テーマ:「メディア・出版・PR担当者向け、外部制作チーム構築時の注意点+ユウクリの事例」
所要時間:約5分
こんにちは。高田です。
メディア・出版業界ではしばしば、複数名で対応しなければならないような大掛かりなプロジェクトがあります。
求人広告、観光地や専門家のガイド情報、ニュース、広報、時事ネタなど、日々たくさんのコンテンツを作成するメディアでは関わる人数が多くなりがちです。
本日は、複数名での対応が必要となるような「コンテンツ制作チーム」を外部に構築する場合の、注意点についてのお話です。
大型プロジェクト、かつ下記のような場合には、どのような体制にするか困ってしまうことも多いのではないでしょうか。
・日によって物量に大きな差があるものを扱う場合
・期間限定の大型企画を開催する場合
・体制が急に変わり、急ぎの調整が必要になる場合
ユウクリでは、上記で頭を悩ませるご担当者から、度々ご相談をいただいております。
今回はこういった大型案件の体制を作る際に重要なポイントと事例をお知らせします。
体制をつくる前に注意すべき点
責任者自らが制作者となることは、極力避ける
責任者は、企画や分析、全体のクオリティ管理やバランス調整に注力するほうがうまくいきます。
運用上のトラブルやリスクを見つけやすく、何か発生した場合でも速やかに対処できるようになります。
現場に入ってしまうと、締切に追われてすぐに動けなくなるケースもあります。
実際の動きを確認するために、まずテストとして自身で対応してみるのは良いことです。
ただし、体制を作る場合に、自身を頭数として数えることは避けるべきです。
事前に仕様やルールをできる限り設定する
複数の人が動き始めた後に何度も変更があると、混乱が発生します。
また都度、「広報、周知、理解の確認」という余計な手間がかかります。
関わる人全員が、できるだけ1度で具体的な業務内容がイメージできるよう、サンプルや仕様を整えましょう。
最初はテスト期間を設け、少ない本数で試してみる。
いきなり最大出力で開始してしまうと、想定とちがった場合に後戻りがしにくくなります。
まずは2週間~1ヶ月ほどテスト期間を設け、最低限の人数・本数で試すことをおすすめしています。
テスト期間中にでてきた問題点を洗い出し、対策をしつつ本格運用を開始するとスムーズです。
このとき特に「企業によって文化・常識はさまざま」ということを理解しておく必要があります。
当たり前と思っていたら、実はローカルルールだったということが多々あります。
プロジェクトの企画段階から関わってきた人と、途中から関わった人では知識量や理解度にも差があります。
外部と社内の認識・足並みを揃えるために、すり合わせが必要な部分を発見次第どんどん明文化しましょう。
できるだけ、定型化、仕組み化する
大型チーム、かつ属人性が高すぎると、なにか起こった場合に代わりが効きません。
頭脳業務と作業を分けて、少なくとも作業の部分はできるだけ定型化しましょう。
チームが安定し、メンバーの欠員が発生した場合でもリスクが減ります。
短期的でもよいので、物量の予測を立てる
せっかくチームに入っても、忙しすぎたり暇になりすぎたりすると、メンバーが離脱するリスクが上がります。
体制を作った後は、できるだけ同じ人に続けてもらうほうが効率が良くなりますので、まずは直近2~3ヶ月の予測だけでもいいので本数の目安を考え、それにあわせて人員を調整していくとスムーズです。
実際の対応事例
ユウクリでお手伝いした事例を3つご紹介します。
Case1 自社メディアのバナーやサムネイルを、スピーディーに作成できるチームを作りたい
問い合わせ内容
●ジャンル:メディカル系のWebメディア(病院・クリニックへの取材、ヘルスケア等の監修付き記事がメイン)
●フェーズ:オウンドメディアの立ち上げ直後(コンテンツ拡大段階)
●具体的な悩み:
・メディアを大きくしていくにあたり、各所と交渉・調整をしながらコンテンツを増やしている。
・まだ運用面が安定しておらず、週毎に作成される記事の物量が読みにくい。
