テーマ:「進行管理(制作ディレクター)の業務、及び進行管理費が何を意味するかがわかるようになる」
所要時間:約5分
見積書の中に「進行管理費」という項目が入っており、これはなんだろうと思ったことはありませんか?
一般的に進行管理(制作ディレクション)とは
- スケジュールを立て
- 変更やトラブルなどが起きていないかの進捗管理をして
- 納期に間に合うようにスケジュール調整を行う
人を指します。
本日は制作業務における「進行管理(制作ディレクター)」についてのお話です。
進行管理は「縁の下の力持ち」。
あまり知られていないけれど重要な業務なのです。
ユウクリでは進行管理人材のご提案が可能です。
大型のプロジェクトや物量が多いプロジェクトの場合、進行管理がいるといないとでは業務効率が大きく変わるケースが多くあります。
プロジェクトの運用でお困りの企業ご担当者様は以下よりお気軽にご相談下さい。
▶デザイナー・クリエイター様
進行管理(制作ディレクター)の役割
制作物が完成するまでには、いくつかの工程があります。
進行管理は依頼から納品までの全ての工程において、クライアントとクリエイターの間に立って進行していきます。
<制作の主な流れ>
- クライアントから依頼を受ける
- 全体のフロー、ルール作成
- スケジュールの作成
- スタッフのアサイン(ディレクターが行う場合もあり)
- 依頼内容、素材をまとめてクリエイターにオリエンテーションを行う
- 全体の進捗管理
- 各スタッフへの連絡、スケジュールの調整
- 初稿が出たら依頼内容に沿っているかクオリティチェック。必要に応じて出し戻しを行う
- クライアントへ提出
- 戻し内容の取りまとめ・不明点などの確認
- 再校出しのチェック・提出
- 最終確認・入稿作業
※印刷が関係してくるものや什器や立体もの、納品まで行う場合はさらに工程あり
撮影がある場合はスタッフも大勢になり、さらに工程も増えていきます。
変更が生じた場合には、限られた時間の中で調整して、各スタッフに指示を与え動かしていきます。
進行管理(制作ディレクター)の仕事の範囲
コンテンツの意図や目的、ターゲットから、どんな内容のコンテンツにするのか全体の企画・構成を考えるのが進行管理の仕事です。
進行管理の仕事の範囲は幅広く、主にクライアントとクリエイターの窓口業務がほとんどになります。
特に重要なものは下記の3つです。
スケジュール作成
依頼を受けたら、まず納期と制作物の内容を確認します。
どの作業にどれくらい時間がかかるかを試算し、納品日から逆算してスケジュールを立てていきます。
はじめにスケジュールを立てることで、「いつまでに」「誰が」「何を」やればいいのかが明確になり、各スタッフが効率よく作業を行うことができます。
クオリティの担保
進行管理はクライアントの意向をきちんとクリエイターに伝え、上がってきたデザインや原稿がその通りの内容になっているか、間違えていないかをチェックすることで、クオリティを高めています。
ルールがきちんと守られていないと、その分修正も多くなり時間がかかってしまいます。
そのようなことが起こらないよう、特にたくさんのスタッフが関わるプロジェクトでは、レギュレーションやルールをあらかじめ作成し周知しておきます。
制作途中で発生した変更や注意点などもその都度共有し、最新の情報を改定しマニュアル化していきます。
各種連絡
進行管理にはハブとしての役割もあります。
大きな変更があったり、予期せぬトラブルが発生した場合、連絡が遅くなったり状況を把握していないメンバーがいることは命取りです。
全体に気を配りつつ、何かあったときには関係者と速やかに連携をとっていくことも重要な業務です。
▶企業ご担当者様
▶デザイナー・クリエイター様
進行管理がいないとどうなる?
制作物の完成には必ず納期があります。
万が一、納期に間に合わないようなことがあれば、会社の信用を失うことになってしまいます。
常に進捗を管理している進行管理がいないと、プロジェクトはどうなってしまうのでしょう…?
