【派遣活用→社員化事例】株式会社アオヤマ・フォト・アート

【派遣活用→社員化事例】株式会社アオヤマ・フォト・アート

△アオヤマ・フォト・アート和泉様(左)とユウクリ福田(右)

株式会社アオヤマ・フォト・アート様は、カラー写真の黎明期にあたる1959年に青山の地でプロラボ、いわゆる写真屋さんとして始まった会社で、2024年に創業65周年を迎えます。

その社名から「写真をメインに扱っている」と思われがちなのですが、実はそんなことはありません。顧客ニーズに合わせて柔軟に対応してきた結果、現在では百貨店や商業施設等におけるイベント全般のディスプレイ、店舗設計、SPツールやビジュアル制作など、グラフィックデザインやスペースデザインまでフィールドを幅広く展開しています。

このアオヤマ・フォト・アート様では以前より、ユウクリの派遣デザイナーを複数名受け入れてくださっていますが、先日派遣デザイナーが1名社員化したことから、インタビューを行いました。

デザイナーの和泉様にKさんの社員化の理由や背景を伺うとともに、デザイナーKさんにも取材を行い、社員化に伴う心情の変化をお聞きしました。

 

- ではまず和泉様について教えてください。

デザイン部の和泉です。よろしくお願いします。
2009年に新卒で入社しデザイナーとして在籍しています。
企業のプロモーション等で使用するSPツールのデザイン、店舗ディスプレイの制作や最近ではSNS投稿用の撮影ディレクションを手掛けています。

- 貴社の特徴・強みを教えてください。

当社は青山の地にもともとプロラボとして誕生しました。当時は写真業務をメインに行っており、その当時から培われたビジュアル出力の表現のクオリティーは今でもお客様から信頼いただいております。

ただ社名から写真業務が主な業務だと思われがちなのですが、現在は百貨店、商業施設等におけるイベント店舗用ディスプレイ、什器等含めた店舗設計、他にもテレビ局番組宣伝用の広告デザインや、企業のキャンペーンに伴うSPツールやビジュアル等含めた広告宣伝も行っています。
お客様の欲しい!に答えられる幅広いクリエイティビティが当社の魅力だと思っています。

▲色表現には自信あり!

また企画からアウトプットまで一貫しておこなえることが、当社の強みではないでしょうか。
営業・デザイン部・出力などを担う制作部があるため、「営業→企画→デザイン→出力・アウトプット」の流れが全て自社で完結します。制作クオリティーを保つという面では理想的ではないかなと思っていますね。自社で管理ができるのでスピード感もあります。

- 文化施設の展示グラフィック物を扱うお仕事も手掛けていらっしゃるとか。

はい。業界としては珍しいと思いますが、美術館や博物館といった文化施設の展示グラフィックを扱う案件も手掛けています。美術館などに行かれた際によく見られる解説用のパネルやサイン、入り口に飾られるポスターなどをイメージしていただければと。

そういった案件では学芸員の方と直接やりとりをして情報を把握・整理するところからはじめ、それを様々な年代の方に分かりやすく、なおかつ絶対に間違いがないようにグラフィックに落とし込んでいく必要があります。ものによっては企画から納品まで数年かかることもありますので、その時にはデザイナーの専門知識がかなり増えていますね(笑)。

クオリティチェック│アオヤマ・フォト・アート

▲イベントで使用するディスプレイのクオリティーチェック

「アオヤマ・フォト・アート」流、ユウクリの活用方法

- 初めてのご依頼からもう10年近くの取引になりますね。

そうですね。現在、ユウクリ関連の方は4名。派遣の方が2名と今回社員化したKさん、また派遣から社員化した方が他に1名いらっしゃいます。

皆さんには主にデザイン部、特にグラフィックデザイン制作の部分でご活躍いただいております。
過去にも何度か派遣をお願いしたことがありますが、3年満期までお勤めいただいた方が多いですね。

- どんなケースでユウクリにご依頼をされていますか?

