【若手デザイナー転職】これだけはやってほしい~クリエイティブ業界情報の収集~

【若手デザイナー転職】これだけはやってほしい~クリエイティブ業界情報の収集~

デザイナーになってしばらく経ち、自身のキャリアを改めて考え直す方も増えたのではないでしょうか。

ユウクリでは「【20代はじめての転職】やっておいてほしいことセミナー」と題し、転職するしないに関係なくキャリアを考える上で考えていただきたい、若手デザイナー向けのセミナーを開催しました。本記事はそのまとめとなります。

6月9日(火)に第2回目のセミナーが開催されますので、詳細は下記よりご覧ください。
第2回【20代はじめての転職】やっておいてほしいことセミナー~転職にむけた自己分析の方法~

転職する上で考えておきたいこと

自身のキャリアを考えることは非常に大切なことです。

「今の会社にあと何年は勤め続けよう」と計画を立てたり、過去と現在の自分のやりたいことに変化が生まれることは当然です。だれもが「自分の人生を良くしたい」と考え、その手段の一つとして転職という方法をとります。

ユウクリでは成功した転職を「転職でかなえたい明確な目的があり、それを達成している状態」を指しています。転職の明確な目的がないと、転職中に方向性がブレてしまい、結果的に転職を繰り返してしまう可能性があります。

そのため、転職活動を始める前に「なぜ転職したいのか」を深掘りし、自分の中に転職の軸を作ることが重要だと考えています。

現在の求人動向について

次に、現在は転職しやすい状況なのかどうかを見ていきましょう。

「求職者一人当たり何件の求人があるか」を示す有効求人倍率では、2020年度は「1.8」の結果に。一人当たり1.8件の求人があるということになるので、市場は働き手を求めている状況にあります。

出典:一般職業紹介状況/構成労働省

コロナウイルスによる影響もあり一時は求人数の減少したものの、経済活動の再開もあり2021年の求人数も増加の傾向にあると思われます。ただし、選考基準が厳しくなった一面もあるため、即戦力重視の傾向が強まっていることを念頭に置きましょう。

そのため、実務経験が数年の若手デザイナーは自身の保有スキルを客観的に判断し、志望企業とどのような点でマッチングするかを慎重に判断する必要があります。

業界天気図と媒体天気図

天気図?と思われる方もいるかと思いますが、これは業界や媒体の経済状況を可視化し分かりやすくまとめたものです。デザイナーで転職を考える際は必ず業界と媒体の天気図を確認し、現在と将来の自分がどの位置にいるのかを把握する必要があります。

デザイン業界は経済の影響を受けやすく、採用活動もそれに比例しています。転職の中で安定性を求める場合、自身の目指す業界やその業界の顧客の景気状況はどうなっているか、安定して採用を行っているか確認しましょう。

業界天気図

下記の図で、デザイナーに人気のある業界は文字を黄色に塗っています。食品、化粧品、アパレル、生活雑貨は「市場が停滞(好転の兆しはみられる状態)している」見立てです。逆に「市場が成長、業績堅調」なのが、形のないサービス、つまり無形商材を取り扱う業界です。

SaaS企業やBtoB企業など、自身とは接点がないような商材を取り扱う企業にも興味を持てると、手堅い職業選択ができるかもしれません。日本にもそんな成長規模の大きい企業がたくさん存在しますので、その成長性に注目して企業選択をするのもおすすめです。

媒体天気図

次に媒体天気図を見ていきましょう。

これは天気が悪いから転職が出来ない、という意味合いではありません。客観的に自身が身を置くor目指す業界の現状を把握に活用し、今後のキャリア形成の参考としていきましょう。

Web広告/Webデザイン/UIUX

天気:快晴
Web関連は市場が成熟し、需要は右肩上がりで好調です。

業界の魅力は何といっても、スピード感がある中で需要のあるデザインに携われ、最新スキルを身に付けることが出来る点です。技術革新やトレンドの流れも速く、ある勉強意欲は必要ですが、市場からのニーズはしばらく高い状態が続きそうです。