納期に間に合わなくなる
時にはクライアントの意向が伝わらず、思いのほか修正に時間がかかってしまうことがあります。
そのような場合はどこかで作業の遅れを調整しなければなりません。
また提出や戻しに遅れや不備がある場合も、「どうなってますか?」「この日までに提出してください」と制作関係者のおしりをたたき、納期に間に合うように全体のスケジュールを管理しています。
何を優先すればよいか分からなくなる
プロジェクトを効率的に進めるためには、どの作業から行うか、優先順位を明確にしておくことが重要です。
優先度の高い作業から着手すれば、効率も良くなります。
今どの段階なのかが明確であれば、あとどれくらいの時間が必要なのかスケジュールも立てやすくなります。
スタッフの進捗を把握していれば、トラブル時もスムーズに対処することができます。
進行管理がいることで得られるメリット
進行管理は多くの作業を円滑に進め、関係者間の連携を強化することで、プロジェクト全体の効率と品質を向上させます。
具体的に、進行管理がいることで得られるメリットは3つあります。
ディレクターがクリエイティブなアイデア出しと実行に集中できる
進行管理がスケジュール管理、リソース調整、進捗確認などの煩雑な業務を一手に引き受けることで、ディレクターは本来の業務であるクリエイティブなアイデア出しと実行に集中できます。
ディレクターは企画立案やコンテンツの質を高めることに注力できるため、結果としてより魅力的なデザインや原稿が制作できます。
効率的なスケジューリングとリソース管理により全体の生産性が向上する
進行管理は、各作業の納期や担当者を明確にし、効率的なスケジュールを作成するのも仕事です。また、リソースの適切な配分により、無駄な作業や手戻りを防ぎ、プロジェクト全体の生産性を高めます。
進行管理がいることで、納期遅延のリスクを最小限に抑え、高品質な制作物を期日内に納品することが可能です。
役割の明確な分担により健康的なコミュニケーションが促される
進行管理が関係者の間に立ち、コミュニケーションを円滑に進めることで、情報共有がスムーズになり認識の齟齬を防ぎます。また、各担当者の役割分担を明確にすることで、責任の所在が明確になり、円滑なコミュニケーションを促します。
これにより、チーム全体の連携が強化され、より良い制作物の完成に近づくでしょう。
進行管理に必要なこと
進行管理には、スタッフが効率良く仕事を進められるよう、プロジェクトを管理する能力が必要です。
司令塔として、スタッフへの指示出しやサポートするスキルとマネジメント力も必要とされます。
また、先を見越した根回しなど、細かいところまでケアできる対応力と制作に関する知識、そして何よりも臨機応変に対応するための経験がものを言うポジションです。
プロデューサー・アートディレクターとの違いは?
プロデューサーは主に予算の管理をする立場です。営業が兼ねているケースも多くあります。
アートディレクターは、制作現場全体を仕切る「現場監督」のようなポジションです。
これらの職種と比較した場合、進行管理(制作ディレクター)は「助監督」や「AD」のようなポジションに近く、決定した方針やスケジュールを元に、細かな調整をサポートすることが多くなります。
ただし会社によって「プロデューサー」と「ディレクター」のすみわけがなかったり、ディレクターと進行管理のすみわけがなかったりすることもあり、これらは明確な線引きが難しい職種でもあります。
仕事の範囲も会社や案件によって少しずつ違いがあり、スタッフのアサインやディレクションまで行う場合や、予算の管理までを行う場合、もしくは進捗管理だけを行う場合があります。
長期・大量案件では進行管理が必須
長期案件や制作スタッフが複数名稼働するような大量案件においては、進行管理は必須です。
クリエイターの得意分野や、スケジュールや稼働状況を確認しながら振り分けを行う必要があるため、スムーズな進行能力が必要になります。
また、フィードバックごとにルールの統一や伝達事項を共有することで、クオリティ担保にも貢献します。
ユウクリではどうやっている?
ユウクリでは、はじめに制作フローや制作ルールを作成し、必要な人数のデザイナーやライターを集め、進行管理が窓口となってチームを動かしていきます。
効率的に進捗管理を行うため、グループウェアなどを使用してステータスを共有し、チーム全体で進捗状況の見える化を行っています。
また、体制構築後も定例ミーティングを行い、ルールの改善やメンバーの調整など運用体制の見直しを行っています。
▶企業ご担当者様
▶デザイナー・クリエイター様
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進行管理の手配をご希望の場合や体制構築にお困りの際は、下記までお気軽にお問い合わせください。
▽お電話・メールのお問い合わせ▽
株式会社ユウクリ
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