コンスタントに対応している案件に加えて、新規の提案案件が複数重なって、人手が足りないというときに依頼していました。
それ以外では、「新しい流れが欲しい」というときにもお願いしていますね。

私自身の例でいうと、「新しいチャレンジのために手を空けたい」というケースで依頼したことがあります。
通常業務をお任せできるような方をご紹介いただいて対応をお願いし、自分自身はその分、経験したことがないようなチャレンジ案件に重きを置いてお仕事に携われていたなと思います。

- 面白い派遣活用ですね。もう少し聞かせてください。

派遣をお願いしたのは、食品の撮影の案件が1年通してはいった時ですね。

フードコーディネートとスタイリングのディレクションを行なっていたのですが、食品の撮影は、短時間でイメージ通りに綺麗に撮影するために、撮影前に色々テストをしないといけないんです。「このクリームとコーヒーが混ざるとどんな感じになるんだろう」とか、「このクリームの泡はどのくらいの時間保っていられるのか」とか。実験に近いですね(笑)。
とはいえ実際に一人でデザイン制作の実務も撮影テストもスタイリングも全てこなすのは結構大変だったので、派遣を依頼しました。

その後ユウクリさんから紹介していただいた方とチームを組んで案件に対応していったのですが、実務や撮影のテストは派遣の方と一緒にやって、負担が減った分、自分はスタイリングにより集中することができました。

ご紹介いただいた方はエディトリアルデザインをメインに活動されていた方で、撮影の案件は初めてだったと思います。他社では食品のフード専門のスタイリストさんがやるようなことを、当社で初体験されたと思います(笑)。けど楽しんでチャレンジしてくださったので、とてもいいチームになりましたね。

- ユウクリへの印象は?

柔軟に色々対応してくださっていると思いますし、それが当社としては一番ありがたいところだと感じています。
ユウクリの営業さんは、事あるごとに何度も来社して話を聞いてくださりますので、当社の社風や事業内容、仕事の流れなどを本当によく理解されているんです。
その情報を元にマッチングしてくださっているので、すごく空気感の合う方をご紹介いただけることが多いように感じます。

- 派遣されているスタッフさんたちへの印象は?

皆さん、大手広告代理店の経験者やエディトリアルデザインを何年もされた方など、グラフィックのベースが十分にあります。
加えてすごく当社の雰囲気に合っていて。なおかつ、柔軟に変わっていく会社のやり方にも臨機応変に対応してくださる
方が多い印象です。

また皆さんコミュニケーション力が高く、社内にプラスの影響を与えてくださっています。
当社は結構アットホームというか、社内の雰囲気や環境作りを重要視している会社なのですが、第三者が入ると、場の空気が本当に大きく変わることを実感しています。

ユウクリの派遣スタッフの方々は(社員スタッフたちと年代が近いこともありますが)、緊張する後輩たちが話せるような環境を作っていってくださっているように感じます。
その環境下で、チームとしてすごく良いデザイン提案ができていると思います。

- 現場の世代はお若いんですね!

デザイナーは20代〜30代の女性が多いですね。私の周りもどんどん年下の子達ばかりになっちゃいました(笑)。
ただ化粧品などの商材を取り扱うことも多いので、クライアントのターゲット層と近い年齢なのは、やりやすいでしょうね。

フレッシュな後輩達がどんどん成長している姿を近くで見ていますが、割と自分の裁量で仕事を任せてもらえることが多いですし、新しい案件こそ若い子に!という任せる社風ですので楽しそうに仕事をしているなと感じますね。

▲撮影現場にて

分け隔てない対応が個々の自主性・能力を最大限に伸ばす

- 良い影響のベースには、貴社が、「派遣スタッフも仲間として分け隔てなく迎え入れている」点があるように感じます。

確かにそうですね。当社は「(雇用形態関係なく)仲間として一緒に働く」という感覚を大事にしたいと考えています。
チームの一員として入ってもらいたいから、「派遣だからこうだ」という制限はあまり設けずにやってもらっているんです。

当社に派遣で来ていただく方も、「色々なことに臆せずチャレンジしたい」という方が多い印象です。お客様の打ち合わせに同行していただくこともありますし、プレゼンをしていただいたこともあります。

- 今、新規の案件にも派遣スタッフさんが携わられているとか。

はい。デザインがメインにはなるんですけれども、本当に皆さん、何でもやってみてくださる方が多くて(笑)。
派遣当初はグラフィックメインにやられてきた方も、今では実際に店頭ディスプレイの設計図面を引いたりだとか、デザインの前段階のところからご提案いただいたりだとか・・・。

派遣スタッフの方の企画が採用されたこともあります。

- すごいですね。採用案はどんなものだったのですか?