スピード感がある業界だからこそブランク期間があると厳しくみられるので注意が必要です。また、実績がバナーやLPデザインの制作のみとなると、転職時に選択の幅を狭めてしまいます。コーディングやアクセス解析などプラスαのスキルを身に付けることも検討しましょう。

パッケージデザイン

天気:薄日
コロナウイルスにより消費行動に大きな変化が生まれましたが、店頭に並ぶ商品が作られ続ける限り必要があるため一定の需要があり、ユウクリでも求人数が増加傾向にあります。ブランディングの提案以外にも、展開図~形状提案やビジュアルの作り込みが出来る点がデザイナーとしての強みです。

しかし、展開図ありきのレイアウト中心となったり、デザイン要素が限られた業務の割合が多くなってしまうと仕事の幅が広げにくいかもしれません。絵作りが得意なのか、ロジック的デザインが得意なのか、自身のキャラ立ちを明確化し活躍の場を広げることが大切です。

什器・販促

天気:くもり
コロナの影響を受けつつも店頭販促はじわじわ継続しており、スーパーやドラックストア系列の化粧品や日用品はさほど影響をを受けていません。

【什器】
強みは展開図が把握でき、立体感覚を掴んでいるところです。完成図面を作る際の合成スキルも強みと言えます。
ただし平面デザイン、特に情報整理のデザインは、他媒体経験者と比較すると劣っているとして判断されることもあるため、転職時の媒体選択は慎重にしたいところです。

【販促】
POPやポスターなど、「売る」ことを目的とした商業デザインに関わることが出来る点が強みです。
ただしチラシだけ、DMだけと、実績の幅を狭めてしまうと次の転職の幅に影響が出ます。有形無形を問わずにデザイン守備の範囲を広げていくと、様々な環境下で販促のプロフェッショナルとして活躍できます。

広告

天気:
人気のある業界ではありますが、コロナウイルスの影響を大きく受け依頼数がかなり減っている厳しい状況です。絵作りや幅広い媒体への対応により高い経験値を積むことが出来ます。

しかし、携わっているものが代理店案件が中心となると企画や案出しの経験を積みにくくなります。そのため、転職のタイミングには注意しましょう。

エディトリアル

天気:雷雨
コロナ以前に電子書籍の普及で紙書籍の発行が大幅に減少しており、業界自体が厳しくあります。ですが、強みは何と言っても情報整理。最近ではインフォグラフィックを活用するシーンも増え、レイアウト力が武器になるでしょう。

しかし、広告デザインなど絵作りのスキルに懸念があります。また、業界的にも縮小傾向にあるのも事実ですので、IRや社内報などのBtoB系に視野を広げる、もしくは販促などプラスαの経験を詰める企業でスキルアップを目指しましょう。

質疑応答

上記の他にも、参加者の方からは下記のようなご質問をいただき、その場でキャリアアドバイザーが回答させていただきました。

~質問一部抜粋~

・転職して残業時間を減らしたいのですが、そういう転職って駄目でしょうか・・?
・インハウスデザイナーから制作会社に転職する際のポイントが知りたいです
・エージェントと自己応募、どちらの方が転職しやすかったり先行する可能性が高いでしょうか?
・目指したい業界が曇りや雨の場合、特に気を付けるべきことや意識すべきことはありますか?
・BtoB企業のライフワークバランスはどうでしょうか?。

 

次回セミナーでも質疑応答の時間を設けます。転職についてのお悩み、気になることがあれば是非ご質問ください!

次回セミナーを開催します!

第一回のセミナーを参加していなくても大丈夫。6月9日(水)には、若手デザイナーを対象にした第2回目のセミナーを開催いたします。

テーマは【転職にむけた自己分析の方法】です。

冒頭で、転職には「なぜ転職したいのかを深掘りし、自分の中に転職の軸を作ることが重要」だとお伝えしました。その具体的な考え方と実践方法になります。セルフブランディングやそれに必要なための自身の棚卸し、その後就職軸の作り方をお知らせします。

ウェビナー形式となっており、ご自身の顔は見えないようになっているた気軽にご参加いただけます。

詳細お申し込みは下記URLからお申し込みください。
https://www.y-create.co.jp/seminar/detail/44?blog