【新卒採用 活用事例】地方×プロダクトデザイナー

【新卒採用 活用事例】地方×プロダクトデザイナー

【新卒採用 活用事例】
今回の「ステキに出会う旅」は、社名非公開…ですが、東海圏にて座椅子の製造・販売をしている企業です。地方企業でありながら、「プロダクトデザイナー」という希少職種での新卒採用を効率的に行い、採用成功している秘訣を取締役副社長様に伺います。

 

- まず貴社の事業について教えてください。

インテリア製品の製造販売で、特に座椅子をはじめとしたリクライニング機能がある椅子をつくっています。その商品を法人の小売企業様に販売するBtoB事業と、自社ブランドをネットで販売するBtoC事業を展開しています。社員数は、パート含めて27名です。

- 今回募集していた部署とその人数を教えてください。

商品企画部で、デザイン設計をする部署になります。
いわゆる「プロダクトデザイナー」なので、外観の意匠にとどまらず、中身の設計・図面を描き、商品の仕様までしっかり確定させるデザイナーですね。今全部で4名です。美大芸大就活ナビで2名採用できたので、4月から6名になる予定です。※3月取材時

- プロダクトデザイナーの仕事はどんな内容ですか。

仕事内容は大きく3つあります。1つ目は商品企画です。具体的には、どのような人々をターゲットに、どのような価値を提供する商品を開発するかを考えます。2つ目は設計と試作です。設計では図面を作成し、それを元に実物の試作を行います。3つ目は、製品に付随する説明書やパッケージデザインの作成などです。

中小企業なので、基本的に量産する前までの殆どの工程はデザイナーがやっています。

地方かつ希少職種、中途採用での母数の少なさに限界を感じていた

- 今回『美大芸大就活ナビ』のご利用に至った背景と課題を教えてください。

当社は当然即戦力での中途採用もしています。ただ、希望の方はなかなか労働市場に出てきません。それなら中途も新卒も変わらないかなと思いました。

当社で募集しているデザイナーは「プロダクトデザイナー」ですが、世の中には様々なプロダクトがあります。自動車や家電…その中でも生活関連商品で、中途での即戦力採用だと相当少なく、また東海圏や県単位ではほぼ該当者がいません。

たとえば一般的な採用サイトを利用しようと考えて、事前に対象となる登録者の母数はどのくらいか聞きますよね。プロダクトデザイン経験ありで、最近活動していて、この県に転職希望、年齢はこのぐらい…と条件を指定して絞り込んでいくと、はっきり言って”1桁”です。なので、総合的な採用サイトは使ったことがありません。

新卒採用サービスを利用するにしても同じで、募集職種が特殊ですしクリエイター職は専門職です。当社が情報発信するにも広く浅くではなく、ピンポイントで専門性のあるメディアに直接アプローチした方がいいと感じていました。

大学への説明会だけでは「学生にちゃんと出会えている感覚」が感じられなかった

- 『美大芸大就活ナビ』を利用する前は、どのように新卒採用をしていたのでしょうか。

『美大芸大就活ナビ』を利用する前は、関東や関西の美大に直接説明会に行っていました。でもやっぱりしんどいですよね…笑

説明会は毎年5~6大学に実施していました。採用のためですのでその苦労は厭いません。ただ交通費などの面に加え、成果がゼロのときもあります。それは仕方がないのですが、効率面で疑問を感じていました。

ほかにも大学があるし、開いた説明会に必ずしも学生が来るわけではない。知名度の有無にかかわらず「本当に学生にミートしている」「ちゃんと出会えている」という感覚があまり感じられなかったのです。

- 学校での説明会は、手応えがないことが多かったのですか?

一定程度はありますよ。ただビジネスでもそうですが人々の情報接点が多様化して、接触頻度や媒体なども10年前と今とでは全く違いますよね。
学校に出向いて説明会を開くのは、有効な手段の一つではあると思います。ただ常に「これが果たしてベストな方法か?」という意識はありました。

- 『美大芸大就活ナビ』を知ったきっかけは?

説明会で訪れた学校で、学生向けの資料を見たのが最初でした。それで「学生はこういうところに集まるのか」と思った記憶があります。そのあと『美大芸大就活ナビ』のような面白いサービスがあるのなら、ちょっと使ってみようと思いました。私も結構新しいものを試してみる派なのですが、使ってみたら意外とレスポンスがありました。

“選んでもらう立場”という自覚、自社情報の充実が信頼感や安心感につながる

- 『美大芸大就活ナビ』の運用時に工夫していたことはありますか?

基本的なことですが…。我々は名も知られていない地方の小企業ですので、基本的には“選んでもらう立場”だと思っています。であれば、学生が知りたそうな自社の情報をしっかりサイトに載せる。事業内容や今やっていること、頑張りたいこと、また就業条件など基本的なことまできっちり載せる。

大学に直接行って説明すれば、そのこと自体が信頼感や安心感となり、学生へのエンゲージメントにつながります。ですが完全にオンラインだと、この画面しか勝負する場所がない。スマホ上でしか見られないのに、だったらこの情報を充実させないとTikTokみたいにピッと上に飛ばして終わりじゃないですか笑。

だから仕事を探している学生に必要な情報は、しっかり最初から載せる。それは大前提としてあります。

運用という意味では、逆に学生がちゃんと情報を載せているか記入率も見ています。アクティブに自分のプロフィール・ポートフォリオなど情報をしっかり記入している学生は真面目だと感じますし、印象がいいです。あと当社の場合は「プロダクト専攻」ということがはっきりしているので、プロダクト専攻の学生を中心に「いいね」していました。

“地方でもプロダクトデザイナーをやりたい“は目的意識があり、覚悟がある

- 今回選考で重視していた点はありますか?

