでもあります。

読者がどのように記事を探すのか、facebookやtwitterでどんな記事が拡散されているのか、インスタグラムで今話題になっているのはどんなものなのか。それが書き手である自分でわからなければ、当然のことながら、読んでもらえる記事は書けません。記事執筆における情報収集のためにもSNSをもつことは必要なのです。
Web媒体において、紙媒体編集者・ライターは経験者です。編集できて、書けて、当然。そこにプラスして、ネットリテラシーの高さが求められるのです。

仕事の受注にも影響するSNS

Web編集者の多くが、「ライター希望の応募を受けると、必ずその人のSNSをチェックする」と言います。SNSにどんな記事を書いているのか、どんなテイストの発信をしているのかは、その人のスキルを確認するのに便利なツールです。
あるWebメディアの編集者は、「ネットを回遊して、これはという人にこちらから原稿執筆のお願いをすることもよくある」と言います。つまり、ブログなどで原稿を書くこと自体が営業活動にもなるということです。逆に言うと、「Webで仕事をしたいというくせに、これだけSNSを持つことが簡単なご時世に何ら行動していない人は役に立たない」と判断されかねないということです。

メールスキルも高めよう

また、Web媒体では、インターネット上のみのやりとりで仕事が完結することが多々あります。
どこに住んでいても仕事ができるのは大きなメリットですが、編集部に立ち寄ったり、打ち合わせで直接会って話をしたりができないため、紙媒体を手掛けるときのような、編集者との信頼関係が築きにくいのがデメリット。ニュアンスのあるコミュニケーションがとりにくいのです。

文書でのやりとりは、時として、無遠慮になってしまったり、逆に固すぎて違和感があったりします。文字通り、お互いに「相手の顔が見えない」状態であることを理解し、ミスコミュニケーションが起らないように、紙媒体以上の配慮が必要です。
とくに、ギャラの交渉や支払日、契約書の取り交わし方法のほか、締め切り日の確認、納品方法は要注意。紙媒体は文化的で紳士協定的な要素が多分にあったと思いますが、Webの世界はもっとビジネスライクです。しかも、各社の独自性が高い。新しい仕事を受けるごとに、確実に、でもていねいに確認していきましょう。

<プロフィール>
簗場久美子
四半世紀以上にわたり、女性誌やライフスタイル誌など、多くのメジャー紙媒体で編集・ライティングに携わる。現在はコラム執筆他、Webマガジンのコンサルティング、ディレクション等で活躍。未経験者のWebライター育成にも尽力、実践的レクチャーに定評がある。

第1回【編集ライター】紙媒体出身者がWeb媒体で注意すること~キャリアチェンジの心得~

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