こんにちは。クリエイターワークス研究所の宮本(まるこ)です。
前回までは、コロナ禍のリモートワークにまつわる働き方の実態について調査してきました。
今回からは、 クリエイターの今後の働き方や、クリエイターの情報インプット方法について実態調査報告を展開していきたいと思っています。
これからの働き方。30代以降のクリエイターは『副業』に興味あり!
コロナ禍でリモートワークが普遍化していったことで、『副業』や『パラレルワーク』など様々な働き方の選択肢が増えていきました。
そこで、今回は、現在活躍中のクリエイターに「今後どのような働き方をしたいか?」アンケート調査してみました。
一般的にも『副業』が当たり前になりつつあるからか、クリエイターにとっても『副業』は興味が強いようです。
一方、『パラレルキャリア』については20%前半に留まり、新しい働き方としてはまだ興味関心が低い結果となりました。
さらに、年代別でも見ていきます。
■20代
まだ実務を積む時期として考えられているからか、『会社員』がダントツ1位。
続いて、『フリーランス』や『副業』への意欲も高いことが伺えます。
■30代
『副業』の興味関心が強いクリエイターが多いことが分かりました。
さらに、『パラレルキャリア』についても他年代の中ではトップとなっており、比較的興味関心を持っている年代のようです。
20代の下積み経験を経て第一線で活躍できるスキルが身につくと、今のポジションを維持しながら他で活躍できるフィールドを探したくなるのかもしれませんね。
■40代
30代と同様、『副業』がトップですが、30代よりも『会社員』との差が広がっています。
これは、40代でキャリアやライフステージが安定してきたことにより、『副業』への興味関心がさらに強くなっているためでしょうか。
一方で、『クリエイターではない道を検討』の項目が20代・30代に比べ微増しているという点も見逃せないですね。
■50代
30代・40代に引き続き『副業』が不動のトップ。
さらに、年代が上がるにつれて2位の『会社員』との差が開いています。
『クリエイターではない道を検討』の項目では、40代より1%増加しています。
海外へのチャレンジ、早期リタイア、地域貢献を検討しているクリエイターも
『その他』項目では、以下のような多様な考えを持つクリエイターの声が聞けました。
これからのキャリアを考えるクリエイターの皆さんにとってもヒントになるワードもあるかと思いますので、ぜひ参考にしてみていただければと思います。
■海外への展望
・海外で通用するデザイナーになりたい(フリーランス・個人事業主 デザイナー/40代後半女性)
・現状維持+海外の仕事(フリーランス・個人事業主 デザイナー/30代後半女性)
■収入UP
・収入面や人員を多くするような会社として大きくなっていくのを目指しています(広告制作会社 会社経営者 デザイナー/30代後半女性)
・複数の収入を得られるようにしたい(フリーランス・個人事業主 デザイナー/30代後半女性)
■キャリア
・このままフリーランスが良いのか正社員がいいのが悩んでいる(フリーランス・個人事業主 デザイナー/30代前半男性)
・今はフリーランスですが、将来を見据えると会社員も視野に入れています。なりたいというよりは、そういう道も考えておかないとなというところです(フリーランス・個人事業主 デザイナー/40代前半女性)
・状況によって会社員とフリーを自由に行き来できるようになりたい。そのためのスキルアップと情報収集は続けていきたいです(フリーランス・個人事業主 デザイナー/30代後半女性)
・会社員として働き人脈やスキル、資金を充分に充当した後フリーランスに転向(派遣社員 ゲーム会社 プランナー/20代後半女性)
■ワークライフバランス
・派遣のままでマイペースに働きたい(派遣社員 デザイナー/30代後半女性)
・母親になるので、無理のない働き方ができるといいなと思っています(正社員 メーカー・事業会社 企画デザイナー/20代後半女性)
・忙しくこのままでは死にそうなので少し落ちつきたい(正社員 広告制作会社 アートディレクター/30代後半女性)
■地域貢献
・地域活動を発展させて、ソーシャルワーカーとして活動していきたい(フリーランス・個人事業主 ライター/40代後半女性)
■早期リタイア
・50歳でFIRE(フリーランス・個人事業主 デザイナー/40代前半男性)
■その他
・どれかではなく貪欲に全て可能にしたい。やりたい事を直ぐに始められる環境作りを今年の目標にしている(正社員 広告制作会社 デザイナー/40代後半男性)
まとめ
今回は、これからのキャリアについてクリエイターがどんな事を考えているのか?について見ていきました。
年代毎にキャリアステージが異なるので、特に20代と30代以降には大きな変化が見えました。
さらには、上記のコメントにあるように、海外を目指すクリエイターやデザイナーというスキルを生かして地域貢献していきたいと考えているクリエイターもいれば、早期リタイアをしてセカンドライフを検討しているクリエイターもおり、それぞれ自分らしく人生を歩もうとしていることも分かりました。
クリエイターは専門職であるからこそ、20代のうちにベースとなるスキルをしっかり身に着けておくことで、その後のキャリアの幅も広がっていくのかもしれませんね。
・20代は基盤作りとして『会社員』としての働き方を維持したいクリエイターが多い
・30代は第一線で活躍できるスキルが備わってきたことで『副業』への意欲が高まってくるクリエイターが多い
・40代はキャリアやライフステージが安定してくることでさらに『副業』への意欲が高まるクリエイターが多いが、その反面、『クリエイターではない道を検討』をしていくクリエイターも微増
・50代も引き続き『副業』がトップだが、2位の『会社員』との差が最も開いている
・『パラレルキャリア』にはまだ興味関心が高いクリエイターは少ない。