こんにちは。デジタルマーケティング部の高田です。
今回は、ユウクリの登録者データを元にして、現在のクリエイター、特に女性クリエイターのキャリア事情を考察してみました。
データ情報
対象データ
2018年4月~2020年3末までに「ユウクリに登録」した方から抜粋
※年齢は登録当時の年齢を使用しています。
※ユウクリではWebデザイナー・グラフィックデザイナー・ライター・ディレクター・編集者などのクリエイターを登録対象としています。
※社会人未経験者は登録対象外です。
データ人数
4080名
性別・年代別の詳細データ
ユウクリ登録者の男女比率
男:女:その他=34:63:3となり、女性が多いです。
参考情報:美術大学の入学者性別割合
主要な美大芸大の男女比は約3:7で女性が多いと言われており、その比率は年々増えています。
https://bijutsutecho.com/magazine/series/s21/19922
https://partner-web.jp/article/?id=1722
2007年 男:女=約32:68
2015年 男:女=約28:72
美大芸大の男女比率に比べると、ユウクリの登録者は男性の割合が少し多いようです。
ユウクリ年代別登録者割合
5歳刻みでデータを算出しています。
ユウクリに登録するタイミングのピークは30代前半。
次いで20代後半、30代後半、40代前半…と続きます。
ユウクリへの登録は原則として第二新卒者以上を対象にしているため、そもそも20代前半は少なめとなっています。
年代別男女比
年代ごとの男女比をグラフにまとめてみると、下記のようになりました。
性別ごとにデータを見てみましょう。
男性だけに注目すると、登録者が一番多いのは30代前半、40代前半です。
グラフは正規分布に近く、なだらかになっています。
一方で、女性の登録者は30代前半をピークとし急激に減っていきます。
なお、グラフ上に記載されたパーセンテージは、年代別の登録者における女性の比率を算出したものです。
20代前半はほぼ美大芸大の男女比率と同じですが、20代後半になると女性の割合が増加。
その後年齢を経るに従って女性の割合が減り、50代で逆転していることがわかります。
データからの考察
ライフイベントにより、働き方を模索する女性
20代後半~30代は、多くの女性にとって結婚・出産のタイミングと重なります。
実際に登録にいらっしゃったクリエイターのコメントからも「結婚を期に」「育児との両立」「ライフワークバランス」といったキーワードが頻繁に見受けられます。
また詳細データは伏せますが、30代以降の女性では、派遣・業務委託を選択する方の割合が増えていきます。
家事や子育てと上手く両立できるような働き方を模索していることが推察されます。
顕著に少ない50代女性~彼女たちのライフイベントがあった頃の時代背景
10年ほど前までの広告・制作業界は、残業が月に40時間以上ある企業の方が普通で、場合によっては終電を超えてタクシー・徹夜となることも珍しくはない話でした。
仕事に全力集中することが求められる過酷な環境であり、結婚や出産のためにデザイナーという職を諦める方も多くいらっしゃいました。
こういった時代背景が、50代以降の女性登録者が顕著に少ない理由なのかもしれません。
男性も実はライフイベントに連動した動きを行っている
男性の30代以降の登録者のコメントを確認してみると、「安定」「収入のアップ」といったキーワードが散見されます。
結婚や出産に伴い、稼ぎ頭として収入の安定的な確保をしなければ、という意識が働くのかもしれません。
社員から社員への転職だけではなく、フリーランスから社員に雇用形態を変えたり、フリーランスをより安定させるためにクリプラス(スポット派遣)を希望される方が多く登録されます。
これからのクリエイター採用成功の鍵は「社員、特に女性のライフイベントにどう寄り添うか」
再び始まる「買い手市場」
現在はコロナ禍で一時的に失業率が上がり、売り手市場となっています。
しかし世の中が落ち着くとともに、再び人材不足となることが予測されます。
グラフからも分かる通り、クリエイターは女性が母数の大半を占めます。
そしてライフイベントを境目として、女性のクリエイター人口は顕著に減っていきます。
これらの女性に対し、いかに上手く活躍の場を作れるかどうかが、採用にとってより重要なポイントになってくるのではないでしょうか。
新たに人を採用するよりも、優秀な社員を退職させないこと
各自のライフイベントは、丁度自社の社員が仕事に慣れ、中堅・稼ぎ頭となったタイミングと重なります。
優秀な方が辞めてしまうことになれば、顧客との信頼関係、会社の成長などにも大きな影響がでる可能性があります。
育成や採用にかけたコストも水の泡です。
一方、ライフイベントを上手く乗り切り環境が落ち着けば、優秀な社員は再び戦力として貢献をしてくれるようになります。
このことから優秀な社員と末永く雇用関係を結ぶにはどうすればよいかに注目し、広告・制作業界においても社内制度の見直しや整備を行う企業様が増えています。
人が定着する会社であれば、増員時の採用活動の際にも大きなアピールとなります。
産休や育休中の選択技として、派遣や業務委託の検討も
社員のライフワークイベントへの対応期間中、どうしても社内の馬力は減ってしまいます。
期間中を乗り切るために派遣や業務委託の検討をするのは一つの方法となります。
しかし優秀な方の業務をそのまま引続ぐことは、本来ベテランの社員でないと難しいもの。
引き継ぎ元・引き継ぎ先の業務を洗い出した上で見直し、外部にお願いできる業務を整理してから派遣・業務委託で担保するというのはリスクが少なく有効な方法です。
その際の募集条件を女性の働き方に合わせれば、比較的早期に良い人材と巡り合うことができます。
以上、今回はユウクリの登録者の性別・年代の関係からキャリア・採用について考察してみました。
現状の業務をどう仕分けてどう依頼すればよいか、というところからのご提案もできますので、お気軽にご相談ください。
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