求める人物像は部署ごとに定めています。

一つは問題やニーズに主体的に取り組んで商品を生み出せること。世の中に必要とされている商品をつくる力があるか。2つ目は収集した情報を知識として蓄積し、知恵として発揮できるということ。3つ目が、課題解決のために自ら働きかけ、周りと一緒に物事を推進できること。デザイナーもひとりで仕事しているわけではなく、社内外を巻き込んでデザイン設計しています。

基本的に一次選考は人物的な面で、二次選考はスキル面を見る選考にしています。人物的な面では根が真面目で素直か、努力できる人かどうか。そして「こういう人だったらいいな」よりは、「こういう人はダメだ」という減点方式です。

スキル面は二次で課題を設けて、プレゼンしてもらいます。商品企画をしてデッサンを起こす課題で、考える力を見ますね。世の中に対する洞察力や情報収集力、論理的思考力、それを現場で僕たちに説明するプレゼン力です。実際にモノは作らないですが、絵を描いてもらってデザイン力を見ています。

- 今回採用したお二人に関してはいかがでしょうか。

二人に関しては、一人は地元で一人は遠方の学生でした。遠方の学生は、わざわざ海を渡ってくるぐらいだから、その意欲をまず買った。それは自分のやりたいことや興味に対して行動力があるということなので。

当社のような地方の小さな会社でデザインをやりたいということは、目的意識や意欲がしっかりあるからだと思います。特別給料が高いわけでもないし、福利厚生が充実しているわけでもない。だから自分の仕事にプライドがあって、デザインがやりたい意欲がある人しか、当社を受けないと思います。そこでまず半分合格しているようなものです。「覚悟があるか、本気か」どうかという点は見ますね。

美大芸大生の母数が多く多様性があり、地方でもマーケットにリーチしていける

-『美大芸大就活ナビ』を使ってよかったことは?

オンラインで美大生の採用活動ができることですね。オフラインではやはり大学に出向かなければなりませんが、オンラインの良さは「場所を選ばない」「時間を選ばない」ことだと思います。情報をしっかり登録すれば、場所や時間を選ばず採用活動ができるし、学生も就職活動ができる、効率的かつ効果的なメディアです。

またそもそも『美大芸大就活ナビ』はクリエイター職専門で、つくることに対してモチベーションが高い学生が多く登録しています。それに登録大学も首都圏が多いですよね。場所を選ばないこととも関連していますが、うちの県から出向いてリアルで説明会を開くのは大変ですが、『美大芸大就活ナビ』であれば簡単に学生にリーチできる。

そして首都圏の学生はそのまま東京で働きたいという人が大多数ですが、その中には変わり者もいますよね。どうしても「プロダクトデザイナーを目指したい」という意思の固い人がいます。

自分のやりたいことであればある意味頑固に、場所を問わず働いてくれるケースがあります。特に私立の美大芸大は首都圏に多く、学生の母数も多いのでその分多様性がありますし、そのマーケットにリーチしていけます。そうすると、そのマーケットの中から当社に来てくれる人もいるのではないかと作戦が立てられます。そもそもプロダクトデザイナーを募集している会社は少ないですからね。県内でいえば数社程度です。

セレンディピティ(素敵な偶然の出会い)があるのも『美大芸大就活ナビ』のメリット

-『美大芸大就活ナビ』がおすすめの企業はありますか?

クリエイティブ職の新卒採用を目指す企業はみなさん登録したほうが良いと思いますよ!

なぜかというと、まず情報接点がオンライン。まずオンライン上に自社のプレゼンスがないのは、もうはっきり言って本当にもったいないことです。ホームページをちょっと載せているくらいでは駄目です。

今の若者は、情報が溢れて選択肢がありすぎます。だからどこかでTikTokのレコメンドのように「おすすめ」されたいと思っているのではないでしょうか。もちろん自分から積極的に探す学生もいますが、情報が多い分どうしても受け身にならざるをえない部分があると思います。

なので『美大芸大就活ナビ』は学生にとっても、まず企業から関心を持ってもらい、そこから能動的に動くだけで就活ができる有用なツールだと思います。なおかつ時間と場所を選ばないというメリットがあるので、企業もしっかりと実態にあった情報公開をして備えなければいけません。

自社の製品サービス・職場環境に一定程度の自信があり、新卒を受け入れられる体制があるのであれば、ぜひやってみた方がいいと思いますね。学生からもアプローチがあったり、逆に学生にとっても自分では思ってもみなかった企業からのアプローチがあったりします。

お互いに主体的に動いて探しているものですし、そんな「セレンディピティ(素敵な偶然の出会い)」があることも、『美大芸大就活ナビ』のメリットかもしれないですね

あとは総合的な採用サービスを使ってもなかなか成果が出ていない、また閲覧も少ないのであれば必ず試してほしいです。『美大芸大就活ナビ』に登録して、まず3ヶ月でもいいから使ってもらったほうがいいですね。