例えばとある化粧品の新商品発売に伴うノベルティのご提案ですね。
その案件は当社としても珍しい、大量生産を行うような案件だったので、1から協力会社を探すところから始めました。ご本人はビジュアル面のデザイナーとして経験を積まれている方だったので、リサーチから入るのは初めての経験だったと思います。

他には化粧品店頭のディスプレイや什器など、新商品を発売するごとに組み合わせてデザインを変えたりするんですが、それらのデザインだったりとか図面だったりとか。いろいろな部分でご協力いただいています。

皆さん、今までやられたことがないようなことも、率先して対応くださっています。素敵なスタッフさんたちですよね。

派遣デザイナーKさんの社員化経緯

- Kさんについてお伺いさせてください。Kさんはもともと派遣として採用されたんですよね。

そうです。初めは社員の退職に伴い人員が足りなくなったチームがあって、その補充として派遣を依頼しました。
彼女は地方から上京された方ですが、以前は当社と同じような一気通貫の会社で働いていて。デザイナーが一人しかいない環境だったので、もう本当に一人でデザインして、出力して、加工して、施工までやってしまうようなことをやっていたそうです。

一人で何でも柔軟にやってきたという点がすごく魅力的で、何でも率先してやってみることを良しとする当社の社風にもマッチするんじゃないかなと思いまして、派遣として来ていただくことになりました。

- 実際の、Kさんのお仕事ぶりはいかがでしたか?

制作の一連の流れを知っているからか、仕事のやり方が非常にスマートなんです。
出力をスムーズにするためのデータの作り方だったりとか、考え方だったりとかを理解しているから、同じアウトプットをするにしても、どういうやり方が効率が良くてスムーズなのかをすごく分かっているのだと思います。

当社も分業はしていますが、それぞれのチームと連携しながら動いていますので、ほぼ全員が制作の一連の知識を持っています。
(制作の流れを理解している者同士だからか、)Kさんが当社のやり方に馴染むのは人一倍早かったです。

- 派遣開始後すぐに、Kさんの社員化を意識されたのですか?

はい。当初は派遣としてKさんを採用したのですが、本当に何でも卒なくできる優秀な方で。20代というのもあって、今はもちろんこれからもすごく期待できる人材だと感じました。
そのためすぐに社員採用を意識し始めました。

- 派遣開始当時、社員採用もされていたのですか?

当社では若手デザイナーを採用したいという気持ちは常にあり、コンスタントに新卒採用は行っていました。
一方、中途で若手の方を探すとなると、なかなかいなくてですね。募集をしてみても、「スキルもあって20代で」という方にはなかなか巡り会えないことが多かったので、中途採用としては特には募集していませんでした。

今回Kさんを派遣スタッフとしてご紹介いただいて、実際にスキルやお人柄も拝見した中で、社員化のオファーをだし、ユウクリさんからKさんに交渉していただきました。本当に遠回りすることなく、優秀な20代の中途の方を最短の近道で採用できたという印象があります。

- どれくらいの期間で社員化したのですか?

たしか、派遣開始から社員化までは半年もかかってなかったと思います。
デザイン部で働いてからすぐ、社内での評判も良かったので当社から声をかけました。

- 今Kさんはどんなお仕事をされていますか?

彼女は、今アイウエア、スポーツブランドのクライアントをメインに担当しています。
前職や派遣を開始した当初は、ディスプレイだったり、空間デザインだったりというものには関わったことはなかったと思うのですが、社内ではこれらの案件もすごく多くてですね。

Kさんも今では、設計用のツールをスムーズに使いこなしてデザインしています。
新しい案件やツールにも積極的に対応してくれ、当社にとってもはやなくてはならない存在です。

 

元派遣デザイナーKさんへのインタビュー

- 前職は?また派遣で働くようになったきっかけは?

