【フリーランスあるある】クライアントからの“無茶振り依頼”は受けるべき?断るべき?

急すぎる締め切り、ふわっとしすぎる内容、驚くほどの低単価。フリーランスとして活動していれば、一度は遭遇する“無茶振り”な案件。無理して引き受けると他の仕事にも支障が出てしまうけれど、断ったら次は仕事をもらえないかもしれないし、せっかく培った信頼関係を崩してしまうかもしれない……。そんな不安から、少々無理をしてでも引き受けてしまったという人は少なくありません。
世の中、どんな「無茶振り案件」があるのか、クリエイターが実際に遭遇した例を紹介します。最後に無茶振り案件のメリットデメリットもまとめました。

 

経験者多数?!フリーランスが実際に遭遇した無茶振り案件

・『明日発売する新商品のページを今日中に作れませんか?』(37歳・Webデザイナー)
「『今写真撮影をしているので今日中にデータは送れます!』とのこと。丁重に断ったけど、『なんとかなりませんかね?』と食い下がる先方。物理的に無理なんですが……」

急ぎの案件が突如舞い込んでくることは、けっして珍しくありません。しかし、いくらなんでも、明日発売する商品を効果的にPRするためのWebページを、たった半日で作るなんていくらなんでも不可能ですよね。

「適当でいいんで!」などと言われることもありますが、こちらもいい加減な仕事をするわけにはいきません。「スケジュールに余裕があれば引き受けられるのに……」と、悔しい思いをしながらお断りしたというクリエイターも多いようです。

・『コラムを3本ほど書けますか?』(35歳・ライター)
「どんな媒体に、何文字くらいで、どんな内容で、どんな人に向けたものか、ほとんど情報がない依頼も多い。何度も質問を繰り返して情報をかき集めることも。ヒアリングシートも作っていますがほぼ白紙で送ってくるクライアントも少なくありません」

クリエイターにとって、情報の少ない依頼ほど困るものはありませんよね。ライターであれば、大まかなテーマと文字数、記事全体のイメージや文章のタッチ、SEOを意識したキーワードやターゲット層など、文章を書く上で最低限必要な情報がないと書き進めることができません。
しかし、依頼する側も「どんな風に書いて欲しいのか」をそれほど細かく考えていないまま依頼していることもあるので、いざ原稿が上がってから「書き直して欲しい」と修正が入ることもあるようです。

お互いの認識にズレが生じないよう、念入りな打ち合わせやヒアリングシートによる確認が大切なのですが、これらの重要性はクライアントになかなか理解してもらえないようです。

・『アクセス数が多かったらお金を払います』(29歳・Webライター)
「打ち合わせの最後に、『報酬はアクセス数が多ければお支払いします』と言われたことがあります。もらえるかどうかもわからないのに仕事しろっていうの?」

これはとっても常識外れな依頼です。
スーパーで買い物をするとき、レストランで食事をする時、ケーキ屋でケーキを買う時、「美味しければお金を払います」なんてことは言いませんよね。クリエイターの仕事も、お金と引き換えが大前提。
フリーランス歴が浅いうちは「大した経験もないし仕方ないか……」などと思ってしまいそうなものですが、報酬がはっきりとしない、もらえるかどうかどうかも定かではないような仕事はプロに依頼するべき仕事ではないですよね。

・「デザインはお任せします」(38歳・パッケージデザイナー)
「『お任せします』と言われることが多いです。具体的に聞こうとしても、『だいたいこんな感じで』や『かっこいい感じで!』など、イメージが抽象的すぎて。もちろん、あとから修正の嵐です」

「お任せします」という言葉はまさに地雷!「好きに作っていいんだ!」と思ってしまいそうなものですが、いざ作品を提出すると「ここが違う」「イメージが違う」「やり直して欲しい」など、あとから修正依頼がわんさか出てくる恐れもあり、せっかく作った作品が当初とは似ても似つかないものに変わってしまうことも。
「最初の時間を返して」と言いたくなりますよね。

 

無茶振り案件、受ける?受けない?

無茶な要求や急すぎる依頼でも、信用で成り立つフリーランスの仕事にとっては多少の無理も聞いてナンボ。しかし、無茶振り案件を引き受けることで、時間のロスや他の仕事に影響が出るようなことは避けたいですよね。

クライアントからの無茶振り案件を引き受けるメリット・デメリットを比較してみましょう。
—–
無茶振り案件を受けるメリット
・次回も依頼してくれる可能性が広がる
・経験になる

無茶振り案件を受けるデメリット
・一つの仕事にかける時間が減る
・一度引き受けると次回も同じ条件を飲まざるを得なくなる
・どんどん要求が増える恐れ

無茶振り案件を受けないメリット
・スケジュールに余裕を持てる
・仕事を精査できる
・断る勇気を持てる

無茶振り案件を受けないデメリット
・次の依頼はないかもしれない(他のクリエイターに変えられてしまうかも)
—–

無茶振り案件を“受ける”・“受けない”それぞれにメリットとデメリットがあります。
自分にとって実績となるものやしたい仕事であれば少々無茶な依頼でも引き受けたいものですが、断りきれずに引き受けて他の仕事に支障が出るのは避けたいところです。

フリーランスの強みは、クライアントと直接交渉ができること。
無茶振り案件が舞い込んできたときは安易に引き受けず、ときにはクライアントに代替案を提案したり勇気を出してお断りするなど、お互いにとって良い方法を探していけるといいですね。

 

<過去の記事です>
【フリーランス・起業への道 番外編】
・あるある話~まさか、TVでもないのに訴えられた!?~
・あるある話~マジ?クライアントが倒産!~

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*