派遣先担当者必見!~派遣先企業の「義務」と「責任」とは?!

派遣先担当者必見!~派遣先企業の「義務」と「責任」とは?!

こんにちは。サポート部の鈴木です。
 
派遣スタッフの安定就業のためには、派遣元(派遣会社)と派遣先企業の連携・協力が必要不可欠です。
そこで今回は、派遣先企業に生じる「義務」と「責任」について解説していきます!
 
【目次】

 

まずはおさらい! 「派遣の仕組み」

労働者派遣は「派遣元」「派遣先」「派遣スタッフ」の3者で成り立っています。
以下の図の通り、派遣スタッフを雇用しているのは派遣元である派遣会社です。
しかし、派遣スタッフの就業にあたっては、派遣元(派遣会社)のみならず、派遣先企業にも「義務」と「責任」が生じます。
義務と責任

派遣先は具体的に何をすれば良いの?

派遣元が雇用主としての役割を果たす一方で、派遣先には以下の項目に対する対応が求められます。

派遣先責任者/指揮命令者/苦情処理等の申出先の選任

派遣先は、派遣スタッフを受け入れるにあたり、
「派遣先責任者」「指揮命令者」「苦情処理等の申出先」を選任しなければなりません。
各担当者の役割としては、図の通りです。
各担当者の役割
3つに共通しているのは、派遣先企業にて直接雇用している者の中から選任しなければならない点です。
その他、具体的な役割や、詳しい選任要件については下記を参照ください。
 
※参考※ 以下で再確認を!
派遣先担当者必見!~派遣先責任者等の選任方法と役割

派遣先管理台帳の作成・保管

▼派遣先台帳とは?
派遣スタッフの就業実態の把握と雇用管理のため、各派遣スタッフ毎に作成し、就業に関連する情報を記載しておくものです。
派遣先が直接雇用する労働者と派遣スタッフを含め、5人を超える事業所の場合、作成と保管(契約満了日から3年間)が義務付けられています。
 
★POINT★
ユウクリの派遣スタッフを受け入れいている企業様の場合、各派遣スタッフ毎に発行する「労働者派遣契約書」「派遣先への通知」と、「タイムシート控え」を保管いただくことで、代用が可能です!
 
※参考※ ↓派遣先管理台帳の記載項目の詳細はこちら
派遣先管理台帳の記載項目

*派遣スタッフの勤怠管理

雇用主は派遣元なのだから管理をするのは派遣会社では?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、日々の勤怠管理は派遣先の義務となります。
派遣先は、派遣スタッフの始業・終業時間、休憩時間、残業時間を管理・記録し、1ヵ月に1回以上、派遣元に通知しなければなりません。
 
★勤怠管理時の注意点★
・実際の勤務状況と一致しているか、また、契約内容に即しているか確認する。
・適切な休憩時間を取得させること、また、残業時間の管理は派遣先の義務・責任となる。
 
★残業規制について★
派遣スタッフの残業規制は、労働基準法、ならびに派遣元の36協定に準じます。
派遣先の就業規則等は適用されませんのでご注意ください。
労働基準法と36協定
また、時間外残業+休日労働の合計時間について、ユウクリでは表の通り【月99.5時間未満】と定めております。
労基法上の月100時間未満とは異なりますので、あわせてご確認をお願いいたします。

求人募集情報の提供義務

2015年の改正派遣法により、一定の条件を満たす派遣スタッフを受け入れている派遣先企業は、求人募集情報を提供することが義務付けられました。
具体的な条件は以下の通りです。

◎同一の派遣スタッフが1年以上、同一の組織内で就業しており、かつ、その事業所で正社員を募集する場合
◎同一の組織単位で継続して3年以上就業する見込みの派遣スタッフについて、派遣元から当該派遣スタッフを直接雇用するよう依頼があり、
かつ、その事業所内で求人募集を行う場合(契約社員・パートなども含む)

 
特に、2つ目の場合は正社員のみならず、契約社員・パート・アルバイトも含め、募集情報を提供しなければなりませんので、ご注意ください。

派遣スタッフ優先雇用の努力義務

派遣法には「~するように努めなければならない」という、努力義務の項目がいくつか定められています。
そのうちの一つが、派遣スタッフ優先雇用の努力義務です。
以下のいずれかを満たした場合、該当する派遣スタッフを優先的に直接雇用するよう、努めなければなりません。

◎同一の派遣スタッフが1年以上、同一の組織内で就業している
◎当該派遣スタッフの就業期間終了後に、同じ業務で直接雇用の労働者を雇い入れる予定がある
◎派遣元から直接雇用の依頼があった

おまけ:よくある事例集

タイムシートの承認ミス

就業時間が実態と異なっていたことに気が付かず承認。
誤った金額で請求書が届いてしまった。
→数日分まとめて、タイムシートを承認している企業様によくあるケースです。
正確なご請求・給与支払いのためにも、可能な限り就業当日中の承認にご協力をお願いいたします。

スタッフの残業管理ミス

スタッフが残業していることを把握しておらず、タイムシート承認時に気が付いた。
→残業が必要な際は、各担当者・スタッフ間でしっかりコミュニケーションを取り、残業して当日中に対応すべき業務なのか、明日に回してよいものなのか等、事前にすり合わせをお願いいたします。

派遣元(ユウクリ)へ通知せず、在宅勤務を開始してしまった

派遣スタッフを在宅勤務へ切り替え。
派遣元への通知を忘れていたため、通勤交通費が過剰に請求されてしまった。
→最近、在宅勤務を導入した企業様も多いかと存じますが、事前に派遣元への通知をせず、切り替えするケースが発生しています。
就業状況の実態把握ができないだけでなく、通勤交通費の正しいご請求を行うためにも、就業環境が変わる場合には、事前にご報告をお願いいたします。

最後に

今回の記事内容を踏まえ、以下の4点について、改めて確認してみましょう!
 
☑派遣先責任者/指揮命令者/苦情処理等の申出先は適切に、かつ実態に即して選任していますか?
 
☑派遣先管理台帳は適切に作成・保管されていますか?
 
☑派遣スタッフの勤怠管理は適切に行っていますか?
 
☑条件を満たす派遣スタッフに対して、求人募集情報を提供・直接雇用の努力義務を果たしていますか?

 
その他、何かご不明点がございましたら、各サポート部・営業担当までお問い合わせください!
 
株式会社ユウクリ
カスタマーリレーション部(サポート部)
担当:小野木・鈴木
Mail:support@y-create.co.jp
TEL:03-6712-7970