以前は地方でデザイナーをしていました。
内容は「アオヤマ・フォト・アート」の仕事とよく似ておりデザインから出力まで全部やっていたのですが、その頃はデザイナーが一人だったのでかなり大変でした。

その後環境の変化とともに上京することになったのですが、正社員は決まるまで時間がかかるイメージがあったため派遣を選択しました。とりあえずすぐ働きたかったし、派遣の方がすぐ決まるイメージがあったので。

ユウクリに登録後、すぐにいくつかの企業を紹介されました。
その中で「アオヤマ・フォト・アート」はすごく自分に雰囲気が合っていると感じたことと、これまでの自分の仕事も活かせそうなことから就業を決めました。

- 働いてみてどうでしたか?

前職が地方だったのもあり、関わるクライアントや仕事のやり方、スピード感などが全く違うと感じました。
「アオヤマ・フォト・アート」での就業を通じて、自分でもどんどんレベルアップできている感覚がありました。

また、派遣であってもクライアントと話せたり、任せてくれる部分も多かったため、とても仕事が楽しく感じていました。

- 社員化オファーについてどう思いましたか?

前職が一人で大変だったので、正社員になると、仕事の責任や負担が急に増えるのではないかと思っていたんです。
また派遣であれば、嫌だと思ったらすぐに違うところに移れるというメリットがありますが、社員になるとそれがなくなります。

そのため社員化のオファーを頂いた時は一瞬悩みましたが、すぐに考えが変わりました。

「アオヤマ・フォト・アート」は私にとって居やすい、居心地のいい場所で、そもそも就業してから嫌だと思うことが特にありませんでした。
また派遣での就業を通して「社員も派遣も分け隔てなく、いろいろ任せてくれる環境だ」と感じていたため、よく考えると不安も少なかった
のです。

東京にもこのまま長く居るつもりだったので、正社員として働けるならそのほうが良いと感じ、承諾しました。

- 社員になってみていかがですか?

元々わけ隔てのようなものはない雰囲気の会社なので、環境面ではそこまで変化はありません。
派遣と正社員で待遇はもちろん違いますが、業務としては、多少自分の裁量や責務が増えたかなというくらいですね。
ただ、派遣ではやりにくい、もう少し責任の重い業務もどんどんしたいと思っていたので、今のこの状況が非常に楽しいです。

- ユウクリの他の派遣スタッフへの印象は?

ユウクリから派遣されている他のスタッフさんとは頻繁に話します。
皆さん面白い人で話しやすく、よく一緒にご飯を食べる方もいます。いなくなったら困りますね(笑)。

新たな仲間を加え、ますますのチャレンジへ

▲社内の風景

- 今後の展望を教えてください。

繰り返しになるかもしれないですが、写真業務から始まった当社は、本当に私が入ってきてからだけでも事業内容がめまぐるしく変わっています。
ただ、そういうのも全て、お客様の声に一番に応えたい、誠実真摯に向き合いたいというところからきているんですよね。

だからこれからも、お客様の欲しいものに合わせて柔軟に変化し続けていきたい。それにチャレンジし続けていきたいと考えています。

社員としても本当にいろいろ挑戦させてもらっています。
私も最初はオペレーターとして制作部で出力をしていたのですが、それがどんどんデザイン領域まで幅が広がり、デザイナーにしていただいたっていう状態なんです。

現在もスペースデザインだったりとか、グラフィックデザインまで幅広くご依頼いただいているんですけれども。
例えば今後は映像だったりとか、これからSNS等もますます重要になってくると思いますので、そういうSNSの企画からだったりとか。ジャンルにとらわれず、新しいことにどんどんチャレンジしていきたいです。

新たな仲間も加わりましたし、社員一人ひとりのチャレンジにより、アオヤマ・フォト・アートのクリエイティブをさらに進化させていきたいなと思っております。

株式会社アオヤマ・フォト・アート

「もっと自由に もっと創造的に 未来に続くクリエイティビティを」

株式会社アオヤマ・フォト・アート様のコーポレートサイトはこちら
http://www.aoyamaphotoart.co.jp