・今までバナーやサムネイル画像などは社内のデザイナーが片手間で担当していたが、急激に記事数が増えてきたため対応が追いつかなくなっている。
・とはいえ、まだ直雇用に踏み切れるフェーズではない。
●懸念点:
・派遣や月額契約だと、作業する人の手が空いてしまったり、チームのキャパが足りなくなってしまうのではないか。
ご提案
1.事前に仕様を整理。
・依頼可能性があるサイズや業務範囲に応じた価格表を事前に設定
・媒体規定・発注フローを整備
2.リモートのチームを作り、スケジュールが空いている人に手を挙げてもらう体制に
・専任の進行管理を置き、やりとりをスムーズに
・レギュラー人材+ゲスト人材を確保し、不安定な物量に柔軟に対応できるようにする
ご担当者様より
・メディアの拡大に合わせ、別の仕様への対応はもちろん、ホワイトペーパーやLP制作などにも対応してもらうようになった
Case2 季節ものの大型特集、専門の取材ライターチームを即席で作りたい
問い合わせ内容
●ジャンル:経営/ビジネスに関する、企業トップ取材記事
●フェーズ:安定運用段階
●具体的な悩み:
・新聞の特集記事として、地域の企業を20-30社取り上げる企画が年に1-2回にある。
・毎年お任せしていたプロダクションが倒産、社員もそれぞれに仕事を抱えており兼務対応には限りがある。
・忙しい経営者の日程を抑えることが最優先のため、日によって取材量がバラバラ、少人数だとキャパオーバーも考えられる。
●懸念点:
・特集記事のキックオフまで3週間を切っているが、企業トップへの取材という性質上、経験者でないと心配
ご提案
1.ご相談から1週間程度で、取材経験のあるベテランライター6名を提案。
・全員が企業取材の経験者
・男女、得意ジャンルに多少のバリエーションを持たせた
2.スケジュールを見える化して管理し、社内負担を最低限にした。
・専任の進行管理を置き、アポに応じて割り振りをおこなった
・事前に説明会を開催して媒体規定や注意点を説明した、参加できなかった方には動画を共有した
ご担当者様より
多くのライターさんが動きましたが、窓口が一本化しておりスムーズにやりとりできたのでストレスは少なかったです。
翌年度以降も継続して依頼しています。
Case3 読者投稿写真をプリントしたプレゼント企画、専門の画像処理チームを作りたい
問い合わせ内容
●ジャンル:暮らし・ライフスタイル(ペット)
●フェーズ:スポット企画
●具体的な悩み:
・自社商品のファンからペットの写真を集め、プリントしたトートバックをプレゼントする企画を行う。
・短期間に、1000人以上の対応が必要。”画像の切り抜き、レタッチ、入稿データ作成まで”行う必要がある。
・機械で切り抜くのが難しそうな写真が多いので、人の手で調整してほしい。
●懸念点:
・点数が多いため、雑多なやりとりが増えると混乱しそうで心配。
ご提案
1.ご相談から1週間程度で、ベテランDTPレタッチャー4名を提案。
・進行管理を専任で配置
・テスト対応を行い、レベル感を設定
2.発注~納品フローを調整。
・仕様書/良い例・悪い例/注意点が入ったレギュレーションを作成して周知
・フローを設計
・スケジュール・タスク管理を行い、適宜割り振りする
ご担当者様より
プレゼント当選者からは「クオリティが高い」という喜びの声ももらうことができました。
まとめ
大型の案件でも、業務の詳細やフローなどの事前準備がきちんとできれば恐くはありません。
ただし、大人数が動けば動くほど、体制構築までの時間がかかることが多いです。
・構築をしなければならなそうであれば、早めの段階から外部と連携して準備を整えていく。
・すぐ動かなければならない場合は、テストを行う。
ということを強くおすすめします。
過去の事例・登録クリエイターなどを元に、体制を提案する他、チーム編成の事前準備をお手伝